【代表インタビュー】
代表取締役社長
谷口 辰成
まず初めに、セキュアはどんな世界を作ろうとしているベンチャー企業なのか。
最先端テクノロジーを駆使して、セキュリティ分野にイノベーションを起こす企業です。そもそもセキュリティというものは、古来より「生命と財産を守る」というのが定義。セキュアの場合は、企業のお客様に対して、従業員の生命を脅かすような危険から守り、企業の財産を守るソリューションを提供してきました。例えば、高精度の画像認識技術と、その画像データを解析するAI技術を使った顔認証システムで、オフィスへの侵入者を防ぐソリューションなどがセキュアの主力商品になっています。
コロナ禍においては、通常の顔認証だけでなく測温機能やマスクの着用状況なども判定できる機能も非常にご好評をいただきました。
またコロナ禍を通じて、非接触ニーズの高まりや、測温する機会が増えデバイスに顔をかざすことへのハードルが低くなったことなどに鑑みると、顔認証導入の機会はますます増えていくことが予想されます。
もっとも、今後は「企業の外部からの脅威」のみならず、「企業の内部にある脅威」を防ぐソリューションが必要になってくると考えていますので、現在は、鋭意開発に取り組んでいるところです。
「企業の内部にある脅威」とは。
例えば、従業員が自社の信用を損なう行為をしてしまう、といったことなどです。
2008年くらいからSNSが広まり、“バイトテロ”などという事件も起きるようになってしまいましたよね。以前は「ウチには取られるようなモノはないから、セキュリティ対策は不要」と言っていた、商店街の蕎麦屋さんのような中小企業でも、そんな事件が起きてしまえば、会社の信用を一瞬で失ってしまいます。全ての企業にセキュリティ対策が必要な時代なのです。
セキュアはこの課題に対して、例えば「従業員の行動パターンなどのデータから、AIがメンタル面の変調を見つけ出すシステム」といったソリューションなどをご提案します。遅刻や欠勤が増える、業務遂行スピードが落ちる、アクセス権限はあるけれど業務上の必要性以上に特定のエリアを訪れている──。そうした兆候をAIが分析し、アラートを発信。その従業員に対して、マネージャーが面談の機会を設けるといった施策を講じ、問題が起きるのを未然に防ぐことができるわけです。
「従業員を監視する」というより、「今まで以上に従業員に寄り添う」ためのシステム。
特に昨今ではテレワークが普及し、上司と部下がほとんど顔を合わせないということも多くなったのではないでしょうか。そうなると、社員のメンタルヘルスへのケアが不十分になりがちになるケースも多くなります。その部分に関しても、AIを使ってフォローすることができれば良いと考えています。
さらに未来の話をすれば、スマートビルディングとかスマートシティと言われる分野に、セキュアのセキュリティ技術を応用することも考えられます。例えばスマートシティへの応用で言えば、街の中にある監視カメラの映像などのデータをAIが解析して、「〇〇エリアでテロが起きる危険がある」といったことを予測する。そのエリアを重点的に警戒することで、事件を未然に防ぎ、「犯罪のない街」を実現する。こういったことも、決して夢物語ではないと思っています。
そこまで大きなプロジェクトを、リアリティを持って構想できる企業は、数少ない。セキュアが高度な技術力を保有できる理由とは。
最先端のテクノロジーを“実装”する力を磨き続けてきたことが大きいですね。例えば「今の画像認識技術なら、ここまで見える」とか「AIを使えば、こんなことができる」といった話がメディアにあふれていますが、「可能である」ということと、「実際に稼働させ、最初の目的通りに運用し続ける」ということは、全く違います。
分かりやすい例を挙げれば、監視カメラを150台入れている商業施設があるとします。1台につき、1コマ当たり2メガとか5メガとかのサイズの画像データを管理側に流します。これが1秒間に30コマあり、それをモニタリング用、レコーディング用、AI解析用と3つ流したら、物凄く膨大なデータ量になるわけです。しかも、流すデータは前のコマとの「差分」、つまり前と何か違っている部分だけ。大きな動きがあれば大きなデータになりますし、動きがなければ小さなデータになるという具合に、波があります。
これを安定的に運用し、AIで滞りなく処理するためには、様々な細かい調整をしていかなければならないわけです。セキュアは、画像認識とAIというコア技術を確立しているのに加えて、こうした現場ごとの事情に合わせて調整する“実装”の部分に強みがあります。
データ基盤やAIなど“ソフトウェアの領域”と、カメラやネットワーク機器など“ハードウェアの領域”、両方にまたがる知識が必要
オフィスの入退室を顔認証で管理するシステムを例にとってみましょう。実は、顔認証における画像認識のテクノロジーは、光の影響を強く受けます。日の光が入る所に設置していると、太陽の動きの影響を受けますし、日が当たらない所にあると影になって精度が落ちてしまいます。そのため、背景の光を考慮して認証の精度を上げる設計をしなくてはなりません。セキュアのエンジニア達は、ITだけではなく、広い領域のテクノロジーもしっかりと押さえています。それらの知見や対応できる技術力が、私たちの大きな強みになっていると思いますね。
社員の方々に活躍してもらうために、谷口社長が常日頃から、皆さんに伝えていることは?
2つあります。
1つは、「海外に行こう!」ということ。最新テクノロジーの展示会に行くこともありますし、優れたプロダクトを作っている海外企業へ行って、日本で使わせてもらう交渉をしてもらうこともあります。テクノロジーに触れるだけでなく、それを生み出した会社・チーム・人に触れてインスパイアされることで、社員の成長につながるはずです。実際に、セキュアに入社して海外出張をしたことが無い社員全員を海外に連れていき、セキュアと関係の深い海外企業で研修をしていました。これはエンジニアだけではなく、営業系の社員にも同様に海外研修を行っています。ようやくコロナ禍も明けたので、現在すでに海外研修を復活させています。
これまでにアメリカ、ヨーロッパ、アジアなど、エンジニアが世界各地の企業を訪問し、最先端のプロダクトを導入してきました。セキュアは「新型の自動車を作るのに、車輪の再発明は必要ない」というのが基本方針。コア技術は自分達で開発しますが、その周辺のハードウェアやソフトウェアについては、汎用品で良いプロダクトがあれば、それを積極的に導入します。実装するまでのスピードを上げ、コストを下げることで、お客様にとって採用しやすいソリューションになっているのです。
2つめは「失敗してもいいから、とにかく実行しよう!」ということです。セキュアはテクノロジーの“実装”に強みがあると言いましたが、それは試行錯誤の積み重ねで磨いていったものです。挑戦して問題にぶつかり、それを解決することを何度も繰り返したからこそ、今の高度な技術にたどり着いたのです。
当然のことですが、何か間違ってしまって、お客様のセキュリティに穴を開けるわけにはいきません。でも、そこで臆病になってしまい、挑戦しなかったらいつまで経っても技術的な改善ができず、お客様の期待に応えられません。致命的なことが起きないようにリスクヘッジしつつも思い切って踏み込み、チャレンジしていくことが大切だと伝えています。
「失敗から学べる、最高のチームを作る」なぜ、このような文化が定着しているか。
私自身が挑戦と失敗を繰り返して成長してきたからです。失敗すると冷や汗をかくし、逃げたくなるし、言い訳もしたくなります。でも、それでは何の解決にもなりません。いったん自分が未熟だということを受け入れて、そこから自分自身をビルドアップしていくしかないと思っています。人は皆、プライドがあるから「俺は間違っていない」などと言いがちですが、そこで「これは自分の責任だったな」と受け止められた方が、成長の機会があるはずです。
また、最高のチームを作るにあたり、大切にしていることはチーム力です。セキュアのソリューションは、1つのテクノロジーだけを追求して成り立つものではありません。1人で全部カバーできる能力を持っているエンジニアはいませんから、チームを組成して、お互いの得意領域を持ち寄ってソリューションを作り上げていくのです。向上心のある人たちに集まってもらい、テクノロジーとかノウハウをお互いに学び合い、教え合うことで、チームの能力をフルに発揮して、最高のソリューションを作り上げていくことを目指しています。
職種 / 募集ポジション | TOPインタビュー |
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雇用形態 | 正社員 |
給与 |
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勤務地 | |
会社名 | 株式会社セキュア |
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事業内容など | 事業内容 クラウド型入退室管理システム、監視カメラシステム、画像解析ソリューション、およびAI無人店舗ソリューションなどのサービスを展開しています。これらの製品を通じて、画像認識技術やAIを活用した新しい価値の創出を目指しており、業界内でも高い市場シェアと信頼を誇ります。 当社はAI技術と監視カメラを活用し、物理セキュリティや無人店舗などの先進的なセキュリティソリューションを提供している会社です。 これまでの歩み 株式会社セキュアは、安全と安心、便利さを社会に提供するという理念のもと設立されました。設立以来、クラウドを利用した入退室管理システムや画像解析を組み合わせた監視カメラシステムなど、先進的なソリューションを展開し、社会の安全基準を革新してきました。 カルチャー ■MISSION Make place Secure Upgrade place Smart (安心な空間を提供し、その空間をスマートにしていく。) ■VISION AI×セキュリティで新しい価値を創る ■今後の事業展開 今後は、AI技術を活用した製品の充実を図る予定です。例えば、完全無人店舗向けのAIソリューションをリリースし、レジなしでの買い物を実現する技術を提供するなど、新しいスマート空間の構築を目指します。また、さらなる海外展開も予定しており、グローバルに「安全安心と便利」を届けることを目指しています。 こうした事業と取り組みにより、当社は、セキュリティとスマート化を通じて社会に新しい価値を提供し続けることを目指しています。 |
プロダクト | 具体的な事業内容 1.入退室管理システム SECURE AC(Access Control)は、顔認証等の生体認証をAI技術で⾝近で便利なものとして提供し、従業員の方がスムーズに気持ちよく働ける入退管理システムを提供します。さらにセキュリティのレベルに応じて顔認証、指紋認証、カード認証など様々な認証タイプの提供、クラウド化することで機器の運⽤負担を軽減する等、利便性とセキュリティレベルの最適なバランスをご提案します。 2.監視カメラシステム SECURE VS(Video Surveillance)は、1,000種類に及ぶ豊富なカメラとシステムをお客様のニーズに応じて最適な形でご提供します。 導⼊コストも抑えられつつ使い勝⼿も良いクラウドカメラから、金融機関など⼤規模導⼊のエンタープライズ仕様までご提供します。また運用においてはAI画像解析と合わせた特定人物検知、録画データから特定⼈物を検知するなど従来には無かった機能も合わせたソリューションをご提供します。 3.画像解析ソリューション 世界最高水準のDeep Learning顔認証技術、画像解技術により特徴を分析し映像から顔を検出、属性の分析を行い結果をリアルタイムに通知するソリューションサービスです。また、働き方対策として、テレワーク向けAI顔認証システムサービスを提供しています。 マーケティング・ソリューションとしては、ステレオビジョン技術により、3D にて人物を認識すことで高いパフォーマンス精度を提供します。SECURE Analyticsは商業施設内の顧客の行動分析を行うことで大事な顧客へのサービスの向上対策の指標を提供します。 4.AI無人店舗ソリューション AIが監視カメラ映像から商品を認識し、レジなしで決済可能な無人店舗の実証実験を実施中。 |
office | 本社 〒163-0220 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル20F Security System Lab 〒163-0220 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル20F SECURE AI STORE Lab 〒163-0220 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビルB1F 本社ショールーム 〒163-0220 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル20F 大阪営業所 〒540-0025 大阪府大阪市中央区徳井町2-4-14 宇野ビルディング2F 福岡営業所 〒812-0011 福岡県福岡市博多区博多駅前2-11-16 第2大西ビル 4F 福島オフィス 〒963-8001 福島県郡山市大町2-12-13 宝栄郡山ビル603 大宮オフィス 〒330-0854 埼玉県さいたま市大宮区桜木町1-266-3 シンワKIビル5F 横浜オフィス 〒220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい3-6-1 みなとみらいセンタービル19F 名古屋オフィス 〒460-0003 愛知県名古屋市中区錦1-5-11 名古屋伊藤忠ビル 4F 広島オフィス 〒732-0828 広島県広島市南区京橋町1-7 アスティ広島京橋ビルディング 札幌オフィス 〒060-0051 北海道札幌市中央区南1条東2丁目11-1 ノーザンヒルズ大通東9F |
設立 | 2002年10月 |
代表者 | 代表取締役 谷口辰成 |
資本金 | 544,743,900円(2024年6月30日現在) |
事業内容 | セキュリティソリューション事業 |
上場取引所 | 東京証券取引所グロース市場(証券コード: 4264) |
事業許可等 | 【一般建設業】 国土交通大臣許可(般-1)第27739号 建設業の種類 電気工事業 国土交通大臣許可(般-1)第27739号 建設業の種類 電気通信工事業 |
所属団体 | 一般社団法人 日本コンピュータシステム販売店協会 一般社団法人 コンピュータソフトウェア協会 一般社団法人 日本ディープラーニング協会 |
海外子会社 | SECURE KOREA, Inc. 住所 #609, 28 Hwangsaeul-ro 200beon-gil, Bundang-gu, Seongnam-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea (13595) 設立 2020年3月 代表者 Wonseok Jang 資本金 1億ウォン 事業内容 AI(人工知能)、クラウドシステム、IoT機器に関する研究・開発・販売事業 |
国内子会社 | 株式会社ジェイ・ティー・エヌ 住所 神奈川県横浜市中区初音町1-7-1 設立 2001年10月1日 代表者 田中 賢 資本金 1,300万円 事業内容 電気工事、電気通信工事 |
沿革 | 2002年10月 台東区東上野に資本金500万円にて有限会社セキュアを設立 2004年 2月 株式会社セキュアへ組織変更 資本金を1500万円 2005年10月 新宿区西新宿へ本社移転 2010年10月 セキュア第2創業スタート アクセスコントロール、CCTVの本格販売開始 2011年 4月 大阪営業所を大阪市中央区北浜に開設 2012年 5月 福岡営業所を福岡市博多区に開設 2013年10月 福島オフィスを福島県郡山市に開設 2014年 8月 新宿区西新宿 新宿住友ビルへ本社移転 2016年 5月 クラウド型監視カメラサービス 「SECURE VSaaS」リリース 2018年10月 AIによる混雑度見える化クラウドサービス 「混雑カウント」リリース 2019年10月 「Security System Lab」を開設 2020年 3月 韓国城南市に新会社SECURE KOREA, Inc設立 2020年 7月 無人型店舗「SECURE SECURE AI STORE LAB」オープン 2020年 9月 クラウド型入退室管理サービス「SECURE AI Office Base」リリース 2021年12月 東京証券取引所へ新規上場(証券コード:4264) 2022年 2月 名古屋オフィスを愛知県名古屋市に開設 2023年 1月 横浜オフィスを神奈川県横浜市に、大宮オフィスを埼玉県さいたま市に開設 2023年 4月 広島オフィスを広島県広島市に開設 2023年 7月 AIによるレジレス・無人決済店舗 「SECURE AI STORE LAB 2.0」をグランドオープン 2024年 1月 株式会社ジェイ・ティー・エヌの全株式の取得に伴い、子会社化 2024年 7月 札幌オフィスを北海道札幌市に開設 |