クラウド勤怠システムで固定残業代を効率的に計算する方法

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クラウド勤怠システムで固定残業代を効率的に計算する方法

目次

  1. 2段階残業集計の設定を活用
  2. 給与計算ソフト側で自動化させる
  3. エクセルシートの併用
  4. まとめ

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昨今、スタートアップを中心に、固定残業代を導入している会社は少なくないと思います。

固定残業代を導入している会社から多い相談の1つに、「クラウド勤怠システムでどのような設定をすれば給与計算が楽になるのか」というものがあります。

本稿では、この点について効果的な対応テクニックを3つ紹介したいと思います。

2段階残業集計の設定を活用

第1のテクニックは、2段階残業集計です。

クラウド勤怠システムの中には、2段階(ないし、それ以上)の残業集計に対応しているものがあります。

2段階残業集計とは、「月45時間以内の部分の残業の割増率は25%、月45時間超の部分の残業の割増率は35%」というように、残業時間数によって割増率に差を設けてている会社があるため、割増率の異なる残業時間数を別々に集計する機能です。

この機能を、固定残業代の集計にも応用するのです。たとえば、「基本給に40時間分の固定残業代を含む」というように、月40時間分の固定残業代を導入している会社であれば、40時間以内の残業部分と、40時間超の残業部分が別々に集計されるような2段階の残業集計の設定を行います。

その上で、給与計算時に、40時間以内の残業部分は固定残業代と相殺されるので無視し、40時間超として集計された部分の残業時間数にのみ割増率を乗じ、追加で支払うべき残業代の金額を計算すれば良いということです。

なお、「固定残業手当として5万円を支払う」というように、金額ベースで固定残業代が決まっている場合は、「固定残業手当÷(時間単価×割増率)」の計算式で何時間分の固定残業代なのかを計算できますので、計算された時間数に基づき、2段階残業集計の設定を行う形になります。

給与計算ソフト側で自動化させる

第2のテクニックは、クラウド給与計算ソフト側の設定活用です。

クラウド勤怠システムの中には、2段階残業設定に対応していないソフトもあります。そのような場合は、クラウド給与計算ソフトの力を借りることで、固定残業代を含んだ給与計算をスムーズに進めることができます。

クラウド勤怠システムとクラウド給与計算ソフトは相性が良く、その多くがAPIまたはCSVで連携しています。

そして、クラウド給与計算ソフトの中には、金額ベースの固定残業代の計算に対応しているものがいくつかあります。たとえば、5万円の固定残業代が支払われていることをマスタで設定したならば、実際に計算した残業代が4万円であった場合は残業代を追加支給せず、7万円であた場合は差額の2万円のみを支給するといったような自動計算に対応しているということです。

ですから、クラウド勤怠システム側では難しいことは考えずに、原則通りの残業時間の集計を行い、その集計結果を固定残業代の自動計算に対応したクラウド給与計算ソフトに、APIないしCSVで流し込んで残業代を計算をさせることにより、自動化を図るという流れになります。

また、「基本給に45時間分の固定残業代を含む」というような雇用契約になっていて、基本給のうちいくらが固定残業代なのか不明な場合も、一定の計算を行えば、純粋な基本給部分と固定残業代部分に分解できますので、逆算して自動計算化が可能です。ただし、この分解の計算式については、ある程度の人事労務の専門知識を持っていないと式をつくるのが難しいので、必要に応じて社会保険労務士などの専門家に相談しながら設定を進めるのが無難です。

エクセルシートの併用

第3のテクニックはエクセルシートの併用です。

会社によっては、クラウド勤怠システム側でも、クラウド給与計算ソフト側でも、いずれも固定残業代の自動計算に対応していないソフトが選定されている場合があります。

そのような場合には、自動計算に対応したソフトの乗り換えが推奨されますが、何らかの事情により乗り換えが難しい状況であることもありあす。このとき、「次善の策」となるのがエクセルシート(もちろん、スプレッドシートも可)です。

エクセルシートに各人ごとの「①固定残業代の金額」をあらかじめ書き出しておき、「②クラウド給与計算ソフトで通常通り計算した残業代」をそのエクセルシートに転記して、「②-①」の「差」の計算を行うようにします。「差」がプラスであれば、その金額を追加支給すべき残業代としてクラウド給与計算ソフトに入力し、「差」がマイナスないしゼロならば、何もせず、固定残業代(ないし固定残業代を含んだ基本給)のみを支払えば良いということになります。

人数が少なければ手作業で充分ですが、多人数の場合は、手作業では大変なので、エクセルシートでの計算やクラウド給与計算ソフトとのデータのやり取りを、できるだけCSVやコピペで簡便化させたり、RPAで自動化させたりすることで、効率化の度合いは高めることもポイントになってきます。

まとめ

固定残業代の制度を正しく運用するためには、給与計算の際に残業代を追加支給することの要否や、追加支給する場合には何円の追加支給が必要なのか、といったことを正確に計算しなければなりません。しかし、まともに手計算をしようとすると大きな手間がかかってしまいます。ですから、本稿で紹介したテクニックを是非活用して、合法かつ効率的な固定残業代を含んだ給与計算が行える体制を整えてみてください。

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編集者

ポライト 社会保険労務士法人

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