雇用調整助成金の不正受給対策!2022年4月以降の特例措置申請手続きは厳格化へ

コロナウイルス
雇用調整助成金の不正受給対策!2022年4月以降の特例措置申請手続きは厳格化へ

目次

  1. 雇用調整助成金等の不正受給は、2021年末で261件32億円超の見込み
  2. 2022年4月以降の休業について、申請時の内容確認が適正化されます

圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」

ハーモス労務給与は、となり合った業務をつなげ、労務・給与業務がラクになるシステムです。勤怠データからの給与自動計算、給与通知・年末調整書類のカンタン作成など、労務給与業務がシステムで完結し、効率化につながります。

詳しく見る
圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」

長引くコロナ禍で活用が進む雇用調整助成金ですが、一方で不正受給の報告が後を絶ちません。こうした実態を受け、2022年4月以降の休業に係る特例措置の申請では、これまで以上に内容確認の適正化が図られることになります。新規に申請を検討する企業だけでなく、継続的に雇用調整助成金特例措置を活用している企業にも関係のある内容ですので、必ずご確認ください。

雇用調整助成金等の不正受給は、2021年末で261件32億円超の見込み

新型コロナウイルスの流行下で、企業の雇用維持を支えてきた雇用調整助成金。コロナ禍の厳しい状況にある事業主への支給ということで、他の雇用関係助成金と比較すると格段に迅速な審査・支給決定がなされてきましたが、一方で不正受給が問題となっています。厚生労働省の調査によると、雇用調整助成金などコロナ関連の助成金の不正受給は2021年末までに261件、32億円超に達したとのこと。雇用調整助成金に関わる不正受給では、雇用関係にない者を従業員として装ったり、実態として休業していないにもかかわらず休業と見せかけたりする事例が典型となっているようです。

これらの不正受給に対する政府の対応方針は以下よりご確認いただけます。

関連:厚生労働省「雇用調整助成金等の不正受給対策について

2022年4月以降の休業について、申請時の内容確認が適正化されます

雇用調整助成金の不正受給については、目下、政府が対応を強化しているところですが、これに加えて、これまで簡素化されてきた申請手続きが見直される旨が公表されました。具体的には、2022年4月以降の休業に係る申請から、以下3点が変更となります。

① 業況特例における業況の確認を毎回(判定基礎期間(1ヶ月単位)ごと)行います

雇用調整助成金では、「業況特例」として、売上等の大幅な減少により著しく業況が厳しい事業主に対し、助成率や助成額上限を特例的に引き上げて支給額を決定する措置を講じています。

この特例を受ける手順として、従来は、初回申請時に確認書類を提出して業況特例の適用を受ける旨の確認を受けることで、原則として2回目以降の申請では確認書類の提出が不要とされていました。この点、2022年4月1日以降に初日がある判定基礎期間の申請からは、申請の都度、業況の確認を行う取り扱いに変更となります。確認の結果、要件を満たせば業況特例を、満たさなければ原則的な措置が適用されます(ただし、地域特例に該当するときは、地域特例を適用)。

業況特例の詳細については、下図よりご確認いただけます。


出典:厚生労働省リーフレット「令和4年6月までの雇用調整助成金の特例措置等について

② 最新の賃金総額(令和3年度の確定保険料)から平均賃金額を計算します

助成金額算出の基礎となる平均賃金額に関しては、これまで初回に算定したものを継続して活用することができました。この点に関しては、都度、賃金総額を最新の額に変更して平均賃金額を計算することとされました。具体的には、以下のいずれかによって算定されます。

  • 労働保険の2021年度の確定保険料の算定に用いる賃金総額
    →2021年度の労働保険にかかる確定保険料申告書の受理日以降の最初の申請から適用
  • 2021年度または2022年度の任意の月に提出した給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書に記載の額
    →2022年6月1日以降の最初の申請から適用

また、企業規模の変更を希望する場合、常時雇用する労働者の数、資本の額等が分かる資料により確認を行います。

③ 一部の事業者に対し、休業対象労働者および休業手当の支払いに関わる確認書類の提出が求められます

助成金支給申請の実態を正しく把握するため、以下に該当する事業主に対しては、判定基礎期間ごとに「休業対象労働者」および「休業手当の支払い」に関わる確認書類の提出が求められます。2022年4月1日以降に初日がある判定基礎期間の申請から適用となります。


出典:厚生労働省リーフレット「雇用調整助成金等の申請内容をより適正に確認します

① 休業対象労働者全員の氏名、年齢および住所が確認できる以下のいずれかの書類の写し
住民票記載事項証明書(マイナンバーは不要です)、運転免許証、マイナンバーカード表面、パスポート(住所記載欄があるもの)、在留カード、特別永住者証明書、障害者手帳、健康保険被保険者証(住所記載欄があるもの)

② 休業手当を含む給与の支払いが確認できる以下のAおよびBの書類の写し

A  源泉所得税の直近の納付を確認できる書類(給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書の領収日印があるものなど、納付を確認できる書類)
B  給与振込を確認できる書類(給与振込依頼書や給与支払いを確認できる通帳など。
手渡し(現金払い)の労働者がいる場合は会社名・金額・氏名(労働者の直筆)・住所・電話番号・受領日を明記した領収証)

 

雇用保険の適用が1年以上の事業主等、上記に該当しない事業主については、申請時に確認書類の提出は求められません。ただし、審査の途中で提出が求められることがあります。

コロナ禍の苦境において、企業は助成金活用を主軸に前向きな雇用維持を検討していくべきですが、実態に合わない不正な申請・受給は厳禁です。2022年4月以降、複雑化する雇用調整助成金の申請に関わるご相談は、社会保険労務士までお気軽にお寄せください!

圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」

ハーモス労務給与は、となり合った業務をつなげ、労務・給与業務がラクになるシステムです。勤怠データからの給与自動計算、給与通知・年末調整書類のカンタン作成など、労務給与業務がシステムで完結し、効率化につながります。

詳しく見る
圧倒的につながる「HRMOS(ハーモス)労務給与」
HM人事労務コンサルティング 丸山博美

編集者

HM人事労務コンサルティング 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。
労務関連の手続きやご相談、就業規則作成、助成金申請・・・等々、どんなことでもお気軽にご相談ください!東京はもちろん、日本全国からのご依頼に対応させていただきます。

最近書いた記事

関連記事

職場に増加する「新型うつ社員」への対策とは?労務管理で求められる3つのこと 労務管理

職場に増加する「新型うつ社員」への対策とは?労務管理で求められる3つのこと

近年、「従業員のメンタルヘルスケア」は、職場における重要課題のひとつとなりつつあります。企業の労務管理に携わっている方であれば、「新型うつ」という言葉をご存じでしょうか。従来のうつとは状況が異なる「新型うつ」は、一見すると甘えや怠けと認識さ…

「連続勤務の上限規制」「法定休日の明確な特定義務」・・・等、労働基準関係法制研究会報告書に見る2026年労基法改正の概要 労務管理

「連続勤務の上限規制」「法定休日の明確な特定義務」・・・等、労働基準関係法制研究会報告書に見る2026年労基法改正の概要

2026年は、労働基準法の大改正年度となる見通しです。昨今、私たちの働き方が目まぐるしく変化する一方、各種労働関係法令の要となる労働基準法については1987年の改正以降大きな見直しが行われていない実態があります。こうした背景に鑑み、現在、労…

コロナウイルス 労働基準法

ランキング