「春闘」?「ベア」?知っているようで意外と知らない人事労務キーワードを解説

賃金・給与
「春闘」?「ベア」?知っているようで意外と知らない人事労務キーワードを解説

目次

  1. 春闘とは?経営側と労組間で行われる、労働条件改善に向けた交渉
  2. 「ベア」は「ベースアップ」の略
  3. 2024春闘、スローガンは「みんなで賃上げ。ステージを変えよう!」
  4. 小規模企業においても、春闘の動向を踏まえた処遇改善を

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春先のニュースで、頻繁に登場する「春闘」や「ベア」のキーワード。これらの人事労務関連用語は、伝えられる内容からざっくりとしたイメージは想像できるものの、実は意外とよく知らないという方も少なくありません。今号では、事業主様や働く皆様が知っておくべき「春闘」「ベア」を正しく理解すると共に、2024年度の春闘の動向を確認しましょう。

春闘とは?経営側と労組間で行われる、労働条件改善に向けた交渉

春闘では、経営側と労働組合の間で、賃上げや労働時間の短縮等の労働条件の改善についての交渉が行われます。例年2月頃に労働組合が労働条件に関わる要求を提出し、経営者側との交渉を経て、新年度開始にあわせて賃金を始めとする労働条件が決定される流れとなります。春闘の時期は、業種や企業規模によって異なり、概ね大手製造業⇒大手非製造業⇒中小企業の順で進められます。
春闘は春季闘争や春季生活闘争、春季労使交渉等の言葉の略とされていますが(団体ごとに若干呼び名が異なります)、総じて「春先の闘い(交渉)」であることから春闘の略称がしっくりくると感じられます。

「ベア」は「ベースアップ」の略

春闘のキーワードとセットで登場するのが、「ベア」です。ベアとはベースアップのことで、ベースとなる基本給水準の向上を意味します。企業においては、年齢や勤続年数に応じて基本給を上げる「定期昇給」を採用するケースが多く見受けられますが、これとは異なり、ベースアップは年齢や勤続年数の要件を問わずすべての労働者の給与水準を一律に向上させることを指します。そのため、「賃金の底上げ」という言葉で認識されておくと、分かりやすいかもしれません。

2024春闘、スローガンは「みんなで賃上げ。ステージを変えよう!」

2024年の春闘は今まさに本格化しているところですが、労働組合の中央組織「連合」が示す「2024 春季生活闘争方針」より、主な取り組みの動向を確認しましょう。

1.賃金要求

◎底上げ:産業相場や地域相場を引き上げていく
経済社会のステージ転換を着実に進めるべく、すべての働く人の生活を持続的に向上させるマクロの観点と各産業の「底上げ」「底支え」「格差是正」の取り組み強化を促す観点から、前年を上回る賃上げをめざす。
賃上げ分3%以上、定昇相当分(賃金カーブ維持相当分)を含め5%以上の賃上げを目安とする。

◎格差是正:企業規模間、雇用形態間、男女間の格差を是正する

  • 昇給ルールを導入する。
  • 昇給ルールを導入する場合は、勤続年数で賃金カーブを描くこととする。
  • 水準については、「勤続 17 年相当で時給 1,795 円・月給 296,000 円以上」となる制度設計をめざす ・企業内最低賃金協定 1,200 円以上

◎底支え:産業相場を下支えする

  • 企業内のすべての労働者を対象に企業内最低賃金協定を締結する。
  • 締結水準は、生活を賄う観点と初職に就く際の観点を重視し、「時給 1,200 円以上」をめざす。

2.「すべての労働者の立場にたった働き方」の改善

  • 長時間労働是正
  • すべての労働者の雇用安定に向けた取り組み(主に有期雇用労働者、派遣労働者)
  • 職場における均等・均衡待遇実現に向けた取り組み(同一労働同一賃金)
  • 人材育成と教育訓練の充実
  • 60 歳以降の高齢期における雇用と処遇に関する取り組み
  • 治療と仕事の両立の推進に関する取り組み

3.ジェンダー平等・多様性の推進

  • 改正女性活躍推進法および男女雇用機会均等法の周知徹底と点検活動
  • あらゆるハラスメント対策と差別禁止の取り組み
  • 育児や介護と仕事の両立に向けた環境整備
  • 次世代育成支援対策推進法にもとづく取り組みの推進

その他の取り組み、及び本稿に挙げた各取り組みの詳細については、参考URLよりご確認いただけます。「春闘」というと、報道等では「賃上げ」の話題ばかりを見聞きしますが、実際には賃上げ以外の取り組みも幅広く盛り込まれていることが分かります。

参考:連合「2024春季生活闘争方針[2023年12月1日掲載]

小規模企業においても、春闘の動向を踏まえた処遇改善を

春闘の動向は、企業の労働条件見直しを考える上で重視すべき情報です。ともすれば「春闘なんて大企業だけの話」と考えられがちですが、小規模企業においても世の中の動向を正しく読み解き、自社の賃金設定や待遇、労働環境の改善を検討されることをお勧めします。人手不足時代にも「選ばれる企業」となるために、前向きな取り組みを講じてまいりましょう。

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ハーモス勤怠 編集部

編集者

ハーモス勤怠 編集部

社会保険労務士法人や企業人事の経験を持つメンバーが中心となって運営しています。ハーモスシリーズの初期設定ガイドや活用事例など、導入企業の実務に役立つ情報を発信しています。現在はハーモス勤怠に加え、ハーモス労務給与の領域についても情報をお届けしています。

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