事業内容
株式会社T2は自動運転技術を活用した物流サービスを提供することにより、2024 年問題を始めとする物流危機という社会課題の解決に寄与し、物流インフラの維持・向上に貢献することを目指しております。
ここでは、物流問題の解決という志を共にする仲間に焦点を当てて紹介します。今回は、安全に関わるシステム開発のリーダーを務める須永にインタビューをしました。「社会実装に向け、安全はもちろん安心まで保証できるシステムを開発したい」という思いを胸にT2の仲間になったエンジニアの情熱とは。
「誰かのために、自動運転への情熱」:キャリアの軌跡
【質問】
須永さんのご経歴を教えてください
【回答】
エンジニアとしてのキャリアは、半導体業界でスタートしました。1社目で大型計算機用半導体のセル設計からレイアウト設計まで一貫して担当し、2社目で車載用半導体の安全性設計を担当しました。自動運転業界で働こうと思ったきっかけは、2011年の東日本大震災で多数の建築物が流されてしまった光景を目の当たりにしたことです。「建築とは何か」を深く考えるようになり、通信制の講座で建築学を学んだあと、ある有名な建築家の先生が運営する私塾に入りました。その先生は、離島や集落などの町おこしに尽力されており、先生と共にフィールドワークで四国のある町を訪れました。そこでは、モビリティに容易にアクセスできない高齢者が交通弱者となっていました。この経験から、エンジニアとして自動運転の道に進むことを決意し、前職の自動運転研究を手掛けるベンチャーへ入社しました。
【質問】
前職では、どのようなプロジェクトを担当されていましたか
【回答】
前職では自動運転技術の実用化に向けた数々の実証実験プロジェクトに携わりました。例えば、無人運転タクシープロジェクトでは、技術的な課題だけでなく、法規制の面でも多くの壁がありましたが、それを乗り越えて実現できたことは非常に大きな経験となりました。また、ロボットデリバリープロジェクトでは、法改正の推進や他企業との協力を通じて、自動運転ロボットが公道を走行するための基盤を築き、自動運転技術が実際に社会で活用される道筋を作ることができました。限定したエリアにおいて自動運転を社会実装まで導く技術渉外などを経験し、エンジニアとしてのキャリアを高める一方で、社会にとって当たり前のサービスという意味での「社会実装」の道のりの険しさも強く感じました。自動運転技術開発が抱える技術的な困難を技術力で突破するだけでなく、実際に困りごとを抱えているステークホルダーと伴走しながらでないと、サービスとしては根付かない(スケールしない)と痛感したからです。そして、自動運転技術を用いて物流業界の課題を解決するというビジョンに具体的に絞り込み、そこに特化したサービスを開発しているT2に強く惹かれ、2023年9月にT2に入社しました。
「自動運転実装への足場固め」:須永さんの日常業務
【質問】
須永さんの主な業務について教えてください
【回答】
自動運転トラックの安全性確保とそのためのシステム開発です。具体的には、安全の責任者として、輸送業としてのシステム全体の設計から自動運転トラックの安全性の評価までを担当しています。T2はシステムを外販するのではなく、オペレーションまでセットで担う事業会社であるため、自動運転車両の遠隔監視システムの開発も行っています。システム開発以外では、安全に自動運転トラックを運行するためには法律を遵守することが重要ですが、自動運転に関する関連法規の整備はまだ途上で、法整備に向けた行政との折衝をしています。また、「安全」だけではなく「安心」してトラック自動運転の恩恵を社会が享受するためには、法律の規制以上に、どのようなシステムを実装すればいいか決める必要があり、その議論を進めているところです。
【質問】
自動運転走行させる車両が10トントラックという大型車両ですが、乗用車にはないチャレンジはありますか
【回答】
トラック特有の課題として、重量の変動や荷物のバランスという課題が挙げられます。乗用車と比べてトラックは、荷台に積む荷物の重量や左右の重量バランスが大きく変動します。これらは、ブレーキの効きやすさやカーブを曲がる際の車両バランスなどに影響します。積載する荷物は毎回変わるため、荷物を適切にモニタリングし、荷物に合わせた安全設計が求められます。また、安全だけではなく、安心して荷物を預けられると感じていただかなければなりません。通常走行時はもちろん、急ブレーキ時などでも荷物が壊れないようにするなど、荷物の管理も重要な課題です。
さらに、トラックの遠隔監視システムの導入も新たな挑戦です。遠隔監視が切れたときや通信が途絶したときの対応方法など、従来の自動運転車両にはない課題に直面しています。目指す頂上は険しいですが、日本の物流を支えるために、メンバー全員で協力しながら取り組んでいます。
「物流問題に挑む」:T2の文化と挑戦
【質問】
須永さんが感じる、T2の文化や社風について教えてください
【回答】
物流問題を解決したいという思いを持つ人々が多いと感じます。物流に課題を感じ、自分の力で問題を解決したいという志向を持つ人にとって、T2は向いていると思います。様々なバックグラウンドを持つエンジニアがいるため、組織力強化にも注力しています。例えば、自動運転業界以外から来たエンジニアを対象に、自動車やトラックに関する知識、自動運転技術に関する知識を習得するための勉強会や教育体制の構築が進んでいます。さらに、エンジニアだけでなく、事業部門やバックオフィスのメンバーも参加した勉強会も定期的に実施しています。自動運転トラックで荷物を運ぶという経験は誰もしたことがありません。機能横断で関係者が集まり自由に議論することで、それぞれの機能が新しい気づきを得るきっかけになっています。最近の議論では、輸送する荷物が固体ではなく液体だった場合に、自動運転制御に与える影響をテーマに議論しました。
また、月に1回のアクティブトークでは新入社員を中心に職場のメンバーが集まり、社内パーティーを実施しています。仕事の話だけではなくプライベートの話も含めてカジュアルにコミュニケーションできるため、チームに溶け込みやすい環境が整っていると思います。
「自分の限界に挑戦する場所」:T2の魅力
【質問】
T2のメンバーに加わろうと思った決め手は?
【回答】
先ほど申し上げたように、自動運転で社会に貢献したいと考えて前職のベンチャー企業へ、半導体メーカーから転職しました。自動運転の社会実装には「安全」が不可欠だと考えていますが、前職の職場では、自動運転において安全を重視する機運がなかなか高まらないことにギャップを感じていました。そんな中、前職の同僚がT2の採用試験を受けており、「他の企業と比べて、自動運転技術を活用し物流問題を解決するための事業化に本気で取り組んでいる」と同僚から聞いたことがT2を知るきっかけでした。
カジュアル面談や採用面談を通じて、安全性を重視しているT2の方向性がマッチしていると感じました。他に自動車メーカーの採用試験も受けていましたが、大企業では細分化された業務に狭く深く取り組む印象があり、その果てには組織のマネジメントが待っていると考えると、チャレンジ精神の溢れるベンチャーで、自分の限界に挑戦したいと考えました。ベンチャーであるT2では、大手自動車メーカーに比べるとエンジニアの数がひと桁、場合によってはふた桁少ないと思います。しかしながら、自動車業界の高い安全基準をクリアするため、自動車業界の標準プロセスを導入し、高い品質を確保するというユニークな挑戦をしています。そのため、1人の守備範囲が広く、マネジメントもエンジニアも両方経験できる環境です。社会人生活の折り返し地点で、幅広い裁量を持ち自分の限界に挑戦できていると感じます。
「ベンチャースピリットを楽しむ」:将来の仲間へのメッセージ
【質問】
T2への採用応募を考えている将来の仲間へ、メッセージがあれば
【回答】
「トラック自動運転により物流問題を解決したい」という強い思いの下に、即戦力の仲間が集まり、トラック自動運転の社会実装に向けて開発・事業化を進めています。まだ若い会社のためこれから決めていくことも多く、一旦決まったことも状況に応じて臨機応変に変えていく必要があります。そのようなベンチャーならではの機動力を楽しめる人には、向いている職場だと思います。我々と一緒に、日本の物流を変えていきましょう。
職種 / 募集ポジション | エンジニアインタビュー記事/第2回 |
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雇用形態 | 正社員 |
給与 |
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勤務地 | |
会社名 | 株式会社T2 |
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代表者 | 代表取締役CEO 森本成城 |
設立年月 | 2022年8月 |
所在地 | 本社: 東京都千代田区内幸町2-2-3 日比谷国際ビル1F 座間開発拠点:神奈川県座間市広野台2-10-7 プロロジスパーク座間1 3階 |