目次
企業が目標を達成するには、組織の活性化や優秀な人材の育成が不可欠です。そのために「ロールモデル」を設定する企業も少なくありません。
本記事では、ロールモデルの意味や具体例、設定の目的、見つけ方に加え、企業にもたらすメリットや人材要件などを解説します。
ロールモデルの設定プロセスや効果的に活用するポイントを知りたい方は、ぜひ参考にご覧ください。
ロールモデルとは
「ロールモデル」とは、行動規範となる人物を意味する言葉です。
企業におけるロールモデルは、一般的に従業員のお手本となる存在とされます。必ずしも仕事の成果のみに焦点が当てられるわけではありません。
仕事へ取り組む姿勢やプライベートの過ごし方、考え方や価値観など、お手本や参考とされる要素は多岐にわたります。
具体的な人物を示すことで、目指すべき姿がリアルにイメージでき、行動に移しやすくなります。こうした効果から、従業員の人材育成の手段としてロールモデルを活用する企業が増えてきています。
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ロールモデルの言い換え
ロールモデルの言い換え表現には、「模範」「手本」「見本」「師範」などが挙げられます。
模範とは、見習うべき見本を意味する言葉です。
師範は、武道や書道において指導者として、その道の技術を教える人を指す言葉であり、いずれも「誰かの見本、手本となる」意味合いが含まれます。
ロールモデルの例と見つけ方
ロールモデルは、一緒に働く人や学生時代の先輩など、身近なところから見つけることができます。
また、ロールモデルは必ずしも直接の知り合いから探すものではありません。
ここでは、ロールモデルの見つけ方を、例とともにご紹介します。
身近な人物から探す
ロールモデルの代表的な例は、同じ組織に属する先輩や上司です。身近なところにいる目指すべき人物の存在は、従業員にとって大きなメリットをもたらすとされています。
常に観察でき、的確なアドバイスや指導を直接受けられる可能性が高まるためです。
従業員を多数抱える企業では、他部署の従業員や社長、創業者などをロールモデルとして設定するケースもあるでしょう。社外に目標やお手本となる人物を見出す人もいます。
取引先など接点があり、その人と交流するうちに憧れたり目指したりすることが、その一例です。
有名人や歴史上の人物を参考にする
有名人や歴史上の人物をロールモデルとするケースも考えられます。
場合によっては著名な人物をロールモデルとして設定し、育成などに生かす方法も検討する価値があります。
ただ、有名人や歴史上の人物の行動や業績は、従業員の直接の業務や目標達成には無関係なケースが大半です。
企業として指導する際には、この点に注意を払いながら、実際の業務や組織の活性化に影響を与える範囲でお手本や参考としてもらうよう促す工夫が必要でしょう。
ロールモデルは人である必要はない
個人をロールモデルとするケースが一般的ですが、企業や団体の理念・姿勢を参考にする考え方もあります。
ネガティブなロールモデルもある
ロールモデルは、自分が憧れる存在や目指すべき人ではなく、あえて反面教師となるものを選んでも差し支えありません。
ロールモデルから何を吸収できるか、学べるかという視点が大切であり、あえてネガティブなロールモデルを設定することも可能です。
ただし、特定の人物への軽蔑や否定に発展すると、職場関係が悪化しかねません。あくまで、自己成長のための反省の材料として活用するのが望ましいでしょう。
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複数のロールモデルを持つ
ロールモデルは、1人・1つに限定する必要はありません。
例えば、「働き方のロールモデルは身近な上司」と設定し、「生き方そのものや人生の価値観の捉え方は歴史上の偉人」と設定するなど、テーマごとに分ける方法があります。
人材の能力を最大限に引き出し、自社の中で活躍し続ける状態をつくることが企業経営、特に人事戦略にとっての要となります。
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ロールモデルを設定する目的
人口の減少や価値観・労働力の多様化は、企業にとって優秀な人材確保を困難にします。
労働人口が減り、転職が当たり前の時代となった今、特に優秀な人材を採用することが難しくなっています。
ロールモデルの設定は、自社での人材育成に役立ちます。また、他社からの新たな人材の獲得に寄与するケースも少なくありません。
特に、自分の目指すべき姿が見えていない人に対しては、大きな効果を発揮します。企業によるお手本となるべき人物の設定・提示は、結果的に、組織力の強化へつながると期待されます。
時代や社会の価値観の変化に対応するための施策の一つがロールモデルの設定です。未来予測が難しいからこそロールモデルの存在と活用が注目され、同時に、その重要度も増してきているのです。
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ロールモデルを設定・育成するメリット
企業が積極的にロールモデルを設定・育成するメリットや効果は何か、具体的にみていきましょう。
意欲の向上や成長へとつながる
企業にとって、自社に利益をもたらす従業員の確保や育成は大きな課題の一つです。
研修や育成プログラムを用意していたとしても、従業員自身が意欲を持てなければ十分な成長は見込めないでしょう。ロールモデルを活用し従業員がその人物に近づきたいと捉えれば、仕事に対する意欲を促せます。
意欲の向上は成長へとつながり、また、それが自発的なものであれば相応の努力も期待できます。さらに期待できるのは、企業側が成長するよう働きかけるのと比べ格段に増すであろう成長速度です。
これも、ロールモデルに影響を受けた従業員自身から湧き出た意欲がもたらす大きな効果です。
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キャリアプランの構築に役立つ
ロールモデルの存在は、従業員自身のキャリアプランの参考にもなります。
お手本となる人物に近づくためにはどのようなプロセスを進むべきかが見出しやすくなるでしょう。これにより、長期的なキャリアプランの構築に必要な目標の設定も自身で行うことができます。
また、キャリアを歩む中で失敗したり悩んだりした際にも、目指すべきところが明確であれば自身で立ち直りやすく、失敗を糧にする意識を持てるでしょう。
管理者の立場にある人が、部下の抱える課題や問題を発見・指摘し、よい方向へと導く方法もあります。しかし、自分自身による発見ほど、解決や改善への近道はないでしょう。
ロールモデルを設定しお手本とすることで、自分に足りないものや身につけるべき知識・技術が発見しやすくなります。
他者から指摘されるよりも認識しやすく、納得したうえでロールモデルに近づく努力ができます。
コミュニケーションが活性化される
心から憧れを持ち、お手本にできるロールモデルが社内に設定できれば、従業員は積極的に接点を持とうとするでしょう。
あるいは、ロールモデルを模倣する過程で、他者とのコミュニケーションに励む必要性を認識します。
組織においてロールモデルとして設定される人物はコミュニケーション能力に長けているのが一般的です。近づこうとすればするほどコミュニケーションの重要性に気づき、自ら他者と関わる意識が高められます。
多くの従業員が同様の意識を持つことで、社内でのコミュニケーションが活性化されます。
組織パフォーマンスが向上する
社内でロールモデルを設定することは、組織活性化にもつながります。
例えば、職場の先輩・後輩の関係の中でロールモデルを設定した場合、後輩は先輩の行動や考え方を模倣しながら成長を目指すことができます。
一方、ロールモデルとなった先輩は、ロールモデルとして恥じない行動をしようと努めるでしょう。
その結果、お互いに学び合う関係性が築かれ、組織全体の士気向上や成長が期待できます。
DE&Iの推進につながる
若手やベテラン、子育て期の従業員やシニアなど、さまざまな角度からロールモデルを設定することは、DE&Iの推進につながります。
男性従業員が女性をロールモデルとするケースもあるでしょう。すでにダイバーシティ化を進めている企業では、外国人をロールモデルとして設定する従業員も少なくありません。
そのほか、さまざまな経験をした多くのロールモデルの存在は、組織内での多様性の認知と受容に貢献します。
また、自分が他者とは異なる特徴を持っていると認識している従業員も、そんな自分を受け入れ肯定しやすくなる効果も期待できます。
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離職防止につながる
憧れの人物やお手本となる人物が近くにおり、その存在が自身の成長やキャリアアップへとつながると認識すれば、多くの人は、そうしたロールモデルがいる環境に魅力を感じやすくなるでしょう。
組織内でのロールモデル設定は、従業員の離職防止につながります。特に、成長意欲を持っている従業員の離職を防ぎやすくなります。
成長やキャリアアップへの意識が高い人は、社外にロールモデルを求め転職するケースも珍しくありません。企業が優秀な人材を確保し続けるには、そうした人たちのお手本となるロールモデルを社内に置くことが不可欠です。
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対外的なアピールになる
ロールモデルの活用は、対外的な企業のブランディングや発信にも効果的です。
企業として推奨すべきロールモデル人材にスポットを当て、SNSやネットメディアなどを活用し、企業の顔として一従業員を積極的に活用する企業も増えてきました。
ロールモデルの発信を通して、企業イメージの向上や採用広報の強化につなげることも有用です。
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ロールモデルに適した人材要件
多くの従業員を抱える企業では、従業員全員が同じ人物をロールモデルとして設定するとは限りません。
企業が従業員の特徴ごとにロールモデルを用意し、自発的な成長を促す仕組みも重要です。
ここでは、タイプ別のロールモデルの特長を紹介します。
新入社員に向けたロールモデル
経営者やベテランに憧れる新入社員もいますが、あまりにも立場や年齢がかけ離れていると自分と重ね合わせることが困難となります。
新入社員に向けたロールモデルには、先輩や上司からの指示の理解が早く、与えられた業務を的確に遂行できる若い人物の設定が重要です。
入社して数年程度の人物を抜擢すると、新入社員も親近感を持ちやすいでしょう。
また、自ら知識を積極的に吸収する姿勢をみせられる人物である必要もあります。そのほか、計画性の重要性を理解し、業務遂行の時間配分に優れた人物も新入社員のお手本として最適です。
新入社員には大きな成果よりも、まずは小さな成果を積み重ねる姿勢をみせることが求められます。さらに、仕事に対しての誠実さも欠かせません。言葉遣いやビジネスマナーなどの理解や習得も重要な要件です。
中堅社員に向けたロールモデル
中堅社員になると、業務も複雑になり権限も増えます。
業務を効率化し、必要に応じて部下へ割り振れる能力を持つロールモデルの設定が重要です。計画やプロセス、部下の行動に対し課題を発見でき、そこから生じるリスクへの管理も行える人物であれば、多くの中堅社員のお手本となりやすいでしょう。
上司と部下の双方と適切なコミュニケーションを図れる能力も持ち合わせている必要があります。ともに働く人たちの特徴を掴み、必要に応じて異なった対応をとり、業務や課題解決へとあたる能力も中堅社員に向けたロールモデルが備えておきたい要件です。
また、他部署など横のつながりも重視し、調整能力を持っていることも求められます。
ベテラン社員に向けたロールモデル
ベテラン社員に対しては、管理職に就く者がロールモデルとなり、組織をまとめる能力を示す必要があります。
部下からの意見に耳を傾け、必要な情報を収集し整理したうえで的確な指示を出す能力が重要です。全体の方向性を定め、もし問題が生じれば率先して改善や修正を行います。それぞれの業務の適任者を任命し、必要であれば権限の移譲も求められます。
そのうえで、立場に応じた責任も負わなければいけません。周囲をいかに動かし、その責任を全うするか、この点がベテラン社員に向けたロールモデルの重要な要件となるでしょう。
女性社員に向けたロールモデル
女性の社会進出も進んでいるものの、企業や組織によっては男性の割合が多く女性従業員の道しるべとなる人物がいないケースも少なくありません。
男性をロールモデルとして設定する女性ももちろん存在しています。
しかし、女性のキャリア形成では、結婚・出産・育児・介護などのライフイベントと仕事の両立を意識する場面もあります。そうした観点で参考にできるロールモデルの存在は、有効に機能する場合があります。
結婚や出産、育児や介護などの経験を経た女性や、大きな権限を任されている女性は、女性社員に向けたロールモデルとして適任です。
その他社員に向けたロールモデル
女性と同様に、障がいのある従業員や日本以外の国籍を持つ従業員へ向けたロールモデルも設定する価値があります。
多様性のある組織を目指す企業であれば、そのような人材の獲得と同時にロールモデルの設定や育成が欠かせません。
特に、社会的にマイノリティに分類される人材であればあるほど、お手本や道しるべとなる存在の重要性が増します。
業界や職種にもよりますが、早い段階でのさまざまな社員へ向けたロールモデルの育成は、企業に多くのメリットをもたらすでしょう。
ロールモデルを活用する手順
従業員自らが、必要なときにロールモデルを設定するケースもあります。
しかし、企業が意図的にロールモデルを設定するように促すことで、より多くの従業員の成長や活躍を後押しできます。
ここでは、企業がロールモデルを活用する際の基本的な手順を解説します。
理想像を設定する
まずは、企業としてどのような人物をロールモデルとするのか、理想像を明確にします。
従業員の年齢や職種、キャリア段階によって参考とすべき人物像は異なるため、それぞれに適したロールモデルの特徴を洗い出すことが重要です。
例えば、スキル面、キャリア形成、ワークライフバランスなど、複数の観点から理想像を整理するとよいでしょう。
ただし、理想像は現実的である必要があります。すべての分野で完璧な人材を想定すると、実際に該当する人物が見つからない可能性があります。
後のステップで具体的な人物を選定できるよう、できるだけ具体的で実現可能な人物像を描くことが大切です。
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ロールモデルの育成や選定を行う
設定した理想像に近い人物を社内から選定します。条件に合う人物がいない場合は、研修などを通じて育成することも検討します。
ロールモデルの育成には、集合研修と個別研修の両方が活用できます。
集合研修では、複数の従業員が同時に学ぶことでモチベーションの向上やネットワーク形成が期待できます。また、部署や職種の異なる従業員が交流することで、新たな視点を得られる点もメリットです。
一方、個別研修では必要な知識やスキルの習得に集中でき、メンターからの個別指導を受けながら成長できます。外部研修などを活用しながら、ロールモデルに求められる考え方や行動を深く理解させることも有効です。
従業員への周知を行う
ロールモデルとなる人物が育成・選定できたら、その存在を社内に広く周知します。
規模の大きい企業では、優れた人材がいても他部署の従業員に知られていないケースがあります。社内報や研修、社内イベントなどを通じて、多くの従業員の目に触れる機会をつくることが重要です。
ただし、特定の人物を「目標にすべき人物」として強く押し出す方法は避けた方がよいでしょう。
従業員が自然と参考にしたくなるように、自然な方法で紹介することがポイントです。
例えば、社内研修の登壇者として紹介したり、社内広報で取り上げたりする方法が考えられます。
ロールモデルを分析させる
ロールモデルの存在を知った従業員には、その人物のどこを参考にしたいのかを分析させます。
例えば、仕事への姿勢、問題解決の方法、コミュニケーションの取り方など、具体的なポイントを整理することが重要です。
どの点に魅力を感じたのか、どの行動を模範したいかを明確にすると、ロールモデルの効果が得られやすいでしょう。
分析は従業員の自主性に任せることが望ましいものの、慣れていない場合はうまく整理できないこともあります。
そのため、マネージャーが1on1ミーティングなどを通じてサポートし、適切な視点で分析できているかを確認することが重要です。
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ロールモデルの特徴を取り入れさせる
分析によって学ぶべきポイントが明確になったら、それを実際の行動に取り入れさせます。
最も取り組みやすい方法は、ロールモデルの行動を真似ることです。仕事の進め方やコミュニケーションの方法、時間の使い方など、取り入れられる部分から実践します。
最初は表面的な模倣でも構いません。実践を重ねることで、徐々にその行動の背景や考え方を理解できるようになります。
また、成長の過程でロールモデルを変更したり、複数のロールモデルを参考にしたりすることも有効です。
マネージャーはこうしたプロセスを見守りながら、従業員がロールモデルから学び、自身の成長につなげられるよう継続的にサポートを行います。
ロールモデルを効果的に活用するポイント
企業でロールモデルをより効果的に活用するためには、ロールモデルを無理強いしないことや、タレントマネジメントシステムを利用することが重要です。
ここでは、ロールモデル導入の効果を高めるポイントを解説します。
タレントマネジメントシステムの利用
ロールモデルを効果的に活用するためには、従業員のスキルや経験、キャリア情報を把握できる仕組みが欠かせません。その手段の一つが、タレントマネジメントシステムの活用です。
タレントマネジメントシステムを導入すると、従業員のスキルや職務経歴、評価情報などを一元管理でき、社内にどのような経験や強みを持つ人材がいるのかを可視化できます。
リアルタイムで従業員の情報を更新し続けることで、ロールモデルとして参考になる人物を素早く見つけやすくなります。
タレントマネジメントシステムの「社内版ビズリーチ」は、従業員の職務経歴やスキル情報をもとに社内レジュメを生成し、人材情報を整理できます。
従業員とポジションのマッチング機能などを活用することで、社内で参考にできるロールモデルをより見つけやすくなり、人材育成やキャリア形成の支援にもつながるでしょう。
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ロールモデルの強制は逆効果
ロールモデルの設定は、従業員の成長を促すうえで非常に重要ですが、従業員に強制するのは逆効果です。
お手本となることを強要すると、極度のプレッシャーとなりかねません。プレッシャーが原因で育成や選定に失敗してしまえば、また新たなロールモデルの育成の必要性が生じ、さらにコストもかかります。
一方、お手本となる人物を持つよう強要すれば、むしろ目指す方向性やキャリアに迷いが生じかねないでしょう。
正しさや価値観を押し付けず、あくまでも自主性を重んじ、従業員の裁量による決定を促す配慮が必要です。
ロールモデルの採用も有効
ロールモデルは、可能な限り社内で選定・育成したいところです。しかし、すべてのロールモデルを育成するのは容易ではありません。
場合によっては、外部からの採用も検討しましょう。すでに他社で実績を残している人物であれば、お手本としての説得力が増します。
入社後、即重要なポストに置くことで、従業員からの注目も集められます。
ただし、適切な形で採用・活用しなければ、一部の従業員からの反発も招きかねないため注意が必要です。多くの従業員のお手本となることを期待して採用しているにもかかわらず、反発が起こってしまっては意味がありません。
外部から採用する際には慎重な検討と選定、役割の徹底が求められます。
ロールモデルと関連する用語
最後に、ロールモデルと関連する用語の意味を、ロールモデルと比較しながら解説します。
メンター
メンターとは、若手社員や後輩に対して助言や指導を行い、成長を支援する役割を持つ人物を指します。業務の進め方やキャリア形成について相談に乗るなど、継続的なサポートを行う点が特徴です。
一方、ロールモデルは必ずしも直接的な指導を行う存在ではありません。従業員が「目標としたい人物」として参考にし、その行動や考え方を学ぶ対象となります。
つまり、メンターは助言や支援を行う「育成・サポート役」であり、ロールモデルは行動やキャリアの参考となる「お手本」という違いがあります。
企業では、メンター制度とロールモデルの提示を組み合わせることで、従業員の成長をより効果的に支援できます。
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ハイポテンシャル人材
ハイポテンシャル人材とは、将来的に経営層や管理職などの重要なポジションについて活躍することを期待される人材です。
現時点の成果だけでなく、将来の成長可能性やリーダーシップなどを評価して選抜される点が特徴です。
ロールモデルは、必ずしも将来の経営幹部候補である必要はありません。特定の分野で優れた働き方を実践していたり、キャリア形成やワークライフバランスの面で参考になる人物であれば、ロールモデルとなり得ます。
企業においては、ハイポテンシャル人材の育成過程でロールモデルを提示することで、目指すべき姿を具体的に示すことができます。
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ハイパフォーマー
ハイパフォーマーとは、組織の中で高い成果を継続的に上げている人材を指します。業績や目標達成度など、実績を基準として評価されることが一般的です。
しかし、ハイパフォーマーが必ずしもロールモデルになるとは限りません。高い成果を上げていても、働き方や行動が他の従業員にとって再現しにくい場合は、ロールモデルとして参考にすることが難しいケースもあります。
ロールモデルとして活用する際には、成果だけでなく行動や価値観、チームへの影響なども含めて評価することが重要です。
ハイパフォーマーの中から、組織として望ましい行動を体現している人物をロールモデルとして紹介することで、従業員の成長を促すことができます。
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まとめ
企業が意図的にロールモデルの設定や育成をすることで、従業員の意欲の醸成が可能です。目指すべき人物がいれば、成長速度も上がるでしょう。
ロールモデルを設定する際は、従業員の年代や役職にあわせたロールモデルを選ぶだけでなく、お手本となることや誰かをお手本とすることを従業員に強制しないことが重要です。
組織内に適任がいない場合や育成に時間がかかる場合は、外部からロールモデルとして招き入れる方法も検討しましょう。
社内版ビズリーチでロールモデルの発見と育成を効率化
ロールモデルを活用した人材育成を進めるには、社内にどのようなスキルや経験を持つ人材がいるのかを把握することが重要です。
しかし、企業規模が大きくなるほど、従業員一人一人の最新情報を把握しづらいという課題が生じやすくなります。
「社内版ビズリーチ」は、従業員のスキルや経験をデータベース化し、社内人材を可視化できるタレントマネジメントシステムです。
AIによる社内レジュメの自動生成やポジション管理などの機能により、社内にいる人材の強みやキャリアを把握しやすくなります。
ロールモデルの活用やタレントマネジメントを戦略的に進めたい企業の担当者は、ぜひ社内版ビズリーチの機能一覧をご覧ください。



