1. 株式会社T2
  2. 株式会社T2 採用情報
  3. 株式会社T2 の求人一覧
  4. エンジニアインタビュー記事/第3回

エンジニアインタビュー記事/第3回

  • エンジニアインタビュー記事/第3回
  • 正社員

株式会社T2 の求人一覧

エンジニアインタビュー記事/第3回 | 株式会社T2

事業内容

株式会社T2は自動運転技術を活用した物流サービスを提供することにより、2024 年問題を始めとする物流危機という社会課題の解決に寄与し、物流インフラの維持・向上に貢献することを目指しております。

エンジニアインタビュー記事/第3回

物流問題の解決という志を共にする仲間に焦点を当てて紹介します。今回は、自動運転システム開発のリーダーを務める宮澤にインタビューしました。「日本の未来を変える技術を作り上げたい」という思いを胸にT2の仲間になったエンジニアの情熱とは。

乗用車からトラックへ、自動運転の未来を描く:エンジニアの挑戦

【質問】

宮澤さんのご経歴を教えてください

【回答】

私のキャリアは、大学時代にさかのぼります。当時、レスキューロボットの開発を行う研究室に所属し、災害現場で自律的に動作するロボットの開発に携わりました。特に、SLAM (自己位置推定と環境地図作成)を専門的に研究し、現在も続く「つくばチャレンジ*1」の2007年初回大会に出場しました。この経験が、自動運転技術への興味を掻き立てる原点となりました。

2009年、その熱意を胸に大手自動車メーカーに入社しました。最初の8年間は意外にも生産技術部門で、工場で組立てられた車両の1台1台を出荷検査する装置を担当しました。一見、自動運転とは遠い仕事に思えるかもしれませんが、この経験が後の自動運転開発に大きく生きることになります。具体的には、車に備えられた様々な機能の動作を確認するために、100を超えるECU(電子制御ユニット)と通信を行い、センサーやアクチュエータの作動チェックや故障の有無を確認する検査ソフトウエアの開発に携わりました。エンジンやブレーキといった基本機能だけでなく、エアコンから最新のADAS*2まで、車載されるすべての電子部品の出荷保証をする仕事です。この経験を通じて、クルマという複雑なシステムを俯瞰的に捉える力やスキルを習得しました。

2017年、社内公募制度で自動運転開発の募集があり、そこに自ら手を挙げる形で自動運転開発の世界に飛び込み、レベル3自動運転システム*3の開発に取り組みました。そこでは、複数のセンサー情報から、様々な気象条件の中で周囲の環境を認識する外界認識システムの開発を一貫して担当しました。
その後、2020年からは自動運転開発における外界認識領域や電気・電子システム(E&Eシステム)を含む全体システムのプロジェクトリーダーを務めました。

この開発で最も難しかったのは、個々の要素技術を統合し、全体として機能するシステムを作り上げることでした。最適化を追求した個々の機能を単に組み合わせただけでは、性能、安全性、コストなど様々な観点から見た最適解にはなりません。どの要素を重視し、どれを妥協するか、その決定とバランスに苦心しました。そんな中で出会ったのが「システムズエンジニアリング」という考え方です。これは、多様な要求や要素を体系的に整理し、全体の構造と関係性を設計する手法です。この手法に触れたとき、それまで断片的だった知識や経験が一つの体系として繋がり、大きな気づきを得ました。システムズエンジニアリングは、複雑なシステム開発における私の思考の枠組みを根本から変えてくれたのです。

振り返ってみると、私はキャリアを通してモビリティという複雑なシステムを開発と生産という二つの切り口でみてきたことで、「モノの全体像を複数の視点から立体的に把握する」という訓練を自然と積んでこれたのだと思います。そして今、T2で自動運転トラックの開発に携わることで、これまでの経験を社会課題の解決に直結させる新たな挑戦に踏み出しています。技術を通じて社会に貢献する。エンジニアとして、これ以上にワクワクする仕事はありません。

*1「つくばチャレンジ」:
様々な組織の研究者が移動ロボットを開発して実験を行い、その結果と経験を互いに共有することにより、技術レベルを向上させることを目指し、2007年から毎年実施している、移動ロボットが遊歩道等の市街地を自律走行する技術チャレンジ。

*2 ADAS:
Advanced Driver-Assistance Systems、先進運転支援システム

*3 レベル3自動運転:
特定の走行環境条件を満たす限定された領域において、自動運行装置が運転操作の全部を代替する状態。ただし、自動運行装置の作動中、自動運行装置が正常に作動しないおそれがある場合は、運転操作を促す警報が発せられ、運転者が適切に応答しなければならない。

自動運転の屋台骨、システムアーキテクチャの構築:宮澤さんの日常業務

【質問】

T2での日常業務と、前職の自動運転開発との違いを教えてください。

【回答】

T2での私の役割は、トラックの自動運転システムのシステムアーキテクトです。一見すると前職と似ていると思われるかもしれませんが、実際には全く新しい挑戦の連続です。

最大の違いは、技術開発にとどまらず、ビジネスモデルや運用面まで含めて、ハードウエアと機能の総合的な要件定義と機能設計が求められる点です。例えば、高速道路上で無人のトラックが故障した場合、どう対処すべきでしょうか。本線上で単に停車するだけでは社会的に受け入れられない可能性が高いです。故障の種類にもよりますが、低速でも待避所まで移動すべきか、深刻な事故につながりやすいトンネル内での停車をどう避けるべきか、といった様々な運用シナリオを想定し、必要な機能を設計しなければなりません。

こうした設計には、技術的な冗長性の確保だけでなく、故障時の安全停止や、災害時の対応など、実際の運用を見据えた設計が必要になります。実使用環境や将来のシステム更新を予測しながらハードウエアと機能を構築していく――まさに自動運転の屋台骨をつくるワクワクする業務です。

また、T2では開発のスピード感が大きく異なります。ハードウエアや各ソフトウエアコンポーネントのリーダーがすぐそばにいるので、迅速な相談と意思決定が可能です。部門の壁や複雑な承認プロセスはありません。全員がスピード感を持って仕事に取り組んでいます。この環境に触発され、私も日々、新たな挑戦に向けて意欲を高めています。

多様性が紡ぐイノベーション:T2の魅力的な企業文化

【質問】

宮澤さんが感じるT2の社風や文化について教えてください

【回答】

T2の企業文化は、まさに「多様性が紡ぐイノベーション」という言葉で表現できます。ここでの日々は、大企業では経験できない刺激的な毎日です。

最も印象的なのは、多様なバックグラウンドを持つメンバーが一つのチームとして協働している点です。エンジニアだけでなく、元トラックドライバーの方や元官僚の方など、様々な経験を持つ人材が集まっています。この多様性が、新しい視点や革新的なアイデアを生み出す源泉となっていると感じます。

例えば、先日のミーティングでは、自動運転トラックの走行方法について議論しました。トラック運転時の視線の向け方、ヘッドライトの使用法、走行経路の選択基準など、乗用車開発の経験しかない私には思いもよらない視点が提示されました。こういった異なる視点の融合が、T2の強みだと感じています。

機能分業が進む前職のような大企業では、部門間の壁が高くなりがちです。商品企画部門から開発部門へ商品企画が渡され、その指示を極力実現させたものを、次は製造部門でどのように品質を確保して製造するかというように一方向的に仕事が進む傾向があります。対照的に、T2では様々な専門家が集まり、未知の問題に対して双方向の議論を通じて解決策を見出していきます。お互いを尊重し合いながら自由闊達に議論できる雰囲気が、チームの一体感を生み出しています。

また、組織の規模が小さいことを生かした、フラットなコミュニケーション環境も魅力の一つです。驚くべきことに、森本社長とも日々フランクに会話ができるのです。「こんなアイデアがあるんですが、どう思いますか?」と直接相談できる環境は、アイデアの共有やフィードバックのサイクルを非常に速くしています。

T2は、エンジニアにとって「夢の職場」と言えるかもしれません。技術的な挑戦、自由な発想、社会への貢献。これらすべてが一つの場所で実現できる環境は、そうそうないのではないでしょうか。

技術で日本の未来を変える:T2を選んだ理由

【質問】

T2のメンバーに加わろうと思ったきっかけは

【回答】

T2への参加を決意したのは、「技術で日本の未来を変える」という強い思いからです。この決断には、私のキャリアと個人的な経験が大きく影響しています。

前職でレベル3自動運転の開発に携わる中で、ある疑問が常に頭をよぎっていました。「乗用車の自動運転は、本当に社会に大きなインパクトを与えられるのか?」確かに、運転から解放されることはユーザーにとって便利かもしれません。しかし、自動運転機能に多くの対価を支払えるお客さまは、ドライバーを雇えば済む話かもしれない。自分の開発した技術は、本当に社会を良くしているのか。この問いに対する答えが見つからず、もどかしさを感じていました。

そんな中で出会ったのがT2です。T2が掲げる「自動運転技術で日本の物流危機を解決する」というビジョンに、まさに雷に打たれたような衝撃を受けました。ここにこそ、技術が真に社会を変える可能性があると直感したのです。

また、個人的な理由として、子育てを通じて日本の未来について真剣に考えるようになったことも大きいです。2人の子供たちの父親として、彼らにどんな日本を残せるのか。その責任を強く感じるようになりました。前職のグローバル企業では、日本国内市場が縮小していく中で、どうしても海外市場に注力せざるを得ない状況がありました。もちろん、それも重要な仕事です。しかし、「日本をより良くする」という視点が薄れていくのを感じながら仕事をしていたというのも事実です。

自分のエンジニアとしての経験と知識を生かしながら、直接的に日本の未来に貢献できる。子供たちに「お父さんの仕事は日本の物流を変えているんだよ」と胸を張って言える。エンジニアとして成長しながら、同時に社会に大きなインパクトを与える。T2は、私の夢を実現できる唯一無二の場所だと確信しています。

未来を創る挑戦者へ:T2が求める人材像

【質問】

T2への採用応募を考えている将来の仲間へ、メッセージがあれば

【回答】

T2が求めているのは、単なるエンジニアではないと思います。私たちが探しているのは、技術を通じて社会に革命を起こす「挑戦者」です。私たちは、自動運転トラックによる幹線物流は、日本の物流を根本から変える可能性を秘めていると信じています。この大きな変革の波に乗り、自らの手で未来を形作りたい。そんな熱い思いを持った方々に、ぜひT2の仲間になってほしいと思います。

前例のない技術とサービスを開発しているからこそ、T2で最も重要なのは、「自ら考え、行動する力」です。私たちのビジョンは明確ですが、そこに至る道筋はまだ誰も見たことがない未知の領域です。そのため、自ら課題を見つけ、解決策を考え、迅速に行動に移せる人材が必要不可欠です。そのため逆に言えば、驚かれるかもしれませんが、必ずしも自動車業界出身者である必要はないと思います。私たちは、技術、ビジネス、社会システムを包括的に変革しようとしています。そのためには、様々な視点と経験が必要不可欠です。例えば、ITベンダーやSIerでの経験をお持ちの方は、クライアントの課題に寄り添い、技術的なソリューションを提供し続けるサイクルを回しています。これはまさに、T2が物流業界に対して行おうとしていることそのものではないでしょうか。

私たちと一緒に、日本の物流の未来を、そして日本の未来そのものを創っていきませんか。T2には、あなたの情熱を受け止め、大きく花開かせる環境があると信じています。

職種 / 募集ポジション エンジニアインタビュー記事/第3回
雇用形態 正社員
給与
応相談
 
勤務地
 
会社情報
会社名 株式会社T2
代表者
代表取締役CEO 森本成城
設立年月
2022年8月
所在地
本社: 東京都千代田区内幸町2-2-3 日比谷国際ビル1F
座間開発拠点:神奈川県座間市広野台2-10-7 プロロジスパーク座間1 3階