ISO30414とは? 人的資本の活用と取得企業のメリット

ISO30414とは?

欧米ではすでに人的資本に関する情報開示が進んでいます。日本でも2023年から上場企業を対象に人的資本に関する情報開示の義務付けが開始されています。

そのため、近年では海外だけでなく、日本でもISO30414の認証取得を目指す企業が増加していることをご存じでしょうか。今後、人的資本経営の重要性はますます高まると考えられており、ISO30414の認証取得や人的資本情報の開示の必要性は、さらに高まっていくと予想されています。

今回は、ISO30414に規定されている11領域58指標の概要や、認証取得のメリットなどについて解説します。

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ISO30414とは

ISO30414とは、2018年12月に発表された、人的資本の情報開示に関する国際標準ガイドラインです。

近年、人材を「資本」として捉え、その価値を最大限に引き出すことで企業価値を向上させる「人的資本経営」という概念が世界的な注目を集めています。

ISO30414は、人的資本に関わる11の領域における58の評価基準を定めたものであり、地域や国、産業にかかわらず適用できる国際規格です。

ISO30414によって人的資本に関する国際基準が制定されたことで、投資家や従業員、求職者などすべてのステークホルダーは、企業の人的資本の状況を把握しやすくなりました。また、同時に他社とも比較できるようになったのです。

<関連記事>人的資本経営の新潮流:先進企業の事例と戦略的取り組み

ISO(国際標準化機構)について

ISOとは、International Organization for Standardizationの頭文字を取ったもので、日本語では国際標準化機構と訳される非政府組織です。

ISOは、製品やサービスの国際取引を発展させるため、国ごとに異なる基準の統一を目指し、1947年に設立されました。ISOの主な活動は国際規格の制定であり、ISOが制定した規格はISO規格と呼ばれます。

ISOには、ネジやカードのサイズといった製品の規格のほか、品質や環境などを管理するためのマネジメントシステムの規格があります。

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ISO30414が注目されている理由

人的資本経営の情報開示に関するガイドラインを定めたISO30414は、世界中の企業から注目を集めています。なぜ今、ISO30414への関心が強まっているのでしょうか。

ESG投資とSDGsへの関心の高まり

ESGとは、企業の成長に必要な「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」の3つの観点のことです。環境や社会、ガバナンスに配慮した経営を行う企業に投資することをESG投資といいます。

またSDGsとは、2015年の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」で示された17の目標です。

企業にもSDGsの実現に向けた対策が求められていますが、ESGに配慮した経営を行っていれば、必然的にSDGsの目標達成に近づくと考えられます。

そのため、SDGsに積極的に取り組んでいる企業を投資という形で支えたい投資家、つまり、ESGの観点から投資先を選びたいという投資家が増えているのです。

人的資本は「Social(社会)」を構成する一要素であり、「Governance(ガバナンス)」とも強い関連があります。ESG投資への関心の高まりに対応することができれば、投資家からの資金調達の機会も拡大するほか、企業としての評価が高まり、株価も向上する可能性があります。

しかし、ESGに取り組むだけでは投資家にその情報を伝えることはできません。そこで、企業の健全な経営体制の評価基準となるISO30414が注目を集めているのです。

コーポレートガバナンス・コードの改訂

2018年6月と2021年6月の2回にわたり、コーポレートガバナンス・コードが改定されています。

コーポレートガバナンスとは、会社が透明で公正な意思決定を行う仕組みのことであり、コーポレートガバナンスの実現に必要な原則を東京証券取引所が金融庁と合同で取りまとめたものが、コーポレートガバナンス・コードです。

コーポレートガバナンス・コードの改定により、上場企業はサステナビリティについての取り組み、人的資本への投資についての情報を開示すべきであることが新たに明記されました。

このコーポレートガバナンス・コードの改定も、ISO30414への関心の高まりにつながっていると考えられます。

人材マネジメント観点の変化

これまでの企業経営では、人材は資本ではなく、資源として考えられてきました。人的資本経営の概念の普及に伴い、人材マネジメントの観点も変化しつつあります。

人材を資源として捉える状況下においては、人材は管理の対象でした。

しかし、人的資本経営では「人材マネジメントとは人材を管理することではなく、人材の価値を最大限に引き出すことである」と認識されるようになったのです。

また、同様に人材の採用や教育にかかっていたコストは、コストではなく、価値を創造するための投資として考えられるようになりました。

ISO30414は人的資本の評価基準であり、ISO30414を活用すると、企業は人材育成や人材への投資の成果を図れるようになります。

つまりISO30414によって、投資の結果、どの程度人材の価値を引き出せているのかを数値として可視化できるようになるのです。

ISO30414の11領域と58指標

ISO30414では、人的資本に関する11の領域において58の指標を定めています。しかし、58指標をすべて開示しなければならないわけではありません。

大企業に情報開示が推奨される指標と、大企業・中小企業ともに情報開示が推奨される指標が示されており、自社の状況に応じて、開示する指標を判断することができます。

では、11領域と58指標についてご紹介しましょう。

1.コンプライアンスと倫理

企業のコンプライアンスと倫理に関する姿勢を示す領域です。

外部や内部からの苦情や違反行為、不正行為などにどのように対応しているかを示す項目が含まれています。

  • 苦情の種類と件数
  • 懲戒処分の種類と件数
  • 倫理やコンプライアンスの研修を受けた従業員の割合
  • 外部に解決をゆだねた紛争の数
  • 監査で指摘された事項の数や種類・内容

2.コスト

人材にどれだけコストをかけているかを測定する領域です。

従業員や外部労働力に支払ったコスト、社会保険料や福利厚生も含めた雇用にかかる費用などを示す項目があるほか、職種によって不公平な待遇がないかを示す指標も設定されています。

  • 総労働力コスト
  • 外部労働力コスト
  • 総給与に対する特定職の報酬割合
  • 総雇用コスト
  • 1人あたりの採用コスト
  • 採用コスト
  • 離職に伴うコスト

3.ダイバーシティ(多様性)

組織内の多様性を測定する領域です。

従業員の年齢や性別、障害の有無、国籍、勤続年数など、多様な人材を雇用しているかを評価します。また、従業員だけでなく経営陣の多様性も評価の対象となります。

  • 年齢
  • 性別
  • 障害
  • その他
  • 経営陣のダイバーシティ

<関連記事>ダイバーシティとは?意味・分類から促進のメリットやポイントまで徹底解説

4.リーダーシップ

経営陣や管理職、チームリーダーなどへの信頼を評価する領域です。

リーダーシップに対する信頼度のほか、管理職のマネジメント効率、リーダーの育成に関する取り組みなどを評価する項目が設定されています。

  • リーダーシップに対する信頼度
  • 管理職1人あたりの部下数
  • リーダーシップ開発

<関連記事>リーダーシップスキルとは?リーダーに必要なスキルの種類とスキルを向上させる方法を紹介

5.組織風土

従業員満足度やエンゲージメント、コミットメントなど、組織の健全性や活力を評価する領域です。

  • 従業員満足度や従業員エンゲージメント、コミットメント
  • 従業員の定着率

<関連記事>従業員エンゲージメントとは? 高める方法や事例から学ぶ成功のポイントを解説

6.健康・安全・福祉

従業員の心身の健康や安全を守る取り組みについて評価する領域です。

労災の発生件数や健康、安全に関する研修の受講割合などから、健全な労働環境の整備状況について評価します。

  • 労災によって失われた時間
  • 労災の件数(発生率)
  • 労災による死亡者数(死亡率)
  • 健康・安全研修の受講割合

    7.生産性

    企業の生産性を表す領域です。

    従業員1人あたりが生み出す売上や利益、人的資本に対する投資率を測定します。

    • 従業員1人あたりのEBIT/売上/利益
    • 人的資本ROI(投資利益率)

      8.採用・異動・離職

      企業の採用能力や人材配置の取り組みなどを評価する領域です。

      採用活動や人事異動、離職率、人材育成の状況など、企業の人事戦略を評価します。

      • 募集したポストあたりの書類選考通過者数
      • 採用した社員の質
      • 採用までの平均日数
      • 重要ポストが埋まるまでの時間
      • 将来的に必要な人材の能力
      • 内部登用率
      • 重要ポストの内部登用率
      • 重要ポストの割合
      • 重要ポストの空席率
      • 内部異動数
      • 幹部候補の準備度
      • 離職率
      • 自発的な離職率
      • 痛手となる自発的離職率
      • 離職の理由

        9.スキル・能力

        従業員のスキルや能力を高める取り組みについて評価する領域です。

        人材育成に力を入れている企業であるかを測定します。

        • 人材開発・研修の総費用
        • 研修の参加率
        • 従業員1人あたりの研修受講時間
        • カテゴリ別の研修受講率
        • 従業員のコンピテンシーレート

        10.後継者育成計画

        経営層や重要ポストの後継者の育成状況について評価する領域です。

        内部登用者の割合や重要ポストにおける後継者の準備状況など、将来に向けた企業の安定性を評価します。

        • 内部継承率
        • 後継者候補の準備率
        • 後継者の継承準備度(即時)
        • 後継者の継承準備度(1~3年、4~5年)

        <関連記事>サクセッションプランとは?後継者育成の事例やプランの作り方を解説

        11.労働力確保

        労働力の確保状況についての領域です。

        フルタイムやパートタイムの従業員の数、フルタイムに換算した場合の従業員数、突発的な欠勤の割合などから、労働力の構成や動向を測定します。

        • 総従業員数
        • 総従業員数(フル/パートタイム)
        • フルタイム当量(FTE)
        • 臨時の労働力(独立事業主)
        • 臨時の労働力(派遣労働者)
        • 欠勤率
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        ISO30414に基づく情報開示メリット

        ISO30414に基づき、人的資本に関する情報開示を行うとどのようなメリットを得られるのでしょうか。主なメリットを4つご紹介します。

        投資家への透明性向上

        前述のように、近年ではSDGsやESG投資への関心が強まるなど、投資先の選択をする際に財務情報以外の要素を重視する投資家が増えています。

        ISO30414に基づいた情報開示は、人的資本に関する企業内部の情報を公開するものであり、投資家に対し、透明性の高い経営体制をアピールするものになるでしょう。

        また、ISO30414は国際的規格であるため、他社との比較がしやすくなるため、投資家が企業の人的資本を適正に評価する助けとなります。したがってISO30414に基づく情報開示を行うと、ESG投資に関心を持つ投資家から高い信用を得られる可能性があるのです。

        戦略的人事管理の促進

        ISO30414に基づく評価は、11の領域にわたって自社の状況を定量的なデータで示すものであり、自社内の人材戦略の策定にも役立てられるものです。

        人的資本経営において、従業員は管理の対象ではなく、投資によって価値を創造するものに変化しています。

        ISO30414に基づくデータは、人材の採用や育成の状況を可視化し、課題の発見に役立ちます。

        したがって、今後、従業員が持つ能力を向上させ、快適に働ける環境に改善していくためにはどのような戦略が必要になるのか、より具体的な人事戦略や組織戦略を立てやすくなるでしょう。

        採用競争力の強化

        ISO30414に基づいた人的資本に関する情報開示は、採用競争力の強化にもつながります。

        ISO30414の評価項目の中には人材育成に関するものも含まれており、人材育成に関する取り組みは、求職者の企業選びに大きな影響を与える要素の1つです。

        特に「入社後に成長したい」「スキルを伸ばしたい」と考えるモチベーションの高い人材こそ、人材育成の体制に関して強い関心を抱く傾向があります。

        そのため、ISO30414による情報開示は、求職者へのよいアピールともなり、優秀な人材の確保につながるといえます。

        組織の持続可能性の向上

        企業の持続的な成長には、人的資本が組織に与える影響を把握し、その価値を高める具体的な取り組みが不可欠です。

        これまで、人的資本の評価は定性的なものがほとんどであり、定量的に測定する基準が作られていませんでした。そのため、企業では人材育成に関する取り組みを実施しても、その効果を明確に把握することができなかったのです。

        しかし、ISO30414では数字という分かりやすいデータで人材育成の効果や従業員の満足度などを測ることができます。したがって、ISO30414の導入は、組織の持続的な成長に向けた具体的な戦略の作成にも有効であるといえるでしょう。

        ISO30414導入企業の事例

        人的資本経営の注目の高まりから、世界だけでなく、日本でもISO30414を導入する企業が増加しています。世界と日本においてISO30414を取得した企業の事例をご紹介しましょう。

        ドイツ銀行

        ドイツ銀行グループのアセットマネジメント会社であるDWSが、世界で初めてISO30414の認証を取得した後、2021年3月にはドイツ銀行も同認証を取得しました。

        ドイツ銀行では、2013年からすでに人的資本レポートの開示をしていた企業です。ドイツでは、国内外の人材を雇用することが重要な課題となっています。

        そのためISO30414による人的資本情報の公開は求職者に対する大きなアピールになると考えられています。

        「Human Resources Report 2021」

        アリアンツ・グループ

        アリアンツ・グループはドイツに本社を置く、世界規模の総合保険グループです。

        同社グループでは、2021年に「新しい働き方(New Ways of Working)」と呼ばれる施策を開始し、従業員エンゲージメントや生産性の向上、フラットな組織の構築などに取り組んでいます。

        2022年3月に発表した「Allianz People Fact Book 2021」によって、アリアンツ・グループは保険業界で世界初、また、世界で4番目にISO30414認証を取得した企業となりました。

        「Allianz People Fact Book 2021」

        株式会社リンクアンドモチベーション

        経営コンサルティングサービスを提供する株式会社リンクアンドモチベーションは、日本で初めてISO30414の認証を取得した企業です。

        同社では従業員エンゲージメントの向上に注力しており、世界の従業員エンゲージメント向上への貢献と、投資家に透明性の高い情報を開示することを目的にISO30414を取得したといいます。

        「Human Capital Report 2021」

        豊田通商株式会社

        トヨタグループの総合商社である豊田通商株式会社では、2022年10月21日に「Human Capital Report 2022」を発行し、日本で2社目となるISO30414の認証を取得しています。

        同社では、人材の価値を最大限に引き出す取り組みに力を入れており、今後もISO30414に準じた定量データを元に、PDCAを実践し、人的資本経営への取り組みをより加速させるとしています。

        「Human Capital Report 2022」

        ISO30414認証取得の流れ

        ISO30414の認証取得にあたっては、認証機関に対し、レポートの提出が必要です。

        そのため、まずはISO30414に示されている11領域、58項目の中から開示する情報を選定し、必要なデータの調査を行わなければなりません。

        次に、データの収集・分析を行い、社内向けのレポートや社外向けのレポートを作成します。

        その後、認証機関による審査と認証が行われます。

        審査では、提出されたデータの確認を行うとともに、経営陣や各指標のデータ責任者などに対し、ISO30414認証を取得する目的や人的資本経営に関する考えなどのインタビューが実施されます。

        また、インタビューの内容を確認するため、従業員に対するヒアリング調査が行われるケースもあります。審査に通過するとISO30414の認証を取得できます。

        ISO30414の取得に必要なレポートの作成は、すべて自社で取りまとめる方法と、専門家にサポートを依頼する方法があります。

        タレントマネジメントシステムを活用したISO30414対応

        タレントマネジメントシステムは、従業員のスキルや能力、経験の一元管理と情報共有を実現できるシステムのことです。

        戦略的人事に活用できる機能や従業員のエンゲージメントを測るサーベイ機能なども付加されているものが多く、タレントマネジメントシステムはISO30414の認証取得に向け、欠かせないツールになるといえるでしょう。

        人材データの一元管理と分析

        タレントマネジメントシステムは、人材に関する情報を集約し、一元管理するシステムです。

        ISO30414の認証を受けるためには、11領域の58指標に基づいた細かな分析が必要になります。

        タレントマネジメントによって従業員のデータを一元管理すると、従業員の年齢、性別、障害などの多様性に関するデータ、従業員のスキルや能力に関するデータなどを簡単に取得し、分析することが可能です。

        エンゲージメント調査の実施と活用

        ISO30414では、組織文化の領域として従業員エンゲージメントや従業員満足度、コミットメント、離職率などの定量評価が求められます。

        特に従業員の意識に関わる部分については数値化が難しい分野です。

        しかし、タレントマネジメントシステムの中には、エンゲージメントなどに関するアンケート調査を実施できる機能が付加されているものもあります。

        そのため、タレントマネジメントシステムを活用すると、これまで定量化が難しかった従業員の熱意や組織への帰属意識などのデータ化も可能になります。また、データ化した情報はISO30414の認証取得のためだけでなく、より働きやすい職場環境の実現にも生かせるでしょう。

        スキルマッピングとキャリア開発支援

        スキルマッピングとは、従業員のスキルやその習熟レベルを一覧に表した表のことです。

        スキルマッピングによって組織内の人材のスキルを可視化することで、組織全体のスキル強化を図ることができます。

        また、個々の従業員の秀でたスキルや不足しているスキルが明確になるため、従業員がより成長するために必要な、的確なキャリア開発支援の提案が可能になります。

        従業員一人一人のキャリア開発を促進すると、組織全体の生産性の向上が期待できるでしょう。

        タレントマネジメントシステムは、従業員のスキルを可視化するものであり、効率のよいスキルマップの作成に役立ちます。スキルマップの作成はISO30414の人材開発の質に関わる領域に関連し「従業員の育成に注力している企業である」という評価につながるでしょう。

        <関連記事>スキルマップとは?社員スキルの見える化によるタレントマネジメント実践

        後継者計画の策定と管理

        ISO30414では、企業の持続的な発展のため、後継者の育成に関する領域についても指標が定められています。

        これから企業を統率する重要なポジションを担う人材を育成するためには、まず、社内の人材からリーダーシップや課題解決能力、コミュニケーション能力などを持つ後継者候補を選定し、人材の育成計画を立てる必要があります。

        従業員のスキルを一元管理できるタレントマネジメントシステムを活用すると、幹部候補としてのポテンシャルを持つ人材を発見しやすくなります。また、スキルや能力に応じた育成計画も立てやすくなるため、効率的な後継者人材の育成が可能です。

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        【事例付き】タレントマネジメントとは?目的、システム導入や比較・活用方法

        タレントマネジメントシステムの基本機能とは?活用ポイントを簡単に解説

        ISO30414導入における課題と対策

        ISO30414の導入にあたっては、まず社内環境を整える必要があります。ISO30414の認証取得に向けて乗り越えるべき課題や、その対策についてご紹介します。

        データ収集と精度向上の取り組み

        ISO30414では、人的資本についてのデータを収集し、KPI(Key Performance Indicator)を明確に設定したうえで分析しなければなりません。

        また、データを収集しても分析の精度が低い場合、具体的な施策に生かすことはできません。そのため、効率よく従業員に関する情報を集められるシステムや、詳細な分析を可能にするシステムの導入の検討が必要になるでしょう。

        <関連記事>KPI(重要業績評価指標)とは?何の略?OKRやKGIとの違いも含めて解説

        プライバシーとデータ保護の配慮

        人的資本に関わる情報の中には、年齢や国籍といったプライバシーに関わるデータも含まれます。

        したがって、収集したデータの取り扱いには十分に注意しなければなりません。

        また、収集したデータを閲覧できる権限を細かく設定し、外部からのアクセスを制限するなど、データセキュリティに基づいた管理システムの構築が必要です。

        部門間連携と全社的な取り組み

        ISO30414の認証取得のために必要なデータは、人事領域だけに限定されるものではありません。

        特に倫理とコンプライアンスの領域や、生産性に関する領域などは、他部門との連携が必要になるでしょう。

        また効率よくデータを収集するためには、タレントマネジメントなどのツールの導入も必要です。そのため、事業部門や財務、情報システム部門などとの連携が重要となります。

        経営層の理解と支援の獲得

        ISO30414は、人的資本に関わる情報公開についてのガイドラインです。

        そのため、ISO30414の取得にあたっては、企業が人的資本経営を推進していくことが大前提となります。

        しかし、経営陣が人的資本経営の推進の重要性を認識していないケースもあります。人的資本経営を進めるためには、経営層の理解を得たうえで、経営陣が積極的にISO30414の導入に向けた取り組みを支援する体制を築くことが重要です。

        まとめ

        ISO30414とは、人的資本に関する情報開示のガイドラインです。

        近年、ESG投資やSDGsへの関心の高まり、コーポレートガバナンス・コードの改定などから、日本でも多くの企業が人的資本の情報開示に関するISO30414への対応を検討し始めています。

        ISO30414の認証取得は、投資家からの資金調達機会を増加させるだけでなく、優秀な人材の獲得も促進させ、組織の持続的な成長を実現するものです。

        今後、ISO30414の認証取得を目指す企業はますます増加すると考えられます。今回ご紹介した導入企業の事例なども確認しながら、人的資本経営の実現に向け、ISO30414の認証取得を検討してみてはいかがでしょうか。

        ISO30414の認証取得はタレントマネジメントの導入から

        ISO30414の認証取得にあたっては、従業員の属性情報の収集や、従業員エンゲージメントを可視化するサーベイが不可欠です。

        HRMOSタレントマネジメントは、従業員の情報を一元管理し、スキルを可視化するものであり、スキルマップの作成とキャリア開発支援にも役立ちます。

        また、従業員エンゲージメントなどに関するサーベイ機能も付加されているなど、さまざまな面からISO30414の認証取得をサポートするシステムです。

        ISO30414の認証取得をご検討の際には、HRMOSタレントマネジメントの導入もご検討ください。

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