ロールモデルの意味や例は?見つけ方、企業が設定する目的やメリットを解説

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企業が目標を達成するには、組織の活性化や優秀な人材の育成が不可欠です。そのために「ロールモデル」を設定する企業も少なくありません。また、新たにロールモデルとなれる人材を採用する企業もあります。本記事では、ロールモデルの意味や例、目的、見つけ方、設定・育成が企業へもたらすメリットや効果、人材要件などを解説。さらに、ロールモデルの設定プロセスや有効度を上げるためのポイントも紹介します。

ロールモデルの意味とは

「ロールモデル」とは、行動規範となる人物を意味する言葉です。企業におけるロールモデルは、従業員のお手本となる存在である必要があります。必ずしも仕事の成果のみに焦点が当てられるわけではありません。仕事へ取り組む姿勢やプライベートの過ごし方、考え方や価値観など、お手本や参考とされる要素は多岐にわたります。

ロールモデルの例

ロールモデルの代表的な例は、同じ組織に属する先輩や上司です。身近なところにいる目指すべき人物の存在は、従業員にとって大きなメリットをもたらすとされています。常に観察でき、的確なアドバイスや指導を直接受けられる可能性が高まるためです。従業員を多数抱える企業では、他部署の人や社長、創業者などをロールモデルとして設定するケースもあるでしょう。社外に目標やお手本となる人物を見出す人もいます。取引先など接点があり、その人と交流するうちに憧れたり目指したりすることが、その一例です。

また、有名人や歴史上の人物をロールモデルとするケースも考えられます。企業としては可能な限り自社内にロールモデルを設定したいところですが、従業員の価値観や意思は無視できません。場合によっては著名な人物をロールモデルとして設定し、育成などへと活かす方法も検討する価値があります。ただ、有名人や歴史上の人物の行動や業績は、従業員の直接の業務や目標達成には無関係なケースが大半です。企業として指導する際には、この点に注意を払いながら、実際の業務や組織の活性化に影響を与える範囲でお手本や参考としてもらうよう促す工夫が必要でしょう。

ロールモデルは人である必要はない

ロールモデルは、基本的には人物が設定されますが、必ずしも人である必要はありません。企業や店舗、自治体などをロールモデルとするケースもあります。ただ、それらの運営は当然ながら人の集合体である組織が行っています。従業員が企業などをロールモデルとする場合や、教育の一環として従業員に店舗や自治体をお手本として提示する場合には、その中にいる人に焦点を当てた方が参考にしやすいでしょう。状況やプロジェクト、業務ごとに、適切なロールモデルの設定が求められます。


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ロールモデルを設定する目的

人口の減少や価値観・労働力の多様化は、企業にとって優秀な人材確保を困難にしかねません。労働力そのものが減り、転職が当たり前の時代となれば、特に優秀な人材を集めるのが難しくなるでしょう。ロールモデルの設定は、自社での人材育成に役立ちます。また、他社からの新たな人材の獲得に寄与するケースも少なくありません。

特に、自分の目指すべき姿がみえていない人に対しては、大きな効果を発揮します。企業によるお手本となるべき人物の設定・提示は、結果的に、組織力の強化へつながると期待されます。時代や社会の価値観の変化に対応するための施策の一つがロールモデルの設定です。未来予測が難しいからこそロールモデルの存在と活用が注目され、同時に、その重要度も増してきているのです。

ロールモデルを設定・育成するメリットや効果

企業が積極的にロールモデルを設定・育成するメリットや効果は何か、具体的にみていきましょう。

メリット1:意欲の向上や成長へとつながる

企業にとって、自社に利益をもたらす従業員の確保や育成は大きな課題の一つです。研修や育成プログラムを用意していたとしても、従業員自身が意欲を持てなければ十分な成長は見込めないでしょう。ロールモデルを活用し従業員がその人物に近づきたいと捉えれば、仕事に対する意欲を促せます。意欲の向上は成長へとつながり、また、それが自発的なものであれば相応の努力も期待できます。さらに期待できるのは、企業側が成長するよう働きかけるのと比べ格段に増すであろう成長速度です。これも、ロールモデルに影響を受け従業員自身から湧き出た意欲がもたらす大きな効果です。

メリット2:キャリアプランの構築に役立つ

ロールモデルの存在は、多くの従業員自身のキャリアプランの参考にもなります。お手本となる人物に近づくためにはどのようなプロセスを踏むべきかが見出しやすくなるでしょう。長期的なキャリアプランの構築に必要な、短期的な目標の設定も従業員自身が行えます。これも従業員の能動的な活動へとつながり、積極性を身につける効果を生み出します。また、キャリアを歩む中で失敗したり悩んだりした際にも、ロールモデルの存在が欠かせません。目指すべきところが明確であれば自身で立ち直りやすく、失敗も糧にする意識を持てるでしょう。

メリット3:課題の発見につながる

管理者の立場にある人が、部下の抱える課題や問題を発見・指摘し、よい方向へと導く方法もあります。しかし、自分自身による発見ほど、解決や改善への近道はないでしょう。ロールモデルを設定しお手本とすることで、自分に足りないものや身につけるべき知識・技術が発見しやすくなります。他者から指摘されるよりも認識しやすく、納得したうえでロールモデルに近づく努力ができます。

メリット4:コミュニケーションが活性化される

心から憧れお手本とするロールモデルが社内に現れれば、従業員は積極的に接触しようとするでしょう。あるいは、ロールモデルを模倣する過程で、他者とのコミュニケーションに励む必要性を認識します。組織においてロールモデルとして設定される人物はコミュニケーション能力に長けているのが一般的です。近づこうとすればするほどコミュニケーションの重要性に気づき、自ら他者と関わる意識が高められます。多くの従業員が同様の意識を持つことで、社内でのコミュニケーションが活性化されます。

メリット5:多様性の認知と受容が進む

社内にさまざまなロールモデルが存在し従業員が各ロールモデルの特徴を認識すれば、多様性を受け入れる意識の醸成にもつながります。男性従業員が女性をロールモデルとするケースもあるでしょう。すでにダイバーシティ化を進めている企業では、外国人をロールモデルとして設定する従業員も少なくありません。そのほか、さまざまな経験をした多くのロールモデルの存在は、組織内での多様性の認知と受容に貢献します。また、自分が他者とは異なる特徴を持っていると認識している従業員も、そんな自分を受け入れ肯定しやすくなる効果も期待できます。

メリット6:離職防止につながる

憧れの人物やお手本となる人物が近くにおり、その存在が自身の成長やキャリアアップへとつながると認識すれば、多くの人はそうしたロールモデルの元を離れようとはしないでしょう。組織内でのロールモデル設定は、従業員の離職防止につながります。特に、成長意欲を持っている従業員の離職を防ぎやすくなります。成長やキャリアアップへの意識が高い人は、社外にロールモデルを求め転職するケースも珍しくありません。企業が優秀な人材を確保し続けるには、そうした人たちのお手本となるロールモデルを社内に置くことが不可欠です。

メリット7:対外的なアピールになる

逆に、社内に多くの従業員が憧れるロールモデルを誕生させられれば、社外からの人材獲得も目指せます。SNSやネットメディアなどを活用し、企業の顔として一従業員を積極的に活用する企業も増えてきました。このような動きからは、優秀な人材が社外から新たな優秀な人材を呼び込む効果が期待できます。また、企業イメージの向上にも役立つでしょう。外からみえる企業の姿は全体のごくわずかにすぎません。しかし、その姿が企業全体のイメージを作り上げるケースも多々あります。ロールモデルの適切な活用により、消費者の持つ企業イメージのコントロールが可能です。

メリット8:新たなロールモデルを生み出せる

ロールモデルに憧れ目指した従業員が、さまざまな経験や努力を経たのちに、他の従業員のロールモデルとなるケースは少なくありません。ロールモデルの設定は、新たなロールモデルを誕生させる効果もあります。このサイクルが作られれば、企業や管理者が意図的にロールモデルを作り出す手間も省けます。あるいは、最初のロールモデルを誕生させた際と比較しても、少ないコストで新たなロールモデルを誕生させられるでしょう。


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ロールモデルに適した人材要件

多くの従業員を抱える企業では、それら従業員全員が同じ人物をロールモデルとして設定するとは限りません。企業が従業員の特徴ごとにロールモデルを用意し、自発的な成長を促す仕組みも重要です。ここでは、主に従業員の経験年数ごとのロールモデルの要件と、女性社員に向けたロールモデルの特徴を紹介します。

1.新入社員に向けたロールモデル要件

経営者やベテランに憧れる新入社員もいますが、あまりにも立場や年齢がかけ離れていると自分と重ね合わせることが困難となります。新入社員に向けたロールモデルには、先輩や上司からの指示の理解が早く、与えられた業務を的確に遂行できる若い人物の設定が重要です。入社して数年程度の人物を抜擢すると、新入社員も親近感を持ちやすいでしょう。

また、自ら知識を積極的に吸収する姿勢をみせられる人物である必要もあります。そのほか、計画性の重要性を理解し、業務遂行の時間配分に優れた人物も新入社員のお手本として最適です。新入社員には大きな成果よりも、まずは小さな成果を積み重ねる姿勢をみせることが求められます。さらに、仕事に対しての誠実さも欠かせません。言葉遣いやビジネスマナーなどの理解や習得も重要な要件です。

2.中堅社員に向けたロールモデル要件

中堅社員になると、業務も複雑になり権限も増えます。業務を効率化し、必要に応じて部下へ割り振れる能力を持つロールモデルの設定が重要です。計画やプロセス、部下の行動に対し課題を発見でき、そこから生じるリスクへの管理も行える人物であれば、多くの中堅社員のお手本となりやすいでしょう。上司と部下の双方と適切なコミュニケーションを図れる能力も持ち合わせている必要があります。ともに働く人たちの特徴を掴み、必要に応じて異なった対応をとり、業務や課題解決へとあたる能力も中堅社員に向けたロールモデルが備えておきたい要件です。また、他部署など横のつながりも重視し、調整能力を持っていることも求められます。

3.ベテラン社員に向けたロールモデル要件

ベテラン社員に対しては、管理職に就く者がロールモデルとなり、組織をまとめる能力を示す必要があります。部下からの意見に耳を傾け、必要な情報を収集し整理したうえで的確な指示を出す能力が重要です。全体の方向性を定め、もし問題が生じれば率先して改善や修正を行います。それぞれの業務の適任者を任命し、必要であれば権限の移譲も求められます。そのうえで、立場に応じた責任も負わなければいけません。周囲をいかに動かし、その責任を全うするか、この点がベテラン社員に向けたロールモデルの重要な要件となるでしょう。

4.女性社員に向けたロールモデル要件

女性の社会進出も進んでいるものの、企業や組織によっては男性の割合が多く女性従業員の道しるべとなる人物がいないケースも少なくありません。男性をロールモデルとして設定する女性ももちろん存在しています。しかし、女性の場合は結婚や出産、育児などで一時的に職場を離れたり、まだ女性への理解が進まない業界では働きづらかったりする現状もあります。可能な限り多様化を推進するためには、女性社員に向けた女性のロールモデルの存在が不可欠です。結婚や出産、育児や介護などの経験を経た女性や、大きな権限を任されている女性は、女性社員に向けたロールモデルとして適任です。

5.その他社員に向けたロールモデル

女性と同様に、例えば障害を持った従業員や日本以外の国籍を持つ従業員へ向けたロールモデルも設定する価値があります。多様性のある組織を目指す企業であれば、そのような人材の獲得と同時にロールモデルの設定や育成が欠かせません。特に、社会的にマイノリティに分類される人材であればあるほど、お手本や道しるべとなる存在の重要性が増します。業界や職種にもよりますが、早い段階でのさまざまな社員へ向けたロールモデルの育成は、企業に多くのメリットをもたらすでしょう。

ロールモデルの設定手順

ロールモデルは、特に育成せずとも生まれるケースもあります。しかし、意図的に設定・育成することで、より多くの従業員の成長や活躍を促せます。ここでは、企業によるロールモデル設定のプロセスと、個人によるロールモデル設定のプロセスについてみていきましょう。

企業によるロールモデル設定手順

まずは、企業によるロールモデル設定を順序ごとに解説します。意図的にロールモデルを生み出す場合、各過程を丁寧に行わなければ組織全体に悪影響を与えかねません。ある程度の時間をかけながらの設定・育成も重要です。

理想像を設定する

最初に、ロールモデルを設定します。説明したように、社員の年齢や特徴ごとにお手本に適切な人物は異なります。それぞれのロールモデルの理想像の特徴を洗い出す作業を行いましょう。また、スキル面やキャリア面、ワークライフバランス面ごとのロールモデルの設定も重要です。とはいえ、最終的には誰かにその理想像に見合った人物となってもらうことを想定した現実的な設定が求められます。各分野や年代、キャリアごとにスーパーマンのような人材の用意や確保は困難であるためです。また、可能な限り具体性を持たせる必要もあります。抽象的な理想像を掲げると、次のステップでつまずいてしまいます。

ロールモデルの育成や選定を行う

最初のステップで掲げた理想像に沿った人物を選定します。要件に当てはまる人物がいない場合は、社内での育成が必要です。育成のための研修には集合研修と個別研修があります。集合研修は多くの従業員と学べるため、モチベーションの向上が期待できます。また、各部署から集められた人材に対しまとめて研修を受けさせることで、職種や部署の異なる従業員のネットワークの構築が可能です。コミュニケーションや切磋琢磨を通じてのロールモデルの育成ができます。集合研修は、悩みや課題の共有がしやすくアドバイスを受けやすい点もメリットです。

研修は、自身に必要な知識やスキルの習得に集中できるメリットがあります。個別指導が受けられるためメンターとなる人物の意図を汲み取りやすく、また、自分のペースを守りながらの成長が可能です。集合研修とは異なり周囲に合わせる必要がない点は、成長の早い人にとっては特に重要な利点となります。個別研修が中心であれば、ロールモデルに必要な考え方を外部研修を受けながら自分自身へ落とし込むこともできます。フットワークが軽い点も個別研修の大きなメリットでしょう。

社内の従業員への周知を行う

ロールモデルの育成に成功したら、その人を社内で周知させなければいけません。規模の大きな企業では、ロールモデルに適した人材がいても、その人の存在すら知らない従業員がいることも多々あります。積極的に目立たせながら多くの従業員の目に触れさせる必要があります。とはいえ、目標とすべき人物として周知させるのは避けたいところです。従業員が自然とお手本や参考とする状況を意図的に作り出す手法をとりましょう。社内での研修に積極的に参加させる方法や、社内での広報に登場させる方法などがあります。優秀かつお手本に適した従業員であるといった意識を徐々に持ってもられるようなアプローチが重要です。

個人に対するロールモデル設定手順

個人に対するロールモデルの設定にも企業は関わった方がよいでしょう。従業員個人が、自らお手本となる人物を見つけられるとは限らないためです。ロールモデルの発見を企業が促すことで、従業員も目指すべき姿や目標が明確となるケースがあります。ここでは、そのための個人に対するロールモデル設定のプロセスを順を追って解説します。

ロールモデルの重要性を説く

成長や適切な業務遂行のためにはロールモデルの存在が不可欠であるといった認識を、従業員に定着させる必要があります。お手本や目標とする人物を持つべきであり、その人物を目指すことがキャリアにも役に立つと伝えましょう。社内全体の研修などで伝える方法もありますが、小さな規模の会議や1on1ミーティング、あるいは休憩所での雑談の中で、その重要性を説くのもよいでしょう。重要性や価値を伝えられれば、自然と先輩や上司へと目が向くようになります。まずは、その意識を作り上げなければいけません。

ロールモデルを選定させる

お手本となる人物の設定の重要性に気づいた従業員は、自分自身にとってのロールモデルを求めるでしょう。その過程で、企業が設定・育成した人物を積極的に目に触れさせ、自然と目標やゴールに位置付けさせます。もちろん、すべての従業員が企業が意図した人物を選択するとは限りません。しかし、マネジメントを行う人物が各従業員がお手本として誰を選んだのかをある程度把握しながら、間違った選択をしていないか注意を払う必要があります。間違った選択とは、企業が選定した人物を選ばなかったことではなく、成長へとつながりづらい人物の選択です。必要に応じて、マネージャーなどが選定の修正を促しましょう。

対象となる人物を分析させる

お手本となる人物がある程度選定できたら、その人物の分析を促します。どこに憧れたのか、どの点を自分に取り入れたいのかの具体化が重要です。分析行為は、慣れていなければ正しくはできません。このステップも可能な限り従業員の自主性に任せたいものの、マネージャーがコミュニケーションを図りつつ正しく分析が行われているかの確認が求められます。

対象となる人物の特徴を取り入れさせる

ロールモデルを分析し、従業員自身で足りない点や課題、身につけたい知識やスキルなどを見つけられたら、それを取り入れさせます。もっとも簡単な方法は、お手本を真似ることです。計画の仕方や行動の取り方、コミュニケーションの図り方やライフスタイルなど、真似できることから取り入れさせましょう。最初は表面的な真似で構いません。仕事をするうちに、徐々に本質へと近づけるようになります。その際にはさらに分析をし、場合によってはロールモデルを変更したり増やしたりしながら、自分への成長へと活かすことも重要です。マネージャーは、そうしたプロセスを丁寧に見守りつつ、各従業員がロールモデルへと近づけるよう適切なアドバイスやサポートを行います。

ロールモデルを活用するポイント

ロールモデルの設定は、従業員の成長を促すうえで非常に重要です。しかし、そこには工夫や配慮も求められます。何よりも、従業員に強制してはいけません。これはロールモデルとなる従業員に対しても、それ以外の従業員に対してもです。お手本となることを強要すると、極度のプレッシャーとなりかねません。プレッシャーが原因で育成や選定に失敗してしまえば、また新たなロールモデルの育成の必要性が生じ、さらにコストもかかります。一方、お手本となる人物を持つよう強要すれば、むしろ目指す方向性やキャリアに迷いが生じかねないでしょう。正しさや価値観を押し付けてしまうためです。あくまでも自主性を重んじ、従業員の裁量による決定を促す配慮が必要です。

また、社会情勢や企業の状況にあわせた、新たなロールモデルの選定や育成も避けられません。誰がどの人を目指し目標とするかわからない以上、常にロールモデルとなる人材が育成可能な環境やシステムの構築も必須です。環境やシステムが整っていれば、説明したようなロールモデルの設定・育成のプロセスにかかるコストも抑えられます。

ロールモデルの採用も有効

ロールモデルは、可能な限り社内で選定・育成したいところです。しかし、すべてのロールモデルを育成するのは容易ではありません。場合によっては、外部からの採用も検討しましょう。すでに他社で実績を残している人物であれば、お手本としての説得力が増します。入社後、即重要なポストに置くことで、従業員からの注目も集められます。

ただし、適切な形で採用・活用しなければ、一部の従業員からの反発も招きかねないため注意が必要です。多くの従業員のお手本となることを期待して採用しているにもかかわらず、反発が起こってしまっては意味がありません。外部から採用する際には慎重な検討と選定、役割の徹底が求められます。

ロールモデルを設定し、従業員の自発的な成長や意欲の向上を促そう

従業員のお手本となるロールモデル。企業の意図的な設定や育成により、従業員の意欲の醸成が可能です。目指すべき人物がいれば、成長速度も上がるでしょう。従業員の年代や役職にあわせたロールモデルの用意もポイントです。しかし、お手本となることや誰かをお手本とすることを従業員に強制してはいけません。組織内に適任がいない場合や育成に時間がかかる場合は、外部からロールモデルとして招き入れる方法も検討しましょう。

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