2025年施行の改正育児介護休業法未対応で、「求人不受理」の可能性

労働基準法
2025年施行の改正育児介護休業法未対応で、「求人不受理」の可能性

目次

  1. 求人不受理の対象は、改正育児介護休業法「柔軟な働き方を実現するための措置」等4項目に関わる法違反
  2. 2025年施行の改正育児介護休業法への対応を!

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労務ジャーナルでもたびたび取り上げていますが、2025年には4月、10月の2段階で改正育児介護休業法の施行が予定されています。現場における法改正対応準備は万全でしょうか?今回の法改正に未対応の場合、職業紹介事業者等による求人不受理の対象となる可能性があるとのことです。さっそく概要を確認しましょう。

求人不受理の対象は、改正育児介護休業法「柔軟な働き方を実現するための措置」等4項目に関わる法違反

職業安定法は、民間の職業紹介事業者やハローワーク等が原則として寄せられた求人のすべてを受理する義務(全件受理の原則)を負う一方、特定の法令違反を犯した事業主からの求人を拒否できる規定を設けています。2025年改正の育児介護休業法についても、改正項目の一部が「全件受理の原則」の例外に追加される見込みです。

現行の求人不受理の対象要件

求人不受理は、2020年3月30日施行の改正職業安定法施行に伴い、可能となった対応です。具体的には、以下のいずれかの要件に該当する事業者からの求人申し込みを受理しないことができるとされています。

内容が法令に違反する求人
労働条件が通常の労働条件と比べて著しく不適当な求人
一定の労働関係法令違反のある求人者による求人
求人者が労働条件を明示しない求人
暴力団員など(※)による求人
(※)暴力団員、法人で役員の中に暴力団員がいる者、暴力団員がその事業活動を支配する者
正当な理由なく、報告の求めに応じなかった求人者による求人

③の「一定の労働関係法令違反」とは、労働基準法、最低賃金法、職業安定法、男女雇用機会均等法、育児介護休業法の該当条項違反が想定されます。求人不受理の対象となる規定については、以下をご参照ください。これらの規定に違反し、是正勧告に従わずに公表された事業者による求人について、職業紹介事業者等は不受理とすることができます。

参考:厚生労働省「改正職業安定法(求⼈不受理)について

2025年施行の改正育児介護休業法における求人不受理対象規定は?

前項の通り、育児介護休業法の一部に関連する違反は、すでに現行の求人不受理対象となっています。2025年度以降、以下4項目に関わる違反が追加されます。

1.
労働者が家族の介護の必要性に直面した旨を事業主に対して申し出たことを理由とした不利益取扱の禁止
2.労働者から確認された就業に関する条件に係る意向の内容を理由とした不利益取扱の禁止
3.柔軟な働き方を実現するための措置(3歳から小学校就学までの子を養育する労働者に対する始業時刻等の変更等の措置)の実施義務
4.事業主が講じた柔軟な働き方を実現するための措置に係る申出をしたこと等を理由とした不利益取扱の禁止

上記「1」は2025年4月1日から、その他は2025年10月1日から対象となります。

求人不受理期間はどのくらい?

一定の労働関係法令違反によって求人不受理となる期間は、以下の通りです。育児介護休業法違反に係る不受理期間は、「法違反の是正後6ヶ月経過するまで」となっています。

出典:厚生労働省「改正職業安定法(求⼈不受理)について

2025年施行の改正育児介護休業法への対応を!

2025年に予定されている、育児介護休業法の大改正への準備は順調でしょうか?改正法対応を怠ることが、御社の人材確保に悪影響を及ぼすことにもなりかねません。改正項目は多岐に渡りますが、一つひとつについて体制整備に取り組んでまいりましょう。とりわけ、2025年10月に施行予定の「柔軟な働き方を実現するための措置義務」に関しては、早めの着手が肝心です。「施行はまだ先」と対応を先延ばしにすることなく、まずは必要な取り組みを把握し、ゆとりをもって着手できるのが理想です。

関連記事:

2024年5月31日公布の改正育児・介護休業法|7つの改正点と施行時期を総まとめ
改正育児介護休業法対応!2025年10月施行「柔軟な働き方を実現するための措置義務」には事前準備が必須

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HM人事労務コンサルティング 丸山博美

編集者

HM人事労務コンサルティング 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。
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