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近年「シエスタ」と呼ばれる慣習を制度化し、導入する企業が増加しています。
シエスタ制度の導入にはさまざまなメリットがありますが、その1つが生産性の向上です。しかし、シエスタ発祥の地であるスペインでは、生産性の向上を理由に、公務員を対象に20年ほど前にシエスタを廃止しています。では、なぜ今、シエスタを導入する企業が増えているのでしょうか。
今回は、シエスタ制度の概要や導入した場合に期待できるメリット、デメリット、導入時に注意すべき点などについてご説明します。
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シエスタとは
シエスタはどのような意味を持つ言葉なのでしょうか。シエスタの語源や、現代におけるシエスタの実態についてご説明します。
シエスタの語源と歴史的背景
シエスタ(siesta)とは、スペイン語で「昼寝」を意味する言葉です。
シエスタの語源であるラテン語の「horam sextam」は6番目の時刻を示す言葉であり、正午から午後3時の最も陽ざしの強い時間帯を指します。
中世の教会では、第6時刻は祈りを捧げる時間であったことから、人々は正午前に昼食を取り、昼食後に昼寝などをして休息を取るシエスタの習慣が生まれたとされています。
また、昼に長めの休憩を取るシエスタには、スペインの気候が関係しているとする説もあります。スペインは気温が高く、日中は暑すぎて効率よく仕事ができません。そのため、暑い時間帯を休憩に充て、日が陰ってから仕事に戻るという習慣が根付いたのです。
現代におけるシエスタの意味と実態
スペインをはじめとした南ヨーロッパの国々や中南米諸国の中には、現在でも2〜3時間程度の長めの昼休憩を取る慣習が残っている地域があります。
しかし、スペインが財政危機に瀕した際、シエスタは欧州各国から怠惰な習慣と指摘され、批判の的となりました。また、他のEU諸国のスタイルに合わせるため、スペイン政府は2006年に公務員のシエスタの習慣を廃止しました。それに伴い、スペインの都市部におけるシエスタの習慣は減少しつつあるといいます。
その一方で、欧米や日本などでは、昼休憩の時間を延ばし、従業員にリフレッシュを促す「シエスタ制度」を導入する企業が増えています。
シエスタ制度とは、長めにお昼の休憩を取る制度です。シエスタが昼寝を意味する言葉であることから、シエスタ制度は昼寝を推奨する制度と捉えられるケースもありますが、休憩時間は自由に使うことができます。
昼寝はもちろん、どのように時間を使うか、またシエスタを利用するかどうかも従業員の判断に一任しているケースがほとんどです。また、シエスタ制度と似た言葉に「パワーナップ制度」があります。
パワーナップとはアメリカの心理学者ジェームス・マースによる造語で、短い睡眠を指す言葉です。シエスタ制度は昼寝を含めた長めの昼休みを与える制度ですが、パワーナップ制度は仮眠を許可する制度であるといった点に違いがあります。
シエスタに最適な昼寝時間とは
シエスタ制度を活用し、昼寝をする人も少なくありません。では、シエスタに最適な仮眠時間はどの程度なのでしょうか。
10~20分の短時間仮眠のメリット
昼休みに仮眠を取る場合、10〜20分程度の睡眠が効果的だといわれています。
睡眠には浅い眠りの「レム睡眠」と、深い眠りの「ノンレム睡眠」の2つがあり、睡眠中はノンレム睡眠とレム睡眠が繰り返されます。
入眠時はノンレム睡眠から始まりますが、急に深い眠りに入るわけではありません。ノンレム睡眠は、眠りの深さに応じて4つのステージに分けられます。
アメリカの神経科学者マシュー・ウォーカは、入眠から20分ほどで訪れるノンレム睡眠のステージ2において、脳内の「キャッシュ・メモリ」がクリアされるとしています。
キャッシュ・メモリとは、コンピューターのCPU内部などに設ける高速記憶装置のことで、命令やデータを一時的に保管する場所です。キャッシュ・メモリがあることで、パソコンは高速で情報を処理できるようになります。
しかし、キャッシュが蓄積されると処理速度が遅くなり、処理速度を回復させるためには古いキャッシュの削除が必要です。
人間もコンピューターと同様に不要な情報を削除できれば、脳がすっきりし、集中力を回復できます。そして、脳内のキャッシュ・メモリをクリアできる睡眠時間が20分程度なのです。したがって、シエスタでの仮眠は10〜20分程度が効果的だとされています。
30分以上の仮眠がもたらす逆効果
仮眠が30分を超えると、ノンレム睡眠のステージは3〜4に到達します。
ステージ4は最も深い眠りであり、このタイミングで起きると、寝覚めが悪いだけでなく、起きてからもしばらくは頭がはっきりしません。
ノンレム睡眠とレム睡眠は、90分ほどで1つのサイクルが終了します。そのため、シエスタの時間がたとえ2時間程度あったとしても、そのうち30分から60分を睡眠に充ててしまうと、逆効果になってしまう恐れがあるのです。
また、90分以上の睡眠は夜の睡眠を阻害する恐れがあり、健康にもよくない影響を与えるとされています。そのため、シエスタ時の仮眠は20分程度に抑え、その他の時間は別の過ごし方でリラックスするとよいでしょう。
個人差を考慮した柔軟な運用の重要性
シエスタにはメリットもありますが、人によっては昼寝や仮眠が健康に悪影響を与えるケースもあります。
昼寝をすることで頭痛が発生しやすくなる体質の人もいるのです。
頭痛の原因は、血流量の増加に関係しているとされ、仮眠から目覚めたときの血管の拡張が強い頭痛を招くとされています。また、デスクで寝る場合には姿勢が悪くなるため、首や背中の筋肉に負担がかかることも頭痛の発生に関係しているといわれています。
そのほか、シエスタの利用が健康面だけでなく、ライフスタイルに影響を及ぼすケースもあります。
シエスタを活用すると退社時間が遅くなるため、家族などと過ごすプライベートの時間が短くなってしまうのです。そのため、通勤時間が長い従業員や家庭との両立を図りたい従業員の場合、シエスタの活用がかえってストレスになるケースもあるでしょう。
したがって、シエスタ制度を導入する際には、全員に制度の活用や仮眠を推奨するのではなく、個人の健康状態やライフスタイルなどに合わせて、柔軟なルールのもとで運用することが重要です。
シエスタ制度のメリット
シエスタ制度を導入すると、従業員だけでなく、企業にもさまざまなメリットをもたらします。シエスタ制度導入の主なメリットを6つご紹介します。
午後の集中力アップと作業効率の改善
お昼を食べた後に眠気を感じた経験がある方も多いのではないでしょうか。
食事をすると血糖値が急激に上がり、血糖値の上昇を察知した身体は、血糖値を抑えるインスリンを分泌します。すると、インスリンの大量分泌によって今度は血糖値が急降下し、身体が低血糖状態となります。
この血糖値の急激な変化によって、人は眠気を感じやすくなるのです。眠い状態で業務に取り組んでも集中力が持続せず、ミスが発生するリスクが高くなります。
しかし、眠くなりやすい昼食後にシエスタを導入すると、仮眠を取れるため、眠気を解消することができます。また、午前中の業務で生じた脳の疲れや身体の疲れも回復できるため、リフレッシュした状態で午後の仕事に臨めるようになるのです。
昼寝をしない場合でも、読書やショッピング、ジョギングなど、それぞれの過ごし方で休憩を楽しめると仕事に対する心身のストレスが解消されます。そのため、午後からの仕事にも集中しやすくなり、作業効率がアップするでしょう。
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健康増進とバーンアウト予防効果
休憩時間を長めに取るシエスタでは、肉体的な疲労を回復させることができます。
また、シエスタを利用して仮眠を取ったり、ウォーキングやジョギングなどをすることで気分をリフレッシュさせたりすると、ストレス解消にもつながります。
肉体疲労や精神的なストレスは、心身の健康に影響を与え、睡眠不足の積み重ねもさまざまな病気を引き起こす恐れがあります。シエスタ制度には、心身の疲労や睡眠不足を早期に回復させる効果があるため、従業員の健康増進が期待できるでしょう。
また、長時間労働や精神的な負担など、慢性的な疲労は、バーンアウトを招く恐れがあります。シエスタによって適度な休息を取ることができるようになると、心身の過剰な負担を軽減できるため、燃え尽き症候群の予防にもつながると考えられます。
創造性とアイデア発想力の向上
シエスタで気分をリフレッシュさせたり仮眠を取ったりすることで、脳の疲労を回復でき、情報を整理しやすく、記憶力を高めるといわれています。
また、ずっと考え続ける作業は脳に疲労が蓄積するため、新たなアイデアを生み出しにくくなり、睡眠不足は想像力の低下を招きます。
したがって、シエスタによって心身のリフレッシュを図ることができれば、脳が活性化し、これまでとは違った視点に気が付き、新たなアイデアが湧き出る可能性が高くなるのです。
実際にシエスタを導入したことで、適度な休息によって集中力が高まり、クリエイティブな発想が生まれやすくなったとする企業もあります。
ワークライフバランスの実現
シエスタ制度は、強制的に従業員全員に適用させる制度ではありません。
シエスタ制度を導入している企業でも、シエスタを利用するかどうかは、従業員個人の判断に委ねられているケースがほとんどです。
したがって、シエスタを活用して心身のリフレッシュをした方が作業効率が向上するという人もいれば、シエスタを使わず、早めに帰宅したいという人も認められます。
また、集中力が低下していると感じている日はシエスタを活用し、仕事帰りに用事がある日にはシエスタを利用しないといった選択も可能です。
従業員が個人の事情に合わせて柔軟にシエスタ制度の利用を選択できるようになるため、シエスタ制度の導入は、ワークライフバランスの実現にも効果を期待でき、従業員エンゲージメントの向上にもつながるでしょう。
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従業員のモチベーション向上
シエスタ制度を活用するかどうかは、会社が判断するのではなく、従業員個人が判断をするものです。
さらに、シエスタの時間をどう活用するかについても、従業員個人の判断に一任されるため、従業員は自分のライフスタイルに合った働き方を実現しやすくなります。
したがって、シエスタを導入すると、従業員が自分らしく働ける環境を整えやすくなるのです。また、従業員の判断に委ねる部分が増えることで、従業員は企業から信頼されていると感じるようにもなるため、所属する企業や職場環境の満足度が高まり、モチベーションも向上するでしょう。
さらに、シエスタを活用して作業効率も高まれば、生産性の向上にもつながります。生産性の向上によって成果を上げられるようになれば、評価も高まり、より仕事に対するモチベーションが向上しやすくなります。
企業イメージアップと人材獲得への貢献
従業員の心身の健康にも配慮している姿勢は、健康経営を推進する、従業員を大切に考える企業という印象にもつながるものです。さらに、シエスタは従業員の多様な働き方を認めるものでもあり、従業員の主体性を尊重する企業というイメージにもつながると期待できます。
企業イメージの向上は、求職者へのアピールにもなります。「働きやすそうな企業だ」「こんな企業で働いてみたい」という思いは求職者の増加につながり、優秀な人材も獲得しやすくなるでしょう。
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シエスタ制度のデメリットと対策
シエスタ制度にはさまざまなメリットがある一方で、次のようなデメリットもあります。シエスタ制度を導入する際には、デメリットについても確認し、必要な対策を講じることが大切です。
顧客対応の問題
全ての企業がシエスタ制度を導入しているわけではありません。そのため、シエスタの時間に外部から連絡が入る可能性があります。
このとき、従業員全員がシエスタを活用していると外部からの問い合わせに対応できません。顧客とのやり取りに支障が生じると、業績にも悪影響を与える恐れもあるでしょう。
そのため、シエスタ制度を導入する際には、シエスタの時間中の対応について事前に次のような対策を講じる必要があります。
- あらかじめ顧客にシエスタ制度やシエスタの時間について通知しておく
- 従業員によってシエスタの取得時間や取得曜日をずらす
- シエスタ中の当番を作り、順番にシエスタ中の顧客からの問い合わせに対応する
- 繁忙シーズンは制度の利用に制限を設ける
適切な仮眠時間の設定と管理
シエスタ制度における、適切な仮眠時間は10〜20分程度です。
過度に仮眠を取りすぎてしまうと、目覚めるのが辛くなり、かえって午後の作業効率が低下する恐れがあります。
また、昼寝をしすぎると、夜に目が冴え、なかなか寝付けずに睡眠不足を招くケースもあるでしょう。そのほか、仮眠に適した時間帯は午後1時から3時までが適しているといわれています。そのため、午後の業務や生活リズムに影響が出ないよう、シエスタの仮眠時間を適切に管理することも重要です。
また、リラックスして時間を過ごせるよう仮眠室などを用意する場合、完全に横になれるベッドを置いてしまうと、眠りが深くなり、寝すぎてしまう恐れがあります。
したがって、仮眠室を準備する場合もベッドではなく、20分程度の仮眠に適したリクライニングチェアや、ソファーを準備するとよいでしょう。
退社時間の遅延防止策の実施
シエスタ制度を活用すると休憩時間が長くなるため、その分、退社時間が遅くなります。退社時間が遅くなると帰宅時間も遅くなるため、プライベートの時間を確保しにくくなったり、夜の睡眠時間を十分に確保できなくなったりする恐れが生じます。
つまり、シエスタ制度の導入が、ワークライフバランスを崩す可能性もあるのです。特に、通勤が長い従業員や業務量が多い従業員などは、シエスタ活用時には十分に注意しなければなりません。
シエスタ制度を導入する際には、業務量や業務プロセスの見直しを行い、シエスタの導入メリットを存分に生かせる体制を整えることが重要です。
さらに、従業員が日々の労働時間の長さを設定できるフレックスタイム制の導入なども検討した方がよいでしょう。
社内文化の醸成と制度の浸透
せっかくシエスタ制度を導入しても、気軽にシエスタを利用しにくい雰囲気の場合、制度の活用は進みません。
また、ほとんどの人が制度を活用していなければ、周りが仕事をする中で、自分だけ休憩を長く取ったり、仮眠を取ったりという行為はしにくいはずです。
そのため、シエスタ制度の導入時には、従業員が気兼ねなく制度を利用できる文化を作ることが重要になります。
会社としてシエスタ制度を根付かせるためには、若い世代だけに活用をすすめるのではなく、上司が積極的にシエスタを活用し、仮眠を取るといった姿勢を見せることも必要でしょう。
シエスタ制度の導入事例
日本では、すでにシエスタ制度を導入している事例があります。
ここではシエスタ制度を活用し、生産性の向上などに成功した3社の事例をご紹介します。
三菱地所株式会社の事例
三菱地所株式会社では、2018年からパワーナップ制度を導入し、1日30分までの仮眠を就業時間中に認めています。
同社では、仮眠室で毎日30分の仮眠を取る期間と取らない期間を設け、パソコンのタイピングテスト、眠気や気分に関するアンケート調査などを実施しました。
その結果、仮眠を取ることで作業の生産性が向上したと感じた従業員の割合は66.7%にも上り、仮眠を継続したいと回答した人も81.3%という結果が出ています。
従業員からも「頭がすっきりした」「会議中の眠気がなくなり、夕方までやる気が持続する」といった声が寄せられています。
これらの結果からも、30分以内の仮眠は生産性の向上に寄与し、従業員の多くがその効果を実感していることが分かります。
株式会社OKUTAの事例
株式会社OKUTAでは「POWER NAP制度」として、昼休憩とは別に、1日15分程度の仮眠を認める制度を運用しています。
同社では、眠気を人間が持つ自然のバイオリズムとして捉え、睡眠の欲求にあらがって作業をしても効率は上がらないという考えのもと、昼寝を積極的に推奨しています。
運用にあたっては、眠いと感じたタイミングでの仮眠を認めるものの、仮眠時間は15分から20分程度までに制限し、仮眠中の社員には声をかけないといったルールを設けています。
POWER NAP制度の導入後、従業員からは眠気によって生じていたケアレスミスが大幅に減少したという意見や、体調に合わせて利用できるため、体力回復にも役立っているという意見が出ています。
実際、内勤の3分の1にあたる従業員が、常用的にPOWER NAP制度を活用しているそうです。
GMOインターネットグループ
GMOインターネットグループも2011年からシエスタ制度を取り入れている企業です。
同社では、昼寝による疲労回復が業務効率と生産性の向上につながるとし、午後0時から午後8時までの間に、30分まで利用できる予約制の昼寝スペース「GMO Siesta」を用意しています。
グループ第一本社にあるのは、照明を落とした落ち着いた空間にリクライニングチェアを配した、リラックスできる空間です。
また、GMO Yours・フクラスには、目の前の大きな窓から渋谷の街並みを一望できる開放感に溢れたスペースに、ゆったりとしたソファーが用意されています。そのほか、業務の間にプロによるマッサージを格安で受けられる、予約制の「GMO Bali Relax」も利用可能です。
シエスタ文化から学ぶ、これからの働き方改革
昼休みをゆったりと過ごすシエスタの文化には、これからの働き方改革に必要なヒントが隠されています。
休息の質を重視する新しい労働観
これまで、労働環境においては、法律で決められた休憩時間を与えているかという、休憩時間の量が重視されてきました。
しかし、休憩を与えることはもはや当然のことであり、より従業員が働きやすい環境を整えるためには、休憩時間の質の見直しも必要です。厚生労働省が公表した「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、睡眠によって休養が取れている感覚である「睡眠休養感」を向上させることも重要であるとしており、心の健康にも睡眠休養感が影響するとしています。
今後、より従業員の働きやすい環境、より生産性の高い現場の実現を目指すうえでは、休憩時間だけにこだわらず、休憩の質も見直さなければなりません。
従業員の健康にも配慮したシエスタ制度の導入は、真の働き方改革につながる考え方だといえるでしょう。
グローバル化に伴う文化的多様性の尊重
シエスタ制度は、世界各国の企業で導入が進められており、GoogleやNike、Uberといったグローバル企業もシエスタの導入企業として知られています。
グローバル化に伴い、海外に拠点を置くケースや海外の企業と取引をするケース、日本の事業所において外国人労働者を雇用するケースなどもさらに増えてくると考えられます。
グローバル化が進めば、シエスタの慣習に馴染みのある国の人と仕事をする機会や、シエスタ制度を導入している企業での就業経験を持つ人を採用するケースも出てくるでしょう。
その場合、シエスタ制度がなければ、優秀な人材の確保が難しくなる可能性も出てきます。シエスタ制度は従業員の多様な働き方を認める制度でもあり、シエスタ制度がなければ、多様性に寛容でない企業と捉えられる可能性があるからです。
多様な文化を持つ従業員を受け入れるにあたっては、シエスタ制度のような多様性を受け入れる姿勢のアピールも重要になるでしょう。
まとめ
シエスタとは、以前からスペインなどで実施されてきた、午後に取る長めの休憩のことです。現在では、従業員に長めの休憩時間の取得を促し、仮眠やリフレッシュなどを推奨するシエスタ制度として、日本でも取り入れる企業が増えています。
10〜20分程度の仮眠は、午前中の業務で生じた脳や身体の疲れを癒し、午後の業務の効率を向上させる効果があります。また、柔軟な働き方を受け入れることで、企業イメージの向上や従業員のモチベーションアップという効果も期待できるなど、さまざまなメリットを得られます。
仮眠時間が長くなると逆効果になるといった注意点もありますが、より働きやすい環境の実現と生産性の向上に向け、シエスタ制度の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
シエスタ制度の導入前には人材配置の見直しも検討を
シエスタ制度にはさまざまなメリットがあるものの、従業員の業務量が多い場合などは、制度の導入によって退社時間を遅らせる恐れがあります。
そのため、シエスタ制度を導入する際には、従業員の業務量や部署ごとの人材配置が適正であるか、確認しておく必要があるでしょう。
HRMOSタレントマネジメントは、従業員のスキルを一元管理し、適材適所の人材配置を叶えるシステムです。よりシエスタ制度の効果を高めるためにも、シエスタ制度を導入する際にはHRMOSタレントマネジメントを活用し、最適な人材配置を検討してみてはいかがでしょうか。