「持ち帰り残業」を正しく把握・対策せよ。知られざる3つのリスク

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「持ち帰り残業」を正しく把握・対策せよ。知られざる3つのリスク

目次

  1. 「持ち帰り残業」が当たり前になっていませんか?
  2. 「持ち帰り残業」に潜む3つのリスクとは?
  3. 今一度考えたい、企業の「持ち帰り残業」への対策

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働き方改革で注目される「時間外労働の上限規制」の背景で、今後ますますの増加が懸念されるのが「持ち帰り残業」です。
既に常態化している事業所も少なくないかもしれませんが、万が一の際に企業側は「知らなかった」では済まされない可能性があるということをご存じでしょうか? ”従業員の持ち帰り残業”に潜むリスクと、対策を解説します。

「持ち帰り残業」が当たり前になっていませんか?

連合総研が毎年4月と10月に『勤労者の仕事と暮らしに関するアンケート(勤労者短観)』を実施しています。先日、2017年10月31日公表分の調査結果が公開されました。
それによると、正社員の「勤務時間(残業含む)以外に行った業務・作業の頻度」について、実情は以下のようでした。
■メール、電話、SNSの対応 ・・・ 54.6%
■呼び出しを受けて出勤   ・・・ 32%
■業務を持ち帰っての対応   ・・・ 40.4%

出典:連合総研「第34回『勤労者の仕事と暮らしに関するアンケート(勤労者短観)』調査結果」

少なくとも、連絡に関する業務においては、半数以上の労働者が持ち帰り残業を行なっているということを示したデータです。

また、同調査によると、勤務時間外に行った業務・作業についての 1ヵ月あたり平均時間数は、「5.5 時間(業務の持ち帰り)」となっています。数字を見る限りでは、時間数としてそれほど多いとは言えないかもしれません。しかしそれは政府発表のデータとは大きな乖離があります。
参考:11時間?それとも35時間?平均的な残業時間数の目安とは

御社では、社員の「持ち帰り残業」の状況を正しく把握できているでしょうか?

「持ち帰り残業」に潜む3つのリスクとは?

現場においてはなかなか表面化しづらい「持ち帰り残業」ですが、皆さんが想像する以上に大きなリスクが伴います。持ち帰り残業に起因する3つの危険をきちんと把握しておきましょう。

1:労働に対する未払い賃金発生の恐れ

「持ち帰り残業」には2つのケースがあります。社員が自ら行っている場合、業務上の必要に迫られてやむを得なく生じている場合の2つです。前者の場合、会社の業務命令に基づくものでないのであれば、会社への法的な残業分の賃金支払義務はありません。
一方後者の場合、たとえ明確な指示がなくとも、「黙示の業務命令」とみなされます。会社は持ち帰り残業に伴う労働時間数を適正に把握し、賃金を支払わなければなりません
具体的な事例をあげると、業務時間内に処理しきれない業務量を要求していながら、定刻になったら強制的に消灯する等です。居残りを許さず、いわば持ち帰り残業を強要しているとみなされます。企業側は、持ち帰り残業の実態について、「知らなかった」では済まされません。
現在、未払い賃金の遡っての請求権が「2年」から「5年」に延長する旨の法改正が検討されています。これに伴い、今後ますます未払い賃金への意識は高まってくるものと思われるため、企業側は注意が必要です。

2:労災事故発生リスクの高まり

持ち帰りであるか否かに関わらず、残業が増えることで必然的に労働の長時間化が問題となります。そうなれば、過度のストレスに起因する心疾患・脳疾患、うつ病、自殺等は増加してしまうでしょう。
そして、法改定により時間外労働の上限規制が導入されれば、残業の実態は現状よりもさらに把握しづらくなります。しかしながら、会社は何か事が起こってから「知らなかった」「社員が勝手にやっていたこと」と知らぬふりをすることは出来ないのです。

3:情報漏洩の可能性

会社を離れて別の場所で仕事をするとなれば、会社の情報を外に持ち出すことの「リスク」にも目を向けなければなりません。機密情報が記載された書類、データ入りのUSB、パソコン等を社員が紛失したとすれば、会社はどう対応すべきでしょうか? これまでにはWinny等のファイル共有ソフトによる情報漏洩が問題化したこともあります。

いずれにせよ、「社員が勝手にやっていることだから」と見過ごせないリスクが、「持ち帰り残業」には潜んでいるのです。

今一度考えたい、企業の「持ち帰り残業」への対策

労使双方にとってあらゆる危険を伴う「持ち帰り残業」は、極力なくしていくべきでしょう。そのために取り組むべきは、まさに今話題の「働き方改革」です。

まずは持ち帰り残業の実態を把握することから始め、それをなくすために一人当たりの業務分担の見直しを行うことの他、業務の属人化を改める、ツールや手順の変更を行う等の業務効率化を検討する等の施策を考えてみましょう。
ルール作りに先立ち、そもそも“残業をしないようにする”ためにできることに注力することが肝心です。

併せて、就業規則の整備の中で、持ち帰り残業の原則禁止と、届出・承認制の導入についても規定しておくことが望ましいです。
これは安易にネット上にあるひな形を使うのではなく、会社の状況に合わせて適切な文言を入れていく必要があります。社会保険労務士等の専門家にご相談いただくのが得策です。

また、社外での労働時間を適切に把握するために、勤怠管理システムの見直しが必要なケースもあるでしょう。
本メディア”労務ジャーナル”を運営するHRMOS勤怠の提供する、「無料のクラウド勤怠管理システムHRMOS勤怠」なら、リモートワークにも対応可能です。

「持ち帰り残業」を野放しにしてはいけません。そもそも持ち帰り残業をさせない業務体制、職場環境の整備と、やむを得ない場合に対応するためのルール作り、そして適切な勤怠管理システムの導入について、ぜひご検討ください。

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HM人事労務コンサルティング 丸山博美

編集者

HM人事労務コンサルティング 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。
労務関連の手続きやご相談、就業規則作成、助成金申請・・・等々、どんなことでもお気軽にご相談ください!東京はもちろん、日本全国からのご依頼に対応させていただきます。

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