人事データ活用最前線【株式会社LocoPartners】

人事データ活用最前線【株式会社LocoPartners】

本記事では、「人事データ活用最前線」のシリーズとして、実際に人事データを活用している企業の活用事例をご紹介します。今回ご紹介するのは、ホテル・旅館の宿泊予約サービスを運営している「株式会社Loco Partners」の人事データ活用事例です。システムの導入から課題解決までを手がけた企業に、人事データ活用のきっかけや当時の課題、成果、そして今後のビジョンについて伺いました。

企業紹介

株式会社Loco Partners
  • 業界:インターネットサービス・旅行業
  • 事業概要:ホテル・旅館の宿泊予約サービス「Relux(リラックス)」の運営
  • 従業員数:130名(2021年4月時点)

「人力の限界」をむかえた状況を改善したかった

ー今の人事データ管理体制を構築するにいたった背景を教えてください。

もともと、従業員にまつわる情報は「Googleスプレッドシート」での管理を基本とし、センシティブな情報を「Excel」で管理することで、情報の閲覧範囲を調整していました。しかし、従業員数が100〜150名ほどになったとき、入力ミスなどの問題が散見されるようになりました。チェック作業も実施していたのですが、管理する情報が多かったこともあり、労務担当者だけでは対応しきれない状況でした。「人力の限界を迎えた」という認識があり、この状況をなんとかしたいと思ったのが、現在の人事データ管理体制への移行を考えたきっかけでした。

また、2020年4月には経営体制の変更やコロナ禍による社会的な変化を受け、会社全体としてやるべき事業が明確になったことも要因の1つです。社内の管理体制を整えながら、採用から労務、その先の組織開発まで、一気通貫してデータを活用できる状態にしたいと考えました。当然、その先にあるタレントマネジメントも視野に入れていたので、半年かけて、データの一元化を進めていきました。

ー具体的にどのような成果が出たのでしょうか?

例えば、入退社や産休の事務処理にリマインドを設定することで、労務や総務担当者の作業に漏れがなくなるなど、作業ミスの減少だけでなく作業工数の削減もできており、業務効率化を実現できていると感じています。また、最新のデータだけでなく、過去の履歴も含めてデータを管理できるようになり、どのデータが最新のものかわからなくなる、といったことも防止できています。従業員情報を一元管理したいという当初の目的も十分に果たしている感覚もあります。直近では、リファラル採用や副業にまつわる申請をワークフローで設定するなど、従業員データベースに集約する情報項目をカスタマイズしながら、より詳細なデータを一元的に把握していきたいと考えています。

ー集約した人事データを、今後どのように活用していきたいとお考えでしょうか?

今後は、集約した人事データを人材活用に活かしていきたいと考えています。この半年は、データ活用に向けての土台づくりを実施してきました。おかげで、従業員データは蓄積されているので、社内の従業員の情報を正確に把握し、活用できる状態を実現できています。それを用いて、例えば社内のロールモデルになるような従業員をデータをもとに分析し、優秀人材をモデル化していくことで、再現性のある強い組織を構築していく、といった施策を考えています。また、そのモデルをベースに、入社からその後の活躍までを見据えた採用や教育環境を整え、エンプロイー・ジャーニーの質を高めていき、今よりもさらに従業員に向き合った人事施策を行っていきたいです。

※記事中のデータなどはインタビュー時点のものです。

資料

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