監督実施対象の運送業者「83.1%」で労基法違反。注目すべき、2019年11月1日施行の改正貨物事業法

監督実施対象の運送業者「83.1%」で労基法違反。注目すべき、2019年11月1日施行の改正貨物事業法

目次

  1. 運送業者の労基法違反、違反事項の第一位は「労働時間(55.5%)」
  2. 知っておくべき、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」のポイント
  3. 2019年11月1日にも!貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律の施行が段階的に進められています

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昨今、運送業界で特に深刻化する人材不足の現状、さらに長時間労働是正に向けた動きについては、2019年9月18日付「【働き方改革】運送業界、長時間労働是正のためのポータルサイト開設&「運転者職場環境良好度認証制度」創設」にて解説した通りです。

今号では、運送業における労務管理の実態をデータで紹介するとともに、今秋に予定される改正貨物事業法の「規制の適正化」等関連部分について言及していきます。

運送業者の労基法違反、違反事項の第一位は「労働時間(55.5%)」

タイトルにもある通り、労働局や労働基準監督署が2018年度に監督指導を行ったトラック、バス、タクシーなどの自動車運転者を使用する事業場のうち、「83.1%(5424件)」で労基法違反が認められました
主な違反事項は「労働時間(55.5%)」「割増賃金(21.1%)」となっています。

加えて、トラック運転者の労働条件改善を図るために定められた、労働時間等に関わる改善基準告示違反事項については、「拘束時間」関連の項目で特に多いことが分かります。

出典:厚生労働省「自動車運転者を使用する事業場に対する平成30年の監督指導、送検等の状況を公表します

労働時間関連で特に深刻な課題を抱える運送業については、業務の特性上、現状は「時間外労働の上限規制」の適用猶予対象となっています。
しかしながら、2024年度からは他業種同様、時間外労働の限度時間が設定されることを鑑みれば、業界全体で働き方改革推進に努めるべきであることは言うまでもありません。

今後、適正な勤怠管理の徹底、法令遵守に目を向けていかなければなりません。

知っておくべき、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」のポイント

ここで改めて確認しておくべきは、バス、トラック、タクシーなどの自動車運転者の労働時間に関わるルールについてです。
大臣告示として制定された「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準(改善基準告示)」では、拘束時間、休息期間、最大運転時間、連続運転時間、休日労働について下記の通り定められています。

出典:厚生労働省「(別紙2)「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」について

違反項目として特に多い「最大拘束時間」については、トラック、バス、タクシー共に「原則1日16時間」となっている点に、改めて注意が必要です。

2019年11月1日にも!貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律の施行が段階的に進められています

さて、トラック運送業の働き方改革推進に向け、貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律が公布されていることはすでにご存じの方も多いと思います。
本法令については2019年度中に着実に施行が進められており、2019年7月1日からは「荷主対策の深度化」について、そして今秋11月1日からは「規制の適正化」「事業者が遵守すべき事項の明確化」部分について現場での対応が求められます。
下記は概要ですが、改正項目については今一度確認しておきましょう。

出典:国土交通省「貨物自動車運送事業法の一部を改正する法律(平成30年法律第96号)について

2019年11月1日より施行される「規制の適正化」等については、労務管理というよりも、事業者としての適格性や責任に関わる内容が主となります。
しかしながら、「運転者の労働時間」は、運送業界における労務課題として継続的に検討していくべき事項であることから、自社としての対応に前向きに目を向けていきましょう。

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HM人事労務コンサルティング 丸山博美

編集者

HM人事労務コンサルティング 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。
労務関連の手続きやご相談、就業規則作成、助成金申請・・・等々、どんなことでもお気軽にご相談ください!東京はもちろん、日本全国からのご依頼に対応させていただきます。

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