好業績を支えるキャリア採用をデータの可視化、効率化で強化

1888年に別子銅山(愛媛県)で使用する鉱山用機械・器具の修理を担う「工作方」として創業した住友重機械工業は、モノづくりにこだわり続けて事業を広げ、現在は6つのセグメントで売上9000億円超、営業利益752億円を上げる総合重機のグローバル企業として展開。同社は企業規模の拡大に伴いキャリア採用も積極的に行ってきたが、さらに効果的な採用活動を行うために「HRMOS採用」を導入し、採用データの可視化と採用業務の効率化に取り組み、キャリア採用を強化している。

※本記事は株式会社日経BPの許可により、「日経ビジネス2020年2月24日号 同梱特別版」の広告から抜粋したものです。(禁無断転載)

田中淳

住友重機械工業株式会社
人事本部 人事戦略部
採用グループ課長

企業が抱えていた課題の解決事例を公開

・入社手続きの効率化
・1on1 の質の向上
・従業員情報の一元管理
・組織課題の可視化

au コマース&ライフ株式会社、コニカミノルタマーケティングサービス株式会社など、システム活用によりどのような効果が得られたのか分かる7社の事例を公開中
7社分の成功事例を見る

鈴木敏之

住友重機械工業株式会社
人事本部 人事戦略部
採用グループ

事業拡大に伴い増えるキャリア採用

創業130年の歴史を誇る住友重機械工業は、現在、機械コンポーネント、精密機器、建設機械、産業機械、船舶、環境・プラントの6つのセグメントで事業を展開している。社会の舞台裏で活躍する変減速機やプラスチックの射出成形機、MRI検査装置用の極低温冷凍機、道路舗装のためのアスファルトフィニッシャーなど、世界トップシェアを占める製品も多く、3 年連続で中期経営計画の目標数字を上回るほど業績も好調に推移している。

業績好調な同社にとって喫緊の経営課題は人材の強化である。「特に強化しているのがキャリア採用です。グループ6社で取り組んでいる新卒採用は微増ですが、キャリア採用は4年前の40人から大幅に増えていて、今年は120人以上になります」と人事本部人事戦略部採用グループ課長の田中淳氏は語る。現在、採用グループの2人でキャリア採用を担当し、各事業部門の人事担当者と一緒に採用活動に取り組んでいる。以前から退職者の補充という形でキャリア採用は行っていたが、現在はそれとは異なる事情も加わっているという。同部でキャリア採用を担当する鈴木敏之氏は「研究分野の広がりやスマートファクトリー化といった、これまで社内に知見のない領域における経験者と、既存の事業部門の拡大に貢献できるスキルセットを持った即戦力人材という両面から、キャリア採用を強化しています」と話す。

 同社では、キャリア採用した人たちも新卒採用と同じテーブルで評価し、昇進していくことができる。「キャリア採用だからといって不利となることはなく、 同じ基準で評価しています。力を発揮すれば、昇進のスピードは変わりません」と田中氏。キャリア採用者が実力を発揮できていることが、現在の業績向上を支えているという側面もある。

データによる採用活動の強化に動き出す

キャリア採用を拡大している同社だが、同社特有の悩みもある。それは、それぞれのセグメントこごとに事業としての特色があり、求める人材像が単一ではないことだ。田中氏は「各事業分野でそれぞれ異なる強みを持っているため、全体として見れば力のある企業体が集合したようなものです。当然、欲しい人材も違ってきます」と語る。

問題はキャリア採用で大きな役割を果たす人材紹介会社が各事業ごとの違いを正しく理解し、それに合致する人材を紹介してくれているかどうかという点だ。「登録されている人材が異なるという点を考慮すると、人材紹介会社ごとの得意不得意もあるはずです」と鈴木氏はそのギャップに着目した。そこにズレがあると効率的な採用活動にはつながらない。

しかし、実態を把握しようにもできなかった事情がある。それは採用のプロセスごとの詳細なデータが蓄積されていないことだ。同社は2015年から新卒向けに採用管理システムを導入し、それをキャリア採用にも利用していた。しかし、それは求人にひも付いた応募者情報を管理する程度で、ポジションごとの採用率やプロセスでの決定率、入社後の活躍度など、 今後の対策を検討するために必要なデータはとれていなかった。田中氏は「集団で進められる新卒採用と異なり、キャリア採用は日々のステップがバラバラです。それを集計するのは手間がかかるため、手つかずになっていました」とこれまでの状況を振り返る。 

そこで同社が検討したのがビズリーチの「HRMOS 採用」の導入だ。「きっかけは選考フローのてこ入れです。それまで゙はお付き合いしている人材紹介会社に一律に求人情報を渡していましたが、どの人材紹介会社からの応募が多いのか、どこで辞退されてしまうのかといった課題を明らかにしたいと思いました」(鈴木氏)

 2019年7月からHRMOS採用を活用し、現在は徐々にその効果が出ているという。HRMOS採用のレポートで、事業部門ごとや勤務地ごとに、各選考フローにおける選考通過率を把握し、人材紹介会社のパフォーマンスの度合いも見えてきた。ダッシュボード機能を使って事業部門の人事担当と情報を共有する こともできる。鈴木氏は「何よりもそれがリアルタイムでわかることが大きなメリットです。キャリア採用は1人1ポジションであることが多く、過去の前例に頼れないため、進めながら改善することが大事になるからです」とHRMOS採用のメリットを強調する。

採用マーケティングで新たなイメージを

HRMOS採用の効果もあり、同社のキャリア採用活動はますます充実しつつある。田中氏も「この求人はこの人材紹介会社がいいのでは、といったチャネルの整理ができてきました。それにより、実務の負荷が減ったことで余力が生まれ、ダイレクトリクルーティングなどにより当社を知らなかった人材に対する働きかけも広が゙りつつあります」と現状を評価する。 

各セグメントで世界トップシェアを持つ同社だけに 「中身(事業内容)を知ってもらえると採用しやすい」という人材紹介会社からの声もある。人材との接点が広がることで、よりニーズに合った人材を採用できる可能性が高まる。今後はインターネットのターゲティング広告などで、企業の認知度向上に向けた活動にも注力していくという。「事業領域が幅広いため、お客様の業界も多岐にわたります。今はどの業界でも変革の時期を迎えていて、IoTやAIの活用がそれを加速しているだけに、人材のニーズはさらに幅広くなっていくはずです。それに対応できる体制を構築していくことが求められています」と鈴木氏は採用グループの使命を強調する。

伝統と実績を誇る同社が次の時代を見据えて動き出した。そこでは過去のイメージの殻を破った新たな採用マーケティングが大きな力になるだろう。 

ハーモス採用を
もっと詳しく知りたい方へ

資料請求はこちら