エンゲージメントサーベイとは?実施方法と質問項目例、無駄にしないための注意点まで解説

エンゲージメントサーベイとは?実施方法と質問項目例、無駄にしないための注意点まで解説

従業員のエンゲージメントを高め、労働意欲や生産性を向上させるには、従業員の現状を把握して有効な施策を講じる必要があります。

組織課題の把握や改善策の検討、エンゲージメント向上を図るうえでは「エンゲージメントサーベイ」の活用が効果的です。従業員が抱える悩みや組織課題を見える化して解決策を実行すれば、従業員のモチベーションアップや離職率低下などの効果を期待できます。

本記事では、エンゲージメントサーベイとは何か、やり方や具体的な質問項目例、企業における実際の活用事例まで解説します。

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エンゲージメントサーベイとは

エンゲージメントサーベイとは、従業員の会社に対する愛着や仕事に対するモチベーションなどを把握するための調査です。エンゲージメントとは、従業員が会社に対して抱く帰属意識や貢献意欲など、企業と従業員の結び付きを指し、サーベイは調査を意味します。

企業が従業員向けに実施する調査にはさまざまな種類があり、エンゲージメントサーベイもそのひとつです。調査結果を数値化することで従業員の現状を可視化でき、組織課題の洗い出しや改善策の検討に活用できます。

エンゲージメントサーベイの代表的な手法は「パルスサーベイ」と「センサス」の2つです。

パルスサーベイは、週1回や月1回など短い間隔で高頻度で実施する調査手法です。設問数は10問程度と少なく、従業員の状態変化を把握することを目的として実施します。

センサスは、設問数は100問程度になることもある大規模な調査です。一般的に1年に1回程度の頻度で実施します。パルスサーベイに比べると実施頻度は低いものの、1度に多くの項目で調査を行うことで、従業員エンゲージメントに関して幅広く調査できます。

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エンゲージメントサーベイが注目される背景

近年の日本ではエンゲージメントサーベイが注目されるようになり、実際に導入している企業が増えています。その理由として挙げられるのが、企業と従業員の関係が以前に比べて希薄になっていることです。

終身雇用が当たり前だった時代は、多くの人がひとつの会社に定年まで勤め続けたため、従業員の企業に対する帰属意識が高い時代でした。

しかし、終身雇用制度が当然ではなくなった現在、途中で会社を辞めて転職する人も少なくありません。従業員エンゲージメントは昔に比べて低下しているといえます。ワーク・ライフ・バランスを重視する労働者が増え、働き方が多様化するなど、企業と従業員の結び付きは昔に比べて希薄化しているといえるでしょう。

従業員のモチベーションや帰属意識、労働意欲を高めて離職を防ぐには、エンゲージメントを高めるための方策を企業が講じる必要性が高くなっています。

そのなかで、従業員エンゲージメントを数値化し、組織課題の把握や解決策の検討に役立つエンゲージメントサーベイが注目されています。

エンゲージメントサーベイを実施する目的

人事施策の精度向上や従業員のモチベーションアップなど、エンゲージメントサーベイはさまざまな目的で活用されています。以下では、エンゲージメントサーベイを活用する主な目的や効果を紹介します。

組織課題の可視化と優先順位の特定

エンゲージメントサーベイを実施すれば、企業のビジョンの浸透度合いや従業員の労働意欲、職場内での人間関係などの現状を把握できます。組織に内在する課題を数値化して可視化できる点で、エンゲージメントサーベイは組織課題の抽出や解決を図る際の有効な手段です。

どのような組織課題があるのか、抽出して明確にすると、どの課題から対応すべきなのか優先順位を付けられます。

早期に解決が必要な課題に対して迅速に対応できれば、生産性低下や離職による人材流出など事業経営への悪影響を抑えられます。

人事施策の精度向上

エンゲージメントサーベイによって組織課題を把握し、人事施策に生かすことも可能です。たとえば、上司と部下の関係がよくないことがエンゲージメントサーベイによって確認できた場合は、管理職層を対象にマネジメント研修を実施することが考えられます。

また、職場内で従業員同士のコミュニケーション不足が起きていることが判明した場合は、コミュニケーション促進のための施策を実施すると効果的です。

定期的にミーティングを行って互いの業務状況を共有したり、情報共有に役立つツールを社内で導入したりするとよいでしょう。

従業員のモチベーションと生産性向上

エンゲージメントサーベイで組織課題を把握して解決できれば、職場内の人間関係の改善やコミュニケーション促進により、従業員がやりがいを感じられるようになります。

従業員が前向きに働けるようになり、モチベーションが向上して労働生産性や業績の向上を期待できるでしょう。

従業員エンゲージメントが高まると、仕事に対する意欲や自主性、責任感が高まり、自ら考えて積極的に行動するようになります。同僚が困っていたら自ら声をかけて助けるようになるなど、互いに助け合って高め合う雰囲気が醸成されて組織全体が活性化されます。

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離職率低下による組織の安定化

一般的に従業員のエンゲージメントが高い企業では、会社に対する帰属意識や愛着、信頼が高いため、途中で辞める従業員が少ない傾向にあります。

そのため、離職率が高い企業では、その改善を目的としてエンゲージメントサーベイを活用できます。エンゲージメントサーベイによって組織課題を解決して従業員エンゲージメントを高めると、定着率が向上して組織の安定化につながるでしょう。

長年勤める従業員が増えれば自社のことをより理解している人材が育ち、途中でやめる従業員が減れば長期的な視点での人材育成が可能になります。

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人的資本経営・ESG開示への活用

組織課題を解決して従業員のモチベーションと生産性を向上させることは、人的資本経営を推進するうえでも役立ちます。

従来の経営に関する考え方とは異なり、人材を資源ではなく資本と捉える人的資本経営のもとでは、人材の価値を最大限に引き出すことが重要です。エンゲージメントサーベイを実施し、従業員が抱える悩みや課題を解決して働きやすい職場環境を整えれば、業績向上や企業価値向上につながります。

また、従業員に関する問題や課題を放置せず解決に取り組むことは、ESG(Environment、Social、Governance)の観点からも重要です。

働きやすい職場環境の整備や人材への投資は社会の領域に該当し、こうした取り組みを適切に開示・運用していく姿勢はガバナンスの観点でも評価されます。顧客や取引先、投資家からの信頼向上にもつながるでしょう。

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エンゲージメントサーベイの具体的な質問項目例

エンゲージメントサーベイで従業員に調査する主な項目としては、「仕事への意義・やりがい」「企業への愛着度」「職場環境の満足度」の3つが挙げられます。以下では、各項目における具体的な質問例を紹介します。

仕事の意義・やりがいに関する質問

仕事への意義・やりがいに関する質問としては、以下のようなものが挙げられます。

・仕事にやりがいを感じるか・社内や部署内で自分に求められている役割を理解して仕事に取り組めているか・仕事を通じて達成感や自身の成長を感じることはできているか・現在の業務において自分のスキルや能力を生かせていると思うか

仕事への意欲やキャリア成長の機会などを質問することで、従業員が意義ややりがいを感じながら仕事に取り組めているか確認できます。従業員のモチベーションの低下が確認された場合は、早急に対策を講じることで労働意欲や生産性の向上につなげることができます。

企業への愛着度に関する質問

企業への愛着度に関する質問としては、以下のようなものが挙げられます。

・この会社で働けることに誇りや喜びを感じるか・会社のビジョンに共感して貢献したいと思うか・自社のサービスや製品が顧客や社会に価値を提供していると感じるか・知人や友人に自分の会社への就職・転職を勧めたいか

会社への貢献意欲などを質問することで、従業員が会社とのつながりをどの程度感じているか確認できます。会社と従業員の結び付きが弱いことが判明した場合は、経営理念や組織目標の浸透を図ることで、従業員の会社に対する信頼や貢献意欲が高まります。

職場環境の満足度に関する質問

職場環境の満足度に関する質問としては、以下のようなものが挙げられます。

・上司とのコミュニケーションはうまくいっているか・上司は適切なフィードバックを受けられているか・同僚や部署のメンバーと良好な関係を築けているか・意見が言いやすい、風通しのよい職場環境だと思うか

上司・チームとの関係性などを質問することで、職場環境に問題がないか確認できます。職場環境に問題があると、従業員は働きづらさを感じて能力を十分に発揮できない場合があるので、サーベイで問題が判明したら迅速に対処する必要があります。

エンゲージメントサーベイの実施方法

エンゲージメントサーベイは次のような流れで行います。

目的の明確化と経営・現場への周知調査設計と実施方法の決定サーベイの実施と回答の回収結果の分析と課題の優先順位付けフィードバックとアクションプランの策定

以下では、エンゲージメントサーベイを実施する際の流れに沿って、実施方法やポイントを解説します。

1.目的の明確化と経営・現場への周知

エンゲージメントサーベイで何を調査したいのか、実施する目的によってやり方や設問の内容が変わるので、まずは目的を明確にします。

特定のテーマに絞ってパルスサーベイを実施するケースでは、設問数は少なくして、週や月に1回など高い頻度で調査を実施して変化を観察します。一方で、幅広い分野で調査を行いたいのであれば、センサスを実施して年に1〜2回程度の頻度で大規模調査を行います。

実際にエンゲージメントサーベイを実施するときには、回答が面倒だと感じる従業員も少なくありません。実施する目的を人事労務担当者が明確にし、経営者や現場へ事前に説明することで理解や協力を得られやすくなるでしょう。

2.調査設計と実施方法の決定

エンゲージメントサーベイを実施する目的を明確にしたら、実施対象者や実施時期、設問の内容、実施方法など、具体的な内容を検討します。

調査設計にあたっては従業員にできる限り負担がかからないようにすることが重要です。たとえば、業務の繁忙期に調査を実施すると回答率が下がる可能性があります。

また、人事労務担当者としては、より多くの項目で調査を実施したいところですが、質問数が多いと回答に時間がかかり、従業員の負担になりかねません。

質問は調査の必要性が高い項目に絞り、紙のアンケート用紙への記入ではなくオンラインで実施するなど、従業員が短時間で回答できる形式で実施しましょう。

3.サーベイの実施と回答の回収

調査票を従業員に配布してサーベイを実施します。回答の方法や期間、回答する際の注意点など、サーベイの概要もあわせて従業員に説明しましょう。

調査実施時には、回答率が下がらないように工夫をすることが重要です。たとえば、調査の意義や重要性について説明して周知すると、従業員の回答意欲が高まって回答率が上がります。

また、匿名で実施されることや調査の実施目的を明確にすれば、従業員は自身の人事評価に影響しないことがわかり、安心して回答できます。

4.結果の分析と課題の優先順位付け

サーベイが終了したら結果を集計して分析し、組織の課題を洗い出します。とくにスコアが低い項目や、前回調査からスコアが下がった項目などを重点的に確認することで会社全体の課題を把握できます。

また、部門別や職種別で比較して分析を行うことも課題を把握するうえで効果的です。ある質問項目において部門・職種ごとに集計して分析を行えば、課題を抱えている部門・職種を把握できます。

組織が抱える課題を洗い出したら、どの課題を優先的に解決すべきか、優先順位を明確にします。組織に内在する課題に対して対策を講じる際は、早急に解決すべき課題を明確にして優先して取り組むことが重要です。

5.フィードバックとアクションプランの策定

エンゲージメントサーベイの結果は、人事労務担当者が確認するだけでなく、従業員にもフィードバックして共有しましょう。

自身が回答した質問に対して他の従業員はどのように感じているのか、調査結果を見ることで、従業員も会社の状況や課題を知って考えるきっかけになります。フィードバックを行う際、グラフや表を用いてデータをわかりやすく紹介すると従業員に伝わりやすくなります。

また、調査を実施したら、集計結果から見えた組織課題に対するアクションプランを策定します。対策の内容や実施する時期を決定して実行し、実行後にエンゲージメントサーベイを改めて実施することで、改善されているかどうか確認できます。

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エンゲージメントサーベイを無駄にしないための注意点

エンゲージメントサーベイは、やり方を間違えると回答の精度が落ちる場合や逆に従業員エンゲージメントが下がる場合があります。以下では、エンゲージメントサーベイを実施する際の主な注意点を解説します。

結果を開示しないとエンゲージメントが逆に下がる

エンゲージメントサーベイの結果を社内で開示しないと、従業員は会社が自分たちの意見を無視していると感じ、エンゲージメントが下がる可能性があります。

エンゲージメント向上を目的とするサーベイを行った結果、エンゲージメントが下がっては元も子もありません。調査結果は従業員に開示し、従業員の意見を汲み取って会社が課題解決に取り組んでいる姿勢を示すことが重要です。

適切なフィードバックを行えば、従業員はエンゲージメントサーベイが社内の課題把握や解決に役立つことを理解でき、積極的に協力するようになります。組織課題の解決に自身も参加していると認識することで、組織の一員としての自覚や企業への愛着度の向上を期待できます。

アクションなき調査は従業員の信頼を損なう

エンゲージメントサーベイを実施したにもかかわらず、具体的な改善策の検討や実施をしなければ、従業員の信頼を失ってしまいます。

「会社は従業員に回答する手間をかけさせただけで結局何もしていない」と従業員が感じないように、調査結果を生かして改善策を実行することが大切です。

エンゲージメントサーベイでは、集計したデータをどのように分析すべきかわからず、アンケートをとって終わりになる企業が少なくありません。

調査票の作成・配布・回収までに手間や時間がかかり、人事労務担当者が対応し切れなくなり、分析や対策の検討を十分にできないケースもあります。

エンゲージメントサーベイが効果を発揮するためには、担当者の負担を減らすこともポイントのひとつです。エンゲージメントサーベイ用のツールを導入してデータを自動的に集計できるようにするなど、システム化も検討してみましょう。

スコアを評価に使うと本音が出なくなる

従業員が回答する際、「回答内容が自身の評価につながるのではないか」と不安を感じると、従業員の本当の意見が反映されなくなる恐れがあります。

会社や部署に対して批判的な回答をすることを避け、5段階評価の設問ですべて真ん中の3を選んでしまうようでは、組織課題の把握ができません。

そのため、エンゲージメントサーベイを実施する際には、データの利用目的や範囲を従業員に知らせることが重要です。回答内容は上司には開示されず、組織の状況把握のために活用されることなど、従業員が安心して回答できるように事前に説明しましょう。

エンゲージメントスコアが従業員個人の評価に結び付かないようにするためにも、回答は匿名形式で行うことが推奨されます。

設問を工夫して回答疲れを防ぐ

従業員の業務の妨げにならないように、設問を工夫することもエンゲージメントサーベイでは大切です。設問数が多すぎたりひとつひとつの設問の文章が長かったりすると、回答疲れによって後半の設問では回答の精度が落ちる可能性があります。

調査したい項目を明確にして設問はその項目に関連したものだけに限定し、設問の文章はわかりやすく端的な内容で設定しましょう。

また、従業員の立場に立って設問内容を考えると、従業員は自分ごととして捉えながら調査に臨むことができ、意欲的にサーベイに参加できます。従業員の参加意欲が高ければ、途中で回答に疲れたり飽きたりすることなく、従業員の意見を正しく汲み取れるようになります。

エンゲージメントサーベイをより効果的に活用する方法

エンゲージメントサーベイをより有効に活用するためには、他の人材育成の手法やツールと組み合わせることが効果的です。

以下では、エンゲージメントサーベイとあわせて活用できるものとして、ワークショップ・1on1ミーティング・タレントマネジメントシステムの3つを紹介します。

ワークショップの実施

ワークショップとは、参加者同士が議論や対話を通じて考えを深める参加型の場を指します。一般的なセミナーでは参加者は講師の話を聞くだけですが、ワークショップでは参加者自らが考えて意見の発信や体験をできます。

エンゲージメントサーベイの集計データを使ってワークショップを開催すれば、従業員は自社の課題を認識でき、解決策を自分たちで考える機会として活用できます。

組織課題の把握や解決策検討に対して、従業員が当事者意識を持って参画できる点がメリットです。ワークショップを通じて従業員のさまざまな意見を確認できるので、サーベイだけではわからない多様な意見を把握する場としても活用できます。

1on1ミーティングへの活用

部下の意見や悩みを上司が1対1で聞く1on1においても、エンゲージメントサーベイの活用が可能です。

サーベイは一般的に匿名で実施されますが、会社全体で従業員が認識している課題や問題を、部下も感じている可能性があります。しかし、1on1では、悩みを自ら打ち明けることを躊躇する人も少なくありません。サーベイの結果を紹介し、同じ悩みを感じていないか上司のほうから話を切り出せば、部下は話しやすくなるでしょう。

また、サーベイでは会社全体でよい結果が出た項目において、1on1を行ったところ部下は悩んでいるというケースも起こり得ます。その場合は、自分たちの部署特有の問題が何かあるのかを考えたり、他の部署では改善策を講じているのか調べたりすると、部下の悩みを解決できる可能性があります。

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タレントマネジメントシステムとの連動

タレントマネジメントシステムを利用すれば、エンゲージメントサーベイの結果を評価・異動・勤怠・離職傾向などの人材情報とあわせて分析できます。

さまざまな人材情報を管理・分析できるタレントマネジメントシステムにサーベイの結果も連動させると、より詳細な分析や実効性のある対策の立案が可能になります。

エンゲージメントサーベイでは、単に調査して終わるのではなく、適切なフィードバックや具体的な改善策の実行が欠かせません。タレントマネジメントシステムなどのツールも活用してデータの集計や分析を効率化し、改善施策の実行まで含めて確実に実施しましょう。

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エンゲージメントサーベイの企業事例

エンゲージメントサーベイは多くの企業で導入されて活用されています。以下では、3つの企業におけるエンゲージメントサーベイの活用事例を紹介します。

東京海上ホールディングス株式会社

東京海上ホールディングス株式会社では、従業員のエンゲージメントの状態を的確に把握し、実効性のある対策を実行するため、エンゲージメントサーベイを実施しています。

グループ各社の従業員を対象にサーベイを実施し、組織ごとの強み・弱みを見える化することで、改善に向けたPDCAサイクルを回しています 。

具体的には、従業員の区分やジェンダーなどによる差異を把握し、改善策の企画・立案や効果測定に活用しています 。

また、組織ごとの課題に絞った「フォーカスサーベイ」も実施し、その結果や要因分析の内容を経営会議で報告して改善に向けたモニタリングを行っています。

株式会社オリエンタルランド

東京ディズニーリゾートを運営する株式会社オリエンタルランドは、顧客に対する質の高いゲストサービスが特徴の企業です。

従業員が会社の事業に誇りを感じ、エンゲージメントが高い状態で働くことが、質の高いゲストサービスを提供できるという考えのもと取り組んでいます。

エンゲージメント調査を導入して定期的に実施し、調査結果を活用して現状分析と課題特定を行っています。組織課題の見える化と各組織のアクション体制構築に向けた仕組みづくりのため、エンゲージメントサーベイを活用している企業事例です。

従業員や出演者、グループ会社など、それぞれの特性を踏まえながら、働きがいの向上のための取り組みを行っています。

株式会社SUBARU

株式会社SUBARUでは、人的資本経営を推進し、2017年度から従業員意識調査を毎年実施しています。

従業員エンゲージメントの向上やひとりひとりが能力を最大限発揮できる組織づくりを目的として、エンゲージメントサーベイを活用している企業事例です。

従業員エンゲージメントスコアを会社の取り組みを評価するための経営指標のひとつと位置づけ、組織課題と向き合うツールとして活用しています。人事施策や組織風土改革の推進、各職場の課題抽出、対策立案など、サーベイの結果を活用している点が特徴です。

2022年度からは従業員エンゲージメントスコアの改善割合を役員報酬の定性(非財務)評価として採用するなど、エンゲージメントサーベイを積極的に活用しています。

エンゲージメントサーベイと類似する手法

企業が活用できる社内調査手法にはさまざまなものがあります。それぞれの調査手法の特徴や違いを理解してうまく組み合わせると、人材育成や人材活用に生かすことができます。以下では、エンゲージメントサーベイと類似する3つの手法を紹介します。

従業員満足度調査

従業員満足度調査とは、従業員が職場環境や仕事に対して感じている満足度を測定するためのアンケート調査です。給与や福利厚生、仕事の内容や達成感、人間関係など、主に職場環境や仕事に関する項目で従業員の満足度を調査します。

一方でエンゲージメントサーベイは、主に企業と従業員のエンゲージメント(結び付き)に関して行う調査です。従業員が一方的に感じる満足度とは違い、企業と従業員の結び付きという双方向の関係性を調べることが目的です。

職場環境や仕事内容など、質問項目に似ている部分もありますが、エンゲージメントサーベイでは企業への貢献意欲や愛着心なども質問項目に含まれます。エンゲージメントサーベイと従業員満足度調査では趣旨が異なるので、調査を行う目的に応じて使い分けるようにしましょう。

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組織サーベイ

組織サーベイとは、組織の状態や課題を把握し、改善につなげるために行う調査全般を指します。エンゲージメントサーベイや従業員満足度調査も組織サーベイのひとつです。

このほかにも、モラールサーベイやストレスチェックなど、さまざまな種類の組織サーベイがあります。モラールサーベイとは、従業員の士気やモチベーションを把握・分析するための調査です。ストレスチェックは、従業員がストレスを感じていないか把握して、職場環境の改善につなげるための調査です。

各組織サーベイの特徴や違い、実施するメリットを理解してうまく組み合わせると、幅広い観点から組織内の課題解決を図ることができます。

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360度評価

360度評価とは、ある従業員の評価をする際、上司や同僚、部下など、複数の関係者から評価を行う人材評価手法です。

エンゲージメントサーベイも360度評価も企業が社内で実施するものですが、前者はいわゆる社内調査であるのに対して、後者は人事評価制度の一種です。エンゲージメントサーベイは一般的に匿名で実施されるため、人事評価には結び付きません。

360度評価は多方面から評価を行う点が特徴です。上司が部下を評価する従来型の評価制度では、上司の個人的・主観的な意見が評価に反映されることがあり、公平性に欠ける点が課題でした。360度評価であれば複数の評価者が関わるため公平な評価が可能です。

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まとめ

エンゲージメントサーベイは企業が社内で実施する調査手法のひとつで、組織課題の把握や課題解決によるエンゲージメント向上に役立つ点がメリットです。従業員のモチベーションアップや生産性の向上、離職率の低下などの効果を期待できます。

エンゲージメントサーベイでは、ただ調査して終わるのではなく、従業員へのフィードバックや改善策の実行まで行うことが重要です。サーベイの実施後に結果を開示しないと、従業員のエンゲージメントが下がることがあります。

また、エンゲージメントサーベイの調査結果をワークショップで使ったり1on1ミーティングで活用したりすることも効果的です。サーベイを導入している企業事例を参考にしながら、組織課題の把握や解決のためにエンゲージメントサーベイをうまく活用しましょう。

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エンゲージメントサーベイで把握した組織課題を、より効果的に解決していくためには、適切な人材管理が欠かせません。

個々の従業員が持つスキルや能力を把握し、エンゲージメントや行動などを確認することで、適切な人材配置や企業理念に基づく組織体制の構築が可能になります。

エンゲージメントサーベイで収集したデータと個々の従業員情報を結び付け、よりよい組織体制や職場環境を構築するためには、タレントマネジメントの活用がおすすめです。タレントマネジメントシステムを利用することで、サーベイ結果を評価・異動・勤怠・離職傾向などの人材情報とあわせて分析でき、組織改善を効率的に推進できます。

HRMOSタレントマネジメントは、従業員のスキルや能力を客観的かつ定量的に可視化し、適材適所の人材配置と組織力の最大化を支援するタレントマネジメントツールです。サーベイ結果と人材情報を統合して活用することで、組織課題の解決に向けた具体的なアクションにつなげられます。

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