【外国人労働者】脱退一時金とは?返金上限『3年から5年』へ見直し

【外国人労働者】脱退一時金とは?返金上限『3年から5年』へ見直し

目次

  1. そもそも「脱退一時金制度」とは?
  2. 脱退一時金の外国語説明文をダウンロード可能
  3. 制度改正により、脱退一時金の支給上限が3年→5年へ

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少子高齢化に伴う働き手不足対応として、政府は外国人材の受け入れ拡大に向けた方針を明確に示しています。これに伴い、目下、外国人労働者の受け入れ体制の整備が進められているところですが、その一環として予定されているのが「脱退一時金の支給上限見直し」です。年内を目途に議論がまとめられ、来年の通常国会への法案提出が見込まれています。

そもそも「脱退一時金制度」とは?

脱退一時金制度とは、日本の年金制度に加入した外国人労働者が、老齢年金の受給資格期間である10年(2017年8月に25年から10年に短縮されています)を満たさないまま帰国する際に、すでに払い込んだ保険料の一部返金を受けられる制度のことです。日本国籍を有しない労働者が国民年金、又は厚生年金保険の被保険者資格を喪失し、日本を出国した場合、日本に住所を有しなくなった日から2年以内に請求することで支給を受けることができます。

社会保険加入の必要性、脱退一時金制度の存在を説明できますか?

事業主の皆様にお話しを伺っていると、中には、「そもそも外国人労働者を社会保険に加入させることを知らなかった」という方も少なくないようです。しかしながら、社会保障協定の適用がある場合などを除き、外国人労働者であっても例外なく日本の社会保険に加入させなければなりません。外国人雇用については、長時間労働や賃金未払い、有給休暇の不付与、いじめ、パワハラなどが各所で問題視されますが、事業主においては適切な雇用管理と併せて適正な社会保険加入についても徹底し、日本人労働者同等の適切な処遇の確保に努める必要があります。

一方で、脱退一時金制度については外国人労働者への周知も徹底しておらず、雇入れの際に「どうせ年金を受け取ることはできないから社会保険に加入したくない」「健康保険は加入したいが、年金保険料は払いたくない」との申し出を受けることもあります。外国人材の活用を進める事業主の責任として、社会保険加入の必要性、脱退一時金制度の存在を説明できる様にしておかなければなりません。

脱退一時金の外国語説明文をダウンロード可能

ただでさえ難解な日本の社会保険制度を外国人労働者向けに正しく説明することは、一般的には難しいことだと思います。この点、日本年金機構のウェブサイトからダウンロードできる外国語の説明文をご活用いただくとスムーズです。

参考:日本年金機構「短期在留外国人の脱退一時金

※「脱退一時金請求書」の項目より、脱退一時金に関わる外国語での説明文をダウンロード可能

脱退一時金制度は厚生年金だけでなく、国民年金についても設けられていますが、その両方について外国語での解説が掲載されています。

制度改正により、脱退一時金の支給上限が3年→5年へ

外国人労働者の受け入れ拡大方針を受け、このたび議論されているのが「脱退一時金の支給上限」の見直しです。
下記の通り、現行の脱退一時金制度では、加入歴が3年以上となる場合、どんなに長期間保険料を納めたとしても一時金の金額は変わらない仕組みになっています。

<国民年金>

<厚生年金>

出典:日本年金機構「脱退一時金請求書

脱退一時金の支給上限について、外国人労働者の増加や滞在期間の長期化が見込まれることを受け、上限を「5年」に引き上げる案の検討が社会保障審議会で進められることとなりました。

こうした背景としては、
・新在留資格「特的技能(1号)」における在留期間の上限が5年であること
・3年から5年滞在した者の割合が、外国人出国者全体の16%に増加していること
※脱退一時金制度創設時である1994年当時は5%程度

等の要因が挙げられます。外国人材の活用を進める企業においては、適切なアナウンスが行える様、今後の動向に注意しておく必要がありそうです。

外国人の社会保険関連では、健康保険の被扶養者要件の変更にも注意しなければなりません。併せてご確認ください。

【参考記事】『【社会保険改正】健康保険の被扶養者は原則「国内居住者」に限定【2020年4月1日から】

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ハーモス勤怠 編集部

編集者

ハーモス勤怠 編集部

社会保険労務士法人や企業人事の経験を持つメンバーが中心となって運営しています。ハーモスシリーズの初期設定ガイドや活用事例など、導入企業の実務に役立つ情報を発信しています。現在はハーモス勤怠に加え、ハーモス労務給与の領域についても情報をお届けしています。

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