自営業者を雇い入れることになった時、社会保険加入はどうする?

自営業者を雇い入れることになった時、社会保険加入はどうする?

目次

  1. <雇用保険>2021年1月1日より、被保険者要件を満たす従業員は例外なく被保険者に
  2. <労災保険>事業所単位で適用を受けるため、特別な手続きなく対象に
  3. <社会保険>自営業者でも、被保険者要件を満たす場合は資格取得手続きが必要

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働き方の多様化に伴い、求人に際し「様々な人がやってくるようになったな」と感じることはないでしょうか?パートやアルバイトの採用選考でよく見かけるのが、求職者が他に仕事を持っているケース。他社の仕事との掛け持ちの他、個人事業主が収入安定のために仕事を探していることも少なくありません。

複数仕事をされている方を雇い入れることになった場合、まず頭を悩ませるのが「社会保険加入」の問題でしょう。今号では、「自営業者を雇い入れることになった場合、社会保険被保険者資格取得はどうするか?」について解説します。

<雇用保険>2021年1月1日より、被保険者要件を満たす従業員は例外なく被保険者に

まずは自営業者への雇用保険適用についてですが、過去には、被保険者資格を満たしていても自営収入との兼ね合いで資格取得届の提出が不要とされていました。ところが、2021年1月1日以降、自営業を営む従業員であっても、雇用保険に加入することとされました。その方の労働条件が雇用保険の適用要件を満たしている場合、従業員としての収入と比較して自営収入の方が高額となる場合であっても、雇用保険被保険者資格取得届の提出が必要となっています。

この点、新規に雇用する自営業者だけでなく、すでに雇い入れている自営業者についても適用されます。必要に応じて、手続状況を確認されてみてください。


出典:厚生労働省リーフレット「令和3年1月1日以降、従業員の方が自営業等を営んでいる場合であっても雇用保険の適用要件を満たしている場合は、自営等の収入額に関係なく「雇用保険被保険者資格取得届の提出が必要になります」

 

雇用保険の適用要件は、以下①②のいずれも満たす労働者です(ただし「昼間学生を除外する」等の例外あり)。
① 1週間の所定労働時間が20時間以上
② 31日以上の雇用見込みがある

<労災保険>事業所単位で適用を受けるため、特別な手続きなく対象に

労災保険に関しては、事業所で保険関係成立届の手続きを済ませれば、労働者を雇い入れるたびに手続きをする必要はありません。その事業所で雇用される労働者は皆、労災保険の適用を受けることができます。

<社会保険>自営業者でも、被保険者要件を満たす場合は資格取得手続きが必要

個人事業主は国民年金と国民健康保険に加入し、保険料を納めます。ところが、パート・アルバイトとして雇用され、社会保険の被保険者要件を満たす場合、勤め先で健康保険・厚生年金保険に加入することになります

会社側で特別な手続きは必要ありません

従業員が複数から収入を得る状態での社会保険加入ということで、「何か特別な手続きが必要になるのでは?」と思われるかもしれませんが、自営業との兼業の場合は特に必要ありません。従業員が2ヵ所以上で勤務している場合、「健康保険・厚生年金保険 所属選択・二以上事業所勤務届」を提出しなければなりませんが、これはあくまで従業員が複数事業所で雇い入れられている場合です。会社で健康保険に加入すると、国民健康保険は適用除外となり被保険者資格を喪失するので、結果的に健康保険にだけ加入することになります。年金に関しても、1号被保険者(自営業等)から2号被保険者(会社員・公務員)に変更となるので、二重加入ということにはなりません。

従業員に対しては、会社で社会保険に加入したら、新しい被保険者証を持って市区町村の窓口で手続きをするようアナウンスしましょう。

短時間労働者への社会保険適用拡大が進められます

現状、「自営業者であれば、社会保険の被保険者要件を満たすほど働かないだろう」とお考えであれば、注意が必要です。フルタイム勤務でなくても、「1週間の所定労働時間および1カ月の所定労働日数が同じ事業所で同様の業務に従事している通常の労働者の4分の3以上」の要件を満たすパート・アルバイトであれば、社会保険の被保険者となります

また、ご存じの通り、2022年10月以降、短時間労働者への社会保険適用が拡大されます。事業所規模に応じて段階的に、以下の「労働時間」「賃金」「勤務期間」がパート・アルバイトの社会保険被保険者要件となります。これにより、新たに被保険者資格取得が必要となる従業員が生じる可能性があるため、注意が必要です。


出典:日本年金機構「令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大

深刻化する働き手不足への対応の一環として、会社として多様な人材を混乱なく受け入れられるよう、労働・社会保険の基本的な適用ルールを理解しておくと安心です。「こんなケースではどうするんだろう?」とお悩みであれば、お気軽に社会保険労務士までご相談ください。

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HM人事労務コンサルティング 丸山博美

編集者

HM人事労務コンサルティング 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。
労務関連の手続きやご相談、就業規則作成、助成金申請・・・等々、どんなことでもお気軽にご相談ください!東京はもちろん、日本全国からのご依頼に対応させていただきます。

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