採用戦略のフレームワークとは?メリットや活用例を解説

こんにちは。「HRMOS(ハーモス)採用」のHRMOS TREND編集部です。
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人手不足が進む中、採用活動をする上で見直しを求められている企業は少なくありません。採用戦略フレームワークを活用すれば、効率よく採用活動が行えるようになります。ここでは、採用戦略の代表的なフレームワークや活用メリット、活用例を紹介していきます。優秀な人材を確保し、さらに企業の成長を図っていくためにも、フレームワークを活用しながら戦略をしっかり立てていきましょう。

採用戦略フレームワークの活用メリット

フレームワークとは、課題を解決に導いていくために利用する、思考の枠組みのことを指しています。つまり、採用活動に置き換えてみると、採用活動を成功させて、優秀な人材を確保するためにつくられた、考え方のフレームということが言えます。これを用いることで、次のようなメリットが挙げられるでしょう。

問題点などの整理が論理的に行える

設定したフレームの中に、それぞれ当てはまる情報を入れ整理していくことで、採用活動が効率よく進められるようになります。論理的な思考のもと、問題点や全体の把握ができるようになるでしょう。採用活動はとても複雑で、様々な要素について検討する必要があります。そのため、途中で論点がずれたり、効率の悪い方法を選んでしまうことも少なくありません。フレームワークを使うことで、効率よく進めていけるようになるでしょう。採用戦略は、企業を持続的に成長させるために欠かせない要素です。どのような人材を、どのタイミングで、どのように採用するか、という方針が明確になることで、企業の成長が狙えるようになるでしょう。

採用戦略の振り返りがスムーズ

どんなに素晴らしい採用戦略を立て、実行できたとしても、そのまま終わらせているようでは様々な「気づき」を得ることはできません。活動を終えた後に振り返りをすることで、気づきや改善点が生まれ、次の採用活動に活かせるようになります。フレームワークを用いれば、様々な要素が明確に整理できるだけでなく、全体的な把握や問題点の洗い出しも容易になります。振り返りをするために便利なツールでもあるのです。

採用戦略フレームワーク1:ペルソナ分析

ペルソナ分析とは?

採用したい人物像を明確にすることは、採用戦略を立てる上で欠かせません。企業側が本当に必要としている人物像と異なる人材を採用してしまった場合、現場ではミスマッチが起こり、企業側にとっても、採用された人にとってもメリットが発生しないからです。ペルソナとは、マーケティングの分野で用いられる言葉で、企業が提供する製品やサービスを、実際に使用する人物像、顧客像のことを指しています。採用戦略においては、企業側が採用したい人材が持つ人物像ということになります。

ペルソナ分析の実施手順

1.基本要件を挙げる

ペルソナ分析では、まず採用したい人物に必要なスキルを挙げていきます。年齢や性別、居住地、そして経歴や学歴、などが挙げられるでしょう。社風や職業の特性なども踏まえながら、性格や価値観などの行動特性もとらえていきましょう。ペルソナを洗い出す際は、実際に採用活動を担当する部門だけでなく、現場や経営陣などのヒアリングを行うことも大切です。

2.人物像を細かく設定する

基本的な要件を挙げたら、次はライフスタイル、人間関係、そして家族構成など詳細な部分まで設定していきましょう。この場合、まるで実在していると感じられるほど、人物像を細かく設定していくことが大切です。

3.求める人物像とマッチしているか確認

ペルソナが完成したら、再び社内で共有し、求める人物像とマッチしているか確認していきます。ペルソナ分析によって導かれた人物像を採用することで、本当に現場で必要な人材を確保することができるでしょう。

採用戦略フレームワーク2:SWOT分析

SWOT分析とは?

自社について理解を深めるために便利なフレームワークが、SWOT分析です。採用をテーマとしてSWOT分析のフレームワークを活用することで、今後の採用戦略が立てやすくなるでしょう。SWOTは、下記の4項目の頭文字をつなげたものです。

・S=Strength(自社の強み)
・W=Weakness(自社の弱み)
・O=Opportunity(機会)
・T=Threat(問題点)

上記のうち、SとWは内部環境要因、OとTは外部環境要因ということになります。また、SとOはポジティブな要因、WとTなネガティブな要因でもあります。

SWOT分析の実施手順

1.自社のSWOTを整理する

例えば、Strengthでは、「社員の満足度が高い」「高い技術力が身に付く」などの強みを、そしてWeaknessでは、「女性社員の定着率が低い」「残業が平均よりも多い」などの弱みを挙げていきます。Opportunityには、「顧客ニーズの変化で需要が高まっている」など、自社の外側にあるチャンスが考えられるでしょう。Threatは、企業に悪影響を及ぼしそうな要因のことです。市場の変化や法規制などによる項目が挙げられるでしょう。

2.深掘りしてアピールポイントを見つける

これらの項目が整理できたら、今度は「S×O」「S×T」「W×O」「W×T」のように掛け合わせながら、分析していきます。 SWOT分析を用いて深堀りしていくことで、他社と差別化できるアピールポイントを見つけ、採用活動に活かすことができます。また、問題点やリスクなどが明確になることで、改善につなげることも可能になります。

採用戦略フレームワーク3:3C分析

3C分析とは?

3C分析は、3つのCのフレームから、採用戦略を立てていく方法です。Cは、次の3つのCの頭文字をとったものです。

・Customer(求職者)
・Competitor(競合他社)
・Company(自社)

3C分析の実施手順

1.求職者を分析する

Customerでは、求職者について分析していきます。採用活動においては、自社が採用したい人物ということになります。まずは、採用市場において、採用したいターゲット層がどの程度いるのか、現状を把握していきましょう。そして、転職時に彼らが抱えているニーズ、つまり、企業側に求めていることなどについても分析していきます。

2.競合他社を分析する

Competitorでは、自社にとって競合他社になる企業が、優秀な人材の採用及び安定した雇用のために実施していることを調査します。

3.自社を分析する

そして、最後に行うのがCompanyです。求職者が持っているニーズと、競合他社が実施している施策などを踏まえて、自社との違いを分析していきます。自社が差別化を図れるポイントを明確にすることで、採用活動の際に活用していけるでしょう。採用関係者だけでなく、採用を受け入れる部門や、経営陣などにも共有し、多くの気づきを得ることも大切です。

採用戦略フレームワーク4:4C分析

4C分析とは?

4C分析は、次の4つのCの頭文字をとって名付けられたものです。採用活動においては、下記のものと言えるでしょう。

・Customer Value(求職者にとっての自社の価値)
・Cost(求職者側の負担)
・Convenience(求職者にとっての利便性)
・Communication(求職者との意思疎通)

4C分析の実施手順

4C分析の項目に沿って検討していきます。ここでの求職者は、企業側が採用したい人材のことを指しています。Customer Valueでは、環境や待遇、キャリアパスなどのような、求職者にとって価値があると判断されそうな項目を挙げていきます。反対に、Costでは、求職者側にとってデメリットとなる部分の分析を進めます。Convenienceは利便性という意味ですが、採用活動においては、応募のしやすさというニュアンスになります。必要に応じて、採用プロセスの見直しも行いましょう。さらに、Communicationでは、求職者に応募してもらうために効果を発揮できるコミュニケーションツールや、求人媒体などを検討していきます。企業側が採用した人材が好む手法を用いることで、適切なアプローチが行えるようになるでしょう。

採用戦略フレームワークを効果的に使って成功に導こう

採用活動を効率よく進め、成功させるために、採用戦略フレームワークを活用してみてはいかがでしょうか。様々な要素が明確になり、論理的な分析も可能になります。情報や問題点も、チームで共有しやすくなるでしょう。また、フレームワークを活用した後はしっかり評価や分析を行い、改善を行いながら次へつなげていくことも欠かせません。さらに採用活動の効率を高められるでしょう。