いよいよ動き出した、フリーランス保護のための法整備

いよいよ動き出した、フリーランス保護のための法整備

目次

  1. フリーランスに業務委託を行う事業者が遵守すべき3事項
  2. 一定期間以上の間の継続的な業務委託に際しての企業側の禁止事項
  3. フリーランスへの配慮として、企業側が取り組むべき「就業環境の整備」についても明記
  4. 法制化に備え、改めて見直すべきフリーランスへの対応

圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」

ハーモス労務給与は、となり合った業務をつなげ、労務・給与業務がラクになるシステムです。勤怠データからの給与自動計算、給与通知・年末調整書類のカンタン作成など、労務給与業務がシステムで完結し、効率化につながります。

詳しく見る
圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」

企業とフリーランスとの間での取引においては、かねてより「報酬未払い」「不公平な取引条件」といったトラブル多発が問題視されており、取引適正化に向けた法整備の必要性が叫ばれていました。こうした状況を受け、政府はいよいよフリーランス保護のための新法案を公表し、すでにパブリックコメントの募集も終了しています。さっそく概要を確認しましょう。

フリーランスに業務委託を行う事業者が遵守すべき3事項

このたび公表された新法案において、フリーランスへの業務委託を行うすべての企業に対し、以下の3点の義務が課せられました

1.業務委託の開始・終了に関する義務

〇 業務委託の際の書面の交付等

  • 事業者が、フリーランスに対して業務委託を行うときは、以下の事項を記載した書面の交付又は電磁的記録の提供(メール等)をしなければならない。
    記載事項は、業務委託の内容、報酬額 等
  • 事業者が、フリーランスと一定期間以上の間継続的に業務委託を行う場合は、上記の記載事項に加え、
    以下の事項を記載しなければならない。
    追加記載事項として、業務委託に係る契約の期間、契約の終了事由、契約の中途解除の際の費用等

〇 契約の中途解約・不更新の際の事前予告

  • 事業者は、フリーランスと一定期間以上の間継続的に業務委託を行う場合に、契約を中途解除するとき又は当該契約の期間満了後にその更新をしないときには、原則として、中途解除日又は契約期間満了日の 30 日前までに予告しなければならない。
  • フリーランスからの求めがあった場合には、事業者は、契約の終了理由を明らかにしなければならない。

2.業務委託の募集に関する義務

〇 募集の際の的確表示

  • 事業者が、不特定多数の者に対して、業務を受託するフリーランスの募集に関する情報等を提供する場合には、その情報等を正確・最新の内容に保ち、虚偽の表示・誤解を生じさせる表示をしてはならない。

〇 募集に応じた者への条件明示、募集内容と契約内容が異なる場合の説明義務

  • 募集に応じて業務を受託しようとするフリーランスに対しては、前述「業務委託の開始・終了に関する義務_業務委託の際の書面の交付等」に準じた事項を明示しなければならない。
  • 事業者が、上記により明示した事項と異なる内容で業務委託をする場合には、その旨を説明しなければならない。

3.報酬の支払に関する義務

〇 事業者は、フリーランスに対し、役務等の提供を受けた日から 60 日以内に報酬を支払わなければならない。

一定期間以上の間の継続的な業務委託に際しての企業側の禁止事項

前項に挙げた3つの義務に加え、フリーランスとの一定期間以上の間の継続的な業務委託を行う事業者は、以下①~⑤の行為をしてはならず、さらに⑥⑦の行為によってフリーランスの利益を不当に害してはならないとされます

① フリーランスの責めに帰すべき理由なく受領を拒否すること
② フリーランスの責めに帰すべき理由なく報酬を減額すること
③ フリーランスの責めに帰すべき理由なく返品を行うこと
④ 通常相場に比べ著しく低い報酬の額を不当に定めること
⑤ 正当な理由なく自己の指定する物の購入・役務の利用を強制すること
⑥ 自己のために金銭、役務その他の経済上の利益を提供させること
⑦ フリーランスの責めに帰すべき理由なく給付の内容を変更させ、又はやり直させること

フリーランスへの配慮として、企業側が取り組むべき「就業環境の整備」についても明記

さらに、企業側がフリーランスに対して行うべき就業環境の整備として、「ハラスメント対策」「出産・育児・介護への配慮」が挙げられています

◎ ハラスメント対策
事業者は、その使用する者等によるハラスメント行為について、適切に対応するために必要な体制の整備
その他の必要な措置を講じるもの等とする。
◎ 出産・育児・介護との両立への配慮
事業者は、フリーランスと一定期間以上の間継続的に業務委託を行う場合に、フリーランスからの申出に応じ、出産・育児・介護と業務の両立との観点から、就業条件に関する交渉・就業条件の内容等について、必要な配慮をするもの等とする。

 

参考:厚生労働省「第52回労働政策審議会雇用環境・均等分科会_【資料4-2】「フリーランスに係る取引適正化のための法制度の方向性」について

法制化に備え、改めて見直すべきフリーランスへの対応

働き方改革の追い風を受け、フリーランスとしての働き方が一般的なものになりつつある今、企業におけるフリーランス活用がぐんと進んでいます。フリーランスへの対応には、自社雇用の従業員と異なる点がいくつもありますが、今後法制化されるフリーランス保護の概要を踏まえて適切に対応できるようにしましょう。

圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」

ハーモス労務給与は、となり合った業務をつなげ、労務・給与業務がラクになるシステムです。勤怠データからの給与自動計算、給与通知・年末調整書類のカンタン作成など、労務給与業務がシステムで完結し、効率化につながります。

詳しく見る
圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」
HM人事労務コンサルティング 丸山博美

編集者

HM人事労務コンサルティング 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。
労務関連の手続きやご相談、就業規則作成、助成金申請・・・等々、どんなことでもお気軽にご相談ください!東京はもちろん、日本全国からのご依頼に対応させていただきます。

最近書いた記事

関連記事

職場に増加する「新型うつ社員」への対策とは?労務管理で求められる3つのこと 労務管理

職場に増加する「新型うつ社員」への対策とは?労務管理で求められる3つのこと

近年、「従業員のメンタルヘルスケア」は、職場における重要課題のひとつとなりつつあります。企業の労務管理に携わっている方であれば、「新型うつ」という言葉をご存じでしょうか。従来のうつとは状況が異なる「新型うつ」は、一見すると甘えや怠けと認識さ…

「連続勤務の上限規制」「法定休日の明確な特定義務」・・・等、労働基準関係法制研究会報告書に見る2026年労基法改正の概要 労務管理

「連続勤務の上限規制」「法定休日の明確な特定義務」・・・等、労働基準関係法制研究会報告書に見る2026年労基法改正の概要

2026年は、労働基準法の大改正年度となる見通しです。昨今、私たちの働き方が目まぐるしく変化する一方、各種労働関係法令の要となる労働基準法については1987年の改正以降大きな見直しが行われていない実態があります。こうした背景に鑑み、現在、労…

コロナウイルス 労働基準法

ランキング