退職証明書の発行にあたり留意点は?

労働基準法
退職証明書の発行にあたり留意点は?

目次

  1. 退職証明書とは
  2. 退職証明書に記載される内容
  3. 退職証明書が必要な場面
  4. 退職照会に備えて網羅した証明書を発行しましょう。
  5. 困ったら専門家に相談することを検討

圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」

ハーモス労務給与は、となり合った業務をつなげ、労務・給与業務がラクになるシステムです。勤怠データからの給与自動計算、給与通知・年末調整書類のカンタン作成など、労務給与業務がシステムで完結し、効率化につながります。

詳しく見る
圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」

退職した社員から退職証明書を発行してほしいと依頼を受けることがあるかと思います。今号では退職証明書とはどんなことを記載する必要があるのか、記載する必要が無いのか作成する際の留意点などをまとめていきます。

退職証明書とは

企業を退職した労働者が確かに退職した事実を客観的に証明する、企業が作成する書類です。労働基準法第22条に記載すべき事項について定められています。

①使用期間      :「○年○ヶ月」や「○年○月○日~○年○月○日」など期間が分かる表現
②業務の種類     :その労働者に任せていた業務内容、どこまで記載するかは企業の任意
③その事業における地位:退職した労働者が辞める直前の役職
④賃金        :退職した労働者の最新の賃金額、手取り額ではなく総支給額
⑤退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあっては、その理由を含む):表現は企業の任意

退職証明書に記載される内容

証明書にはすべてを記載する必要はありません。労働基準法第22条3項にて労働者が請求しない項目を記載してはならないと定められていますのでご注意ください。特に退職の事由が解雇だった場合に、労働者が解雇の事実のみについて使用者に証明書を請求したものであれば、解雇の理由を証明書に記載してはいけません。証明書に記載できるのは解雇の事実のみとなります。(平成11年1月29日 基発第45号)

また、同条4項に労働者の就業を妨げることを目的として労働者の国籍、信条、社会的身分、労働組合運動に関する通信のため秘密の記号等を記入してはならないことも定められています。

記載する事項 記載してはならない事項
使用期間 ・本人が記載を望まない事項

・労働者の就業を妨げることを目的として労働者の国籍、信条、社会的身分、労働組合運動に関する通信のため秘密の記号等

業務の種類
その事業における地位
賃金
退職事由

退職証明書が必要な場面

退職した労働者側で証明書が必要になるのは、以下が主な場面です。

  • 転職先の企業からの提出依頼
  • 雇用保険や国民健康保険の手続きで何らかの理由で離職票がない場合

なお、企業が退職証明書を発行する義務は2年間で、労働者の退職後2年までは申請に応じなければなりません。

退職照会に備えて網羅した証明書を発行しましょう。

人事の現場にて市区町村から退職照会をご経験された方は少なからずいらっしゃるかと思います。「○○さんが今窓口に来ているのですが、退職日の確認をさせて頂きたく」という具合に国民健康保険に切替の際に退職証明書(資格喪失証明書)がない場合にこの様な連絡が入るケースがあります。この際、退職日に加え資格喪失日を問われるケースがほとんどです。口頭での回答でも国民健康保険の切り替えは可能ですが、電話口の見えない相手に個人情報を伝える事になります。万一の情報漏洩リスクを考え、国民健康保険切替予定の退職者には「退職証明書兼資格喪失証明書」を発行するといいでしょう。

退職者向けのフローに予め退職証明書の発行予定を入れておくと円滑な処理が可能となります。発行義務があるものですので、言われる前に聞くフローを考えてみてはいかがでしょうか。

困ったら専門家に相談することを検討

労務関係や助成金のことで、困ったことや具体的に聞きたいことがあれば社会保険労務士に相談してみるのも一つの方法です。

もしお困りのことがございましたらこちらをクリックし、どんな小さなことでもお気軽にお問い合わせください。

圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」

ハーモス労務給与は、となり合った業務をつなげ、労務・給与業務がラクになるシステムです。勤怠データからの給与自動計算、給与通知・年末調整書類のカンタン作成など、労務給与業務がシステムで完結し、効率化につながります。

詳しく見る
圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」

編集者

社労士法人 人事部サポートSR 社労士:針谷正昭

最近書いた記事

関連記事

2025年10月新設「教育訓練休暇給付金」|休暇制度導入のための就業規則改定のポイント 助成金・補助金

2025年10月新設「教育訓練休暇給付金」|休暇制度導入のための就業規則改定のポイント

2025年10月より、働く人の自発的な学び直し・スキルアップに使える「教育訓練休暇給付金」制度が始まっています。本給付金の申請には、あらかじめ「教育訓練休暇に関する就業規則等の整備」が必要です。今号では、教育訓練休暇給付金の概要を復習すると…

2026年7月より障がい者雇用率が「2.7%」へ!企業が遵守すべき障がい者雇用における6つのルールを再確認 労務管理

2026年7月より障がい者雇用率が「2.7%」へ!企業が遵守すべき障がい者雇用における6つのルールを再確認

現状、民間企業における障がい者雇用率は「2.5%」、つまり常用雇用労働者40人に対して障がい者1人以上を雇用する義務があります。この障がい者雇用率は段階的に引き上げられることが決定しており、今後、障がい者雇用率制度の対象企業の幅は一層広がっ…

ランキング