2026年度変更!キャリアアップ助成金正社員化コースに創設される新たな加算措置を解説

2026年度変更!キャリアアップ助成金正社員化コースに創設される新たな加算措置を解説

目次

  1. キャリアップ助成金正社員化コース 2026年度変更点
  2. キャリアアップ助成金正社員化コース おさえておくべき注意点
  3. 新年度から始めませんか?助成金申請に向けた体制作り

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キャリアアップ助成金正社員化コースといえば、数ある雇用関係助成金の中でも、企業において特に活用が進む助成金のひとつでしょう。2026年度には新たな加算措置の創設があり、申請を検討されている企業においては確実におさえておきたいポイントです。さっそく概要を確認しましょう。

キャリアップ助成金正社員化コース 2026年度変更点

厚生労働省「令和8年度概算要求の概要(雇用環境・均等局)」には、キャリアアップ助成金正社員化コースについて、以下の通り明記されています。


出典:厚生労働省「令和8年度概算要求の概要(雇用環境・均等局)

上図では少し見辛いですが、「加算措置等/加算額」の欄に、「非正規雇用労働者の情報開示加算【新設】:1事業所当たり 20万円(15万円)」とあります。ここが、2026年度キャリアアップ助成金正社員化コースの大きな変更点です

加算対象となる「正規雇用労働者の情報開示」とは?

新たに加算対象措置となる「正規雇用労働者の情報開示」については、2026年1月26日から2月25日にかけてパブリックコメントに付された「雇用保険法施行規則等の一部を改正する省令案について【概要】」から読み取ることができます。

「正規雇用労働者の情報開示」とは、正社員転換制度等の概要、正社員転換等をした有期契約労働者等の数等の情報公表のことで、具体的には以下の事項を自ら管理するウェブサイト又は厚生労働省のウェブサイトに公表した事業主に加算するとの記載があります。
・ その雇用する有期契約労働者等の正社員若しくは多様な正社員への転換又は正社員若しくは多様な
正社員としての雇入れを実施するための制度の概要

・ 当該事業主において直近の3事業年度に正社員若しくは多様な正社員に転換した又は正社員若しくは多様な正社員として雇い入れられた有期契約労働者等の数

・ 当該事業主において直近の3事業年度に有期契約労働者等の正社員若しくは多様な正社員への転換
又は正社員若しくは多様な正社員としての雇入れに要した平均期間及び最短の期間

現場における正社員転換制度が実際にどのように機能しているのか、その実績を明らかにすることが求められています。非正規雇用者の正社員化を、単なる「助成金受給のための取り組み」としてではなく、「着実なキャリアップのための制度」として計画的かつ長期的な枠組みで進めていくことが望まれます。

キャリアアップ助成金正社員化コース おさえておくべき注意点

キャリアップ助成金正社員化コースは、就業規則または労働協約その他これに準ずるものに規定した制度に基づき、有期雇用労働者等を正社員化した場合に支給される助成金制度です。冒頭でも触れたとおり、企業において特に活用が進む助成金のひとつではありますが、申請数が多い分、不支給となってしまう事例も目立ちます。ここでは、キャリアアップ助成金正社員化コースの取り組み上の注意点をいくつかご紹介しましょう。

助成金の対象となる「正社員」の定義を確認

キャリアアップ助成金正社員化コースの対象となる「正社員」とは、自社独自のものではなく、所定の要件を満たすものでなければなりません。具体的には、以下のすべてに該当する労働者と定義されています。

・期間の定めのない労働契約を締結している労働者であること。
・派遣労働者として雇用されている者でないこと。
・同一の事業主に雇用される通常の労働者と比べ勤務地または職務が限定されていないこと。
・所定労働時間が同一の事業主に雇用される通常の労働者の所定労働時間と同じ労働者であること。
(就業規則または労働協約に規定する通常の労働者の所定労働時間が明確ではない場合、他の通常の労働者と比べて所定労働時間が同等であること)
・同一の事業主に雇用される通常の労働者に適用される就業規則等に、長期雇用を前提として賞与又は
退職金制度の実施及び昇給の実施が規定され、当該規則が適用されている労働者であること。
※ただし、正社員化コースにおいて、正規雇用労働者としての試用期間の適用を受けていた者については、原則として、試用期間中は転換又は直接雇用が完了したものとは見做さず、試用期間終了日の翌日に転換等したものとみなす。

出典:厚生労働省「キャリアアップ助成金のご案内

就業規則等に、所定の項目をすべて盛り込んだ正社員転換制度を規定

正社員化コースでは、就業規則または労働協約その他これに準ずるものに、以下の項目を明示していることが必要です。いずれかひとつでも欠けていると、助成金の対象とはなりませんのでご注意ください。

①面接試験や筆記試験など適切な手続き
②要件(勤続年数、人事評価結果、所属長の推薦などの客観的に確認可能な要件・基準等)
③実施時期(必ずしも具体的な月日(○月○日、毎月○日等)を規定する必要はなく、
例えば「実施時期(転換時期)は随時とする」との規定でも可。)

正社員転換は就業規則等の規定通りに実施

正社員化コースは就業規則等の規定に基づき、有期契約労働者等を正規雇用・無期雇用労働者、または無期雇用労働者を正規雇用労働者に転換した場合に助成されるものです。以下の事例のように就業規則等の規定どおりに転換されていない場合は対象となりません。

・就業規則では正規雇用労働者の1日の所定労働時間を8時間としているにもかかわらず、
正規雇用転換後の雇用契約書では1日7時間としている。
・就業規則では正規雇用労働者の休日を土曜、日曜及び祝日としているにもかかわらず、
正規雇用転換後の雇用契約書では日曜、祝日としている。
・就業規則では正規雇用労働者に転換する時期を毎月1日としているにもかかわらず、
賃金締切の関係で16日付けで正規雇用労働者に転換している
・就業規則では「準社員」を対象としているにもかかわらず、それ以外の者(パート社員、派遣社員)を正規雇用労働者に転換している。
なお、従業員10人未満の事業場でも、有期雇用者と正社員を区別する就業規則の作成・届け出が必要です。

助成金申請スケジュールに則った取り組みの徹底

キャリアアップ助成金に限ったことではなく、雇用関係助成金のすべてにいえることですが、取り組みはすべて所定のスケジュールに則って行う必要があります。1日でも遅れると不支給になってしまいますので、スケジュール管理を徹底する必要があります。

・「キャリアアップ計画書」をコース実施日の前日までに提出する
・就業規則に規定した通りに正社員転換を行う
・正社員化した対象労働者に対し、正規雇用労働者としての賃金を12か月分支給した日の翌日から
起算して2ヵ月以内に申請する

新年度から始めませんか?助成金申請に向けた体制作り

その他、キャリアアップ助成金正社員化コースでは、対象労働者に係る正社員転換前後の出勤簿・賃金台帳の提出が求められます。助成金申請に対応可能な、法定の形式を満たす帳簿作成は、「ハーモス勤怠」、「ハーモス労務給与」のご活用が得策です。
正社員転換制度の設計・運用、就業規則の改定、スケジュール厳守の申請等、キャリアップ助成金正社員化コースの申請に向けた取り組みは、自社内で着手しようとすれば何かと頭を悩ませるもの。複雑な雇用関係助成金の申請は、社会保険労務士にご相談ください!

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HM人事労務コンサルティング 代表 社会保険労務士 丸山博美

編集者

HM人事労務コンサルティング 代表 社会保険労務士 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。
労務関連の手続きやご相談、就業規則作成、助成金申請・・・等々、どんなことでもお気軽にご相談ください!東京はもちろん、日本全国からのご依頼に対応させていただきます。

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