企業がエンジニアの採用や人材配置を検討するときには、エンジニア一人一人のスキルや能力を的確に把握する必要があります。
ある業務やプロジェクトに配置するエンジニアを企業が探す場合、特定のスキルや経験を持つ人材が必要とされることが多いからです。
エンジニアのスキルや能力を確認する際、役立つツールのひとつが「スキルシート」です。配属・アサインの判断材料として活用でき、採用後のミスマッチ防止にも役立ちます。
本記事では、スキルシートとは何か、記載項目や効果的な書き方、テンプレートを活用する際の注意点、スキルシートを管理・運用するときのポイントを解説します。
スキルシートとは
スキルシートとは、自身が保有する技術や経験などを記載する書類で、主に技術者が使用します。どんなスキルを持ち、これまでにどのようなプロジェクトに関わってきたのか、技術者としてのアピールポイントを記載します。
スキルシートは、エンジニアやクリエイターの立場で見ると、案件を獲得する際に企業に提出するものです。企業側の立場で見た場合は、技術者を採用する際、必要なスキルを持っているかを確認するために提出してもらう書類がスキルシートです。
一般的な職務経歴書では、これまでの職務経験全般を記載しますが、スキルシートでは具体的なスキルを中心に記載する点が異なります。また、履歴書では人柄なども含めてその人のプロフィールを企業に伝えますが、スキルシートでは保有スキルを中心に記載します。
履歴書は「どのような人物か」を伝える書類なのに対して、スキルシートは「何ができるか」を主に伝えるための書類です。
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スキルマップとの違い
スキルマップとは、従業員一人一人が業務を進めるうえで必要となるスキルやその習熟度を一覧にしてまとめたものです。
その人が個人的に作成して自身のスキルを記載するスキルシートとは違い、スキルマップは企業が作成して対象従業員すべてのスキルを記載します。
スキルマップを作成すれば、従業員のスキルを見える化でき、人材配置や人材育成を検討する際の判断材料として活用できます。
また、従業員自身も現在のスキルや不足しているスキルを把握しやすくなるため、成長課題の明確化や学習意欲の向上にもつながります。
スキルマップについて、詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。
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スキルシートが重視される背景
時代が変化し、個々のスキルや能力を企業が確認すべき場面が増えるなか、スキルシートの重要性が高まっています。以下では、スキルシートが重視される背景について3つの視点で見ていきます。
DXの発展によるスキル需要の変化
日本社会でDXが進み、企業が必要とするスキルは急速に変化しています。
日々の業務で使用するデジタル技術の種類や活用方法が変化するなか、企業が技術者を雇う際には、最新技術や自社が使っている技術に対応できる人材を探す必要があります。
スキルシートを活用すれば、技術者が持つスキルや能力の具体的な内容を確認できます。
関わってきたプロジェクトの内容などから、実際にどのような技術を扱ってきたのか確認でき、企業が求めるスキルや経験に合う人材かどうかを確認しやすくなります。
新しい技術が次々に登場し、企業におけるスキル需要が日々変化して求められる人材も変化するなか、技術者の採用や配置を検討する際にスキルシートが役立ちます。
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ジョブ型雇用の浸透による人材要件の明確化
現在では、職務内容を明確に定義して、その職務に必要なスキルを持つ人材を採用・配置するジョブ型雇用が増加傾向にあります。
企業が求めるスキルを持つ人材かどうかを確認するうえで役立つのがスキルシートです。
従来は、大量採用・終身雇用の考え方に基づき、採用後に社内で人材育成を通じてスキルを身に付けるケースが多く見られました。しかし、ジョブ型雇用の導入が進む現在では、採用時点で企業が求職者に特定のスキルを求めるケースも少なくありません。
企業が必要とするスキルを持つ人材を即戦力として採用するにあたり、技術者のスキルレベルを確認するツールとしてスキルシートの重要性が高まっています。
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人的資本経営の推進とデータに基づく人材活用
人材を資本として捉え、その価値を高めていく「人的資本経営」を推進する企業が増えていることも、スキルシートの重要性が高まっている要因のひとつです。
人的資本経営において、従業員のスキルを可視化・蓄積するスキルシートは、人的資本を把握し戦略的に活用するための出発点です。
個々の従業員のスキルを見える化して適切に把握することで、スキルレベルに応じた研修の実施など人材育成を検討しやすくなります。
さらに、人材配置を検討する際の判断材料としても活用でき、従業員一人一人が能力を発揮しやすい環境づくりにもつながります。
スキルシートが企業で果たす役割
スキルシートは、個人が持つスキルを客観的に可視化できる点が特徴です。スキルシートを活用すれば、企業にとってさまざまなメリットがあります。以下では、スキルシートが企業で果たす役割について見ていきます。
求める要件のマッチングを効率化する
スキルシートに記載された保有スキルや資格、経験した業務やプロジェクトを確認すれば、募集ポジションや案件で必要とされるスキル要件にマッチしているか確認できます。
採用活動を効率化し、採用後のミスマッチを抑えやすくなる点が企業にとってメリットです。
技術者の採用では、企業が特定のスキルや経験を持つ人材を求めるケースも多いだけに、求職者のスキルの確認が特に重要です。採用後に、「業務に必要なスキルを持っていなかった」「プロジェクトリーダーとしての資質や経験がなかった」などとなると、業務やプロジェクトに支障が生じかねません。
スキルシートを活用すればマッチングを効率化しやすくなり、採用後やアサイン後のミスマッチを抑えることにもつながります。
配属・アサインの判断材料になる
スキルシートは、企業が技術者の配属先を決める際の判断材料として活用できます。たとえば、システムエンジニアを採用するケースです。
システムエンジニアは、対応できるプログラミング言語の種類や、要件定義・設計・テスト・保守運用など、いずれの開発フェーズが得意なのかが異なります。スキルシートを確認すれば、これらの情報を確認できて採用後の配属先を決める際の参考にできます。
また、プロジェクトに配置する人材を探す場合、「今までにプロジェクト参画経験はあるか」「柔軟な対応はできるか」などの点も、企業が確認すべきポイントです。
これまでの実績や強みをスキルシートで確認すれば、プロジェクトに合う人材を検討しやすくなります。
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人材育成・組織力強化の基盤になる
企業がスキルシートを作成して従業員のスキルや経験、実績などを一覧化すれば、組織としての力を可視化できます。
個人・組織単位で、現時点で何ができて何が不足しているのか、確認できれば今後の人材育成計画を検討するうえで活用できます。
たとえば、個々のスキルや得意分野などをデータ化して分析すれば、どのようなスキルを持つ人材が不足しているのか把握でき、人材育成計画に反映できます。
リーダー候補となり得るスキルや経験を持つ人材を把握できれば、次世代リーダー候補として早期に育成を検討することもできます。
また、プロジェクトリーダーなど特定のポストや組織の未来を担う人材が不足していることがわかった場合には、企業として戦略的に人材確保を進める際に活用できます。
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スキルシートの主な記載項目
企業が技術者からスキルシートを提出してもらう場合には、企業側で指定したフォーマットに記入してもらうと、確認しやすくなります。以下では、スキルシートに記載する主な項目を紹介するので、自社のスキルシートの書式を決める際の参考にしてください。
氏名・所属・職務経歴などの基本情報
スキルシートには技術者の基本情報を記入してもらいます。主な項目は以下のとおりです。
- 氏名、ふりがな
- 性別
- 生年月日、年齢
- 所属
- 住所、最寄り駅
- 電話番号、メールアドレスなどの連絡先
履歴書を別途提出してもらう場合は、個人情報の詳細な内容は履歴書に記入してもらい、スキルシートでは簡単な記入に留めても構いません。
一方で履歴書を提出してもらわないのであれば、氏名や連絡先など選考・アサインの判断に必要な範囲を記載してもらいましょう。
なお、スキルシートに記載してもらう個人情報は、選考やアサイン、スキル管理に必要な範囲に限定することが重要です。履歴書や人事システムで管理している情報と重複する項目は、スキルシートに含めない運用も検討しましょう。
保有スキル・技術・資格
保有しているスキルや技術を確認するための記載項目としては、以下のような項目が挙げられます。
- 取得している資格名称
- 保有スキル・技術
- 得意分野
- 主な実績
資格は、応募要件に該当するものから優先的に記載してもらいます。特定の資格の有資格者限定で採用する場合は、採用要件となる資格の保有の有無を記入できる欄を設けましょう。
スキルや技術とは、たとえばシステムエンジニアであれば、扱える言語やDB、OSの種類などです。得意分野や主な実績についても記載してもらうと、アサインする業務やポジションを考える際に役立ちます。
プロジェクト経験・担当業務
実務経験を確認するため、参画したプロジェクトの内容や担当した業務もスキルシートでは記載してもらいます。具体的な記入項目としては、以下のような項目が挙げられます。
- 参画先の企業名や案件名
- 参画期間
- プロジェクト概要
- 担当業務の内容・役割・役職
ただし、守秘義務との関係から、企業名やプロジェクト名などは、具体的な名称を求職者が書けないことも少なくありません。その場合は、記載できる範囲の情報をプロジェクト概要に書いてもらい、過去の実績を確認しましょう。
各プロジェクトの規模や使用したスキル・技術、役職、成果なども記載してもらうと、今後予定しているプロジェクトに適した人材かどうかを確認しやすくなります。
自己PR・強み
スキルシートでは、自己PRや強みについても求職者に記載してもらうことが一般的です。
一口に技術者といっても、得意・不得意や強み・弱みは人によってさまざまです。システムエンジニアであれば、プログラミングで貢献できる人材もいれば、クライアントとの交渉など案件全体の統括を得意とする人もいます。
技術者としての強みや性格、長所などを記載してもらうことで、自社が求める人材かどうかを判断しやすくなるうえ、その人の人柄や仕事への姿勢も確認できます。今後伸ばしたいスキルやキャリアの希望を記入してもらえば、今後のキャリア志向を把握でき、配属先の検討や育成方針の参考にできます。
スキルシートの効果的な書き方・記入ルール
企業が従業員や求職者にスキルシートに記入してもらう際、書き方や記入ルールを事前に決めておくと、必要な情報を集めやすくなります。
以下では、スキルシートを効果的に活用するための書き方・記入ルールや、企業担当者がスキルシートを確認する際のポイントを紹介します。
スキルや実績は数字を使って定量的に示す
スキルや実績の記入欄では、可能な限り数字を使って定量的に記入してもらいましょう。数字が盛り込まれることで、実績を明確に確認できるようになるからです。
たとえば、単に「大規模プロジェクトに参加して売上向上や工数削減に貢献した」と書かれても、スキルシートを読む企業担当者は具体的なスキルや実績がわかりません。
「30人の大規模プロジェクトに参加して売上20%向上に貢献し、プロジェクトの工数を当初予定より1ヶ月短縮させた」などと書いてもらえば、実績が具体的にわかります。
最新の案件から、小規模な業務も漏れなく記載する
技術者の世界は技術の進化のスピードが速い点が特徴です。最新の技術や業界トレンドに対応できる技術やスキルがあるか確認するため、技術者が関わった案件は最新のものから順に記載してもらいます。
最新の担当業務やプロジェクトに関する経験をアピールしてもらうことで、業界や企業で求められているスキルを持っているのか、現在の実力を企業担当者に伝えやすくなります。
また、スキルシートに記載する案件は、大規模なプロジェクトだけに限りません。小規模な業務も漏れなく記載してもらうと、一見地味な経験でも企業側が求めるスキルと合致することがあります。
スキルは経験年数・習熟度・担当範囲をセットで明記する
スキル名だけを羅列してもらっても、実際にどの程度使えるのかがわかりません。スキルシートでは、言語名やツール名、バージョンなど、スキルに関する具体的な内容まで記載してもらいましょう。
どのような担当工程やプロジェクトにおいて該当スキルを使ったのか、経験年数や担当範囲もセットで書いてもらうと、一つひとつの技術の習熟度を把握できます。
たとえば、スキルの記載欄に「プログラミング」とだけ書かれても、具体的なスキルがわかりません。「Java(5年以上)」などと記載してもらうと、使用できるプログラミング言語の種類や経験年数が明確になります。
マネジメント経験やコミュニケーション能力もアピールする
スキルシートでは、チームの管理や調整に関する経験も評価の対象です。そのため、プロジェクトリーダーなどとしてマネジメントの経験がある場合は、その経験もスキルシートに記載してもらいます。
たとえば、「50人の技術者が関わるプロジェクトでリーダーとして進捗管理や関係者との調整を行った」と記載してもらえば、リーダーシップや管理能力をチェックできます。
また、技術者はチーム内外の人と関わることも多いため、コミュニケーション能力も重要になる評価ポイントです。チーム運営を円滑に進め、クライアントやチームメンバーとの調整をする際に心がけていた点なども記載してもらうと、協調性や交渉力を確認できます。
読みやすさと体裁を整える
内容が充実していても、読みにくいと正確に評価できないことがあります。
スキルシートがわかりにくい場合は、スキルや経験が十分に伝わらず、評価やアサインの判断に影響することがあります。そのため、内容だけでなく読みやすさも確認しましょう。
たとえば、フォントや文字サイズが統一されていない場合や、誤字脱字などの基本的なミスがある場合は、仕事の進め方や資料作成における丁寧さを確認する材料になる場合があります。
一方で、表形式にしてスキルシートの内容をわかりやすく伝えるなど、工夫しているケースでは読み手へ配慮する姿勢が感じ取れます。
相手に配慮する意識が日頃から身に付いている人材であれば、仲間と円滑にコミュニケーションを取れる可能性が高いでしょう。
スキルシートのテンプレート活用
ネット検索すると、スキルシートのテンプレートや雛形を無料でダウンロードできる場合があります。テンプレートを活用すれば便利である反面、注意すべき点もあるため、テンプレートを使う場合はメリット・デメリットの両方を理解したうえで活用しましょう。
テンプレートを使うメリット
テンプレートや雛形をダウンロードして活用すれば、フォーマットの作成にかかる時間を短縮できる点がメリットです。
自社の業務内容にあわせて手直しが必要になる場合はありますが、盛り込む項目やフォーマットをゼロから検討する手間はかかりません。テンプレートを使えば一般的に必要とされる項目があらかじめ用意されているため、基本的な項目の抜け漏れを防げます。
また、求職者や従業員それぞれが異なるスキルシートを使う場合は、書式が違うためにスキルシートの確認作業に時間がかかり、企業担当者の負担が増えてしまいます。テンプレートを使えばフォーマットが統一され、比較や評価をしやすい点もメリットといえるでしょう。
テンプレートを使う際の注意点
ネット上で公開されているスキルシートのテンプレートは、あくまで一般的な項目を盛り込んだ雛形です。自社で採用や人材配置を検討している職種や業務、プロジェクトに必要なスキルを確認するための項目が、すべて網羅されているとは限りません。
無料のテンプレートを活用する場合は、自社で確認すべき項目が含まれているかを確認して、必要に応じて項目の追加・削除を行いましょう。業種やプロジェクトの特性に応じて、テンプレートに修正を加えて使い分けると、より効果的にスキルシートを活用できます。
また、テンプレートを使えば確認がしやすくなるなど便利ではありますが、単に項目を埋めるだけの形骸化した運用にならないよう注意が必要です。各項目をなぜ記入してもらう必要があるのか、一つひとつの項目の意味やスキルシートを使う目的・意義を意識して活用しましょう。
スキルシートを管理・運用する際のポイント
スキルシートを管理・運用する際、企業担当者が押さえておくべきポイントを理解しておくと、スキルシートをより効果的かつ適切に運用・活用できるようになります。以下では、スキルシートの管理・運用で重要になる5つのポイントを紹介します。
記載項目とフォーマットを統一する
求職者や従業員ごとにスキルシートの記載内容や粒度が異なると、スキル情報を比較・検索・活用しにくくなるため、記載項目やフォーマットを統一することが重要です。
スキルシートのフォーマットを考える際は、企業として把握したい情報をあらかじめ整理しておく必要があります。
保有スキルや経験年数、習熟度、担当業務、資格、プロジェクト経験など、具体的な項目を設定して記載してもらえば、業務やプロジェクトで必要なスキルを確認できます。
定期的に更新するルールを設ける
スキルシートは、一度作成して提出してもらったら終わりにするのではなく、定期的に更新して再度提出してもらうことが大切です。
スキルや経験は時間とともに変化するため、最新のスキル情報を確認するためには、スキルシートを定期的に更新するルールを設ける必要があります。
半期・年度ごとの人事評価、異動、研修受講、資格取得、プロジェクト終了時など、更新タイミングを決めておくと、更新漏れや情報が古いままになる事態を防ぎやすくなります。
本人・上司・人事で確認するフローを整える
スキルシートは、単に本人が記入するだけでなく、上司や人事担当者が確認して人材育成などに活用してこそ意味があります。スキルシートの内容は本人の自己申告だけで完結させず、上司や人事が確認するフローを整えることが重要です。
また、本人の認識と実際の業務経験、評価、担当範囲に差が出る場合もあります。スキルシートを活用すれば、上司による確認や人事によるチェックを通じて本人の認識との差を確認でき、情報の精度を高めて人材配置や人材育成に生かすことができます。
閲覧権限や個人情報の管理を徹底する
スキルシートには氏名、所属、職務経歴、資格、評価に近い情報、キャリア希望などの個人情報が含まれます。個人情報は企業が適切に管理する必要があるため、情報漏洩が起きないように、スキルシートの閲覧権限や管理ルールを整備する必要があります。
誰がどの情報を閲覧・編集できるのか、データの保存場所、共有範囲、退職者・異動者の情報管理など、管理ルールを社内で明確に定めて共有することが重要です。
閲覧・編集できる人が多くなりすぎると、情報の機密性が損なわれ、拡散されるリスクが高まるため、閲覧・編集権限の範囲は必要以上に広くしないようにしましょう。
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スキル情報を配置・育成・研修計画に活用する
スキルシートで収集した情報は、単なる記録ではなく、人材配置、プロジェクトアサイン、育成計画、研修設計、リスキリング施策などに活用できます。
従業員の保有スキルや不足スキルを可視化すれば、適材適所の配置や組織全体のスキル強化につなげやすくなります。
さらに、スキル情報を更新のたびに時系列で蓄積することで、過去に経験したプロジェクトやスキルの変化、成長の過程を確認できます。最新の情報だけでなく、その変遷も把握できるため、配置や育成方針を検討する際の意思決定の根拠として活用できます。
配置やプロジェクトアサインでは、AIを活用する方法もあります。
必要なスキル要件を入力し、条件に合う人材や不足しているスキルを抽出することで、組織内から対象者を効率的に絞り込めます。
蓄積したデータを根拠に検討できるため、担当者の経験や勘だけに依存しない判断につながります。
ただし、スキルシートだけで配置や評価を決定すると、本人の希望が反映されず不満を抱いてモチベーション低下を招くなど、問題が起きるケースもあります。
配属先などを決める際は、本人の希望や上司の評価、業務実績なども踏まえて総合的に判断しましょう。
スキルシートをExcelで管理する場合の注意点
従業員数が少なく、管理するデータも限られている場合は、Excel*や個別のファイルでも十分に管理できます。
一方で、従業員数や蓄積するデータが増えると、従業員ごとに最新のスキルシートがどこに保存されているのか分からなくなり、データが散逸しやすくなります。
また、集計結果やアサイン情報を手作業で転記する運用では、転記ミスが発生する可能性があります。
ファイルを上書きして管理している場合は、従業員が過去にどのようなプロジェクトを経験し、どのように成長したのか、その変遷を遡れなくなることもあります。
従業員数やデータ量が増えてきた段階で、一元管理できる仕組みへの移行を検討することが重要です。
スキルシートは、従業員の保有スキルや経験を把握するための基本情報です。このような人材に関する情報は、管理や集計、活用がしやすいように一元的に管理する必要があります。
タレントマネジメントシステムを使えば、従業員が入力したスキルや経歴などの情報をまとめて管理しやすくなります。
システム上で情報を検索・集計しやすくなるため、人材育成や人材配置の検討にも活用しやすくなります。
タレントマネジメントの機能や活用方法について、詳しくは以下の記事をご覧ください。
*商標について:「Excel」は、米国およびその他の国におけるMicrosoft Corporationおよびその関連会社の登録商標または商標です
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よくある質問(FAQ)
最後に、スキルシートに関してよくある質問と回答を紹介します。
スキルシートはどのくらいの頻度で更新すべきか
自社や関連会社の従業員に書いてもらう場合は、人事評価を行う時期や上司と部下が目標管理面談を行うタイミングにあわせて更新するとよいでしょう。
四半期や半年、年に1回などの頻度で更新すれば、従業員のスキル情報が古いままにならずに済み、人材配置や人材育成で活用しやすくなります。
また、プロジェクトが終了した時点で更新してもらえば、記憶が鮮明なうちにプロジェクトでの担当業務などを反映でき、スキルシートの情報精度を高められます。
未経験やキャリアの浅い人のスキルシートはどう評価すればよいか
未経験者やキャリアの浅い人には、学習中の技術や資格取得予定などをスキルシートに記載してもらいましょう。
ポテンシャルや取り組み姿勢を確認できれば、評価する際やアサイン先を決める際の参考にできます。
また、キャリアが浅くてプロジェクト参画経験が少ない場合には、小さな案件でもよいので経験した業務を書き出してもらうとよいでしょう。
自己PR欄の記載内容から、成長意欲や学習姿勢、チームで働くうえでの考え方などを確認することもできます。
エンジニアのスキルシートで見るべきポイントは
エンジニアの採用や人材配置でスキルシートを活用する場合は、配属予定の業務やプロジェクトで必要とされるスキルを保有しているか、確認が必要です。
そのため、具体的なスキル名や経験年数、これまでの職務経験を重点的にチェックします。
プロジェクトの立ち上げに伴って人材を募集する場合は、互いに連携を取ってスムーズにプロジェクトを進められるように、コミュニケーション能力も重要になります。
自己PR欄などから、チームで働くうえでの考え方や協調性も確認しましょう。
まとめ
DXの発展やジョブ型雇用の広がりなどを背景として、スキルシートの重要性が高まっています。
スキルシートを活用すれば、配属先を決める際の判断材料として参考にでき、必要とされるスキルを持つ人材を採用・配置し、ミスマッチを防止しやすい点がメリットです。
実際にスキルシートを活用する際は、記載項目とフォーマットを統一し、定期的に更新するルールを設けることが重要です。
本人・上司・人事で確認するフローを整えれば、人材配置や人材育成においてスキルシートをより効果的に活用できます。
スキルシートによって従業員一人一人のスキルや能力を的確に把握し、人材育成や組織力強化につなげましょう。
スキル情報を一元管理し、人材配置・育成に活用
企業がスキルシートを効果的に活用するには、従業員のスキルや経験、資格、評価情報などを一元管理し、継続的に更新できる状態を整えることが重要です。
HRMOSタレントマネジメントは、従業員のスキルや評価データを一元管理できます。ダッシュボードで従業員ごとのスキルを確認できるため、本人の強みや課題を把握しやすくなります。
さらにHRMOS採用と連携することで、採用選考で評価したスキルや実績のデータを、入社後のスキルシートに引き継ぐことができます。採用から入社後の人材活用まで情報を一貫して管理できるため、採用時と入社後の情報の分断を防げます。
また、1on1の記録やキャリア希望、評価データとあわせてスキル情報を蓄積することで、従業員一人一人の成長やスキルの変化を継続的に確認しやすくなります。蓄積したデータは、人材育成や配置、研修計画の検討にも活用できます。
スキル情報を一元管理し、人材育成や配置に生かしたい場合は、HRMOSタレントマネジメントの機能をご確認ください。




