【働き方改革と賃金未払い】労基署主導による賃金不払残業への監督指導進む。御社は大丈夫?

労働基準法 残業
【働き方改革と賃金未払い】労基署主導による賃金不払残業への監督指導進む。御社は大丈夫?

目次

  1. 厚生労働省資料から見る、残業代未払問題の現状
  2. 未払い分の割増賃金は「清算」が基本!不払いが膨れ上がる前に早急な対応を
  3. 賃金不払の原因は「不適切な勤怠管理」にあり。是正のカギは、政府ガイドライン準拠の勤怠管理導入

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御社では、残業代を適切に支払っているでしょうか?
働き方改革の推進を背景に、現場における時間外・休日労働時間の把握や割増賃金の支払状況はずいぶん改善されつつあります。しかしながらその一方で、未だ未払賃金への対応に悩む会社も少なくありません。

残業代の未払いは、放置によって問題がどんどん深刻化する他、発覚すれば労働基準法違反により監督指導の対象となります。
現状、残業代の未払いが生じている企業においては、早期に是正に向けた取り組みが必要となります。

厚生労働省資料から見る、残業代未払問題の現状

働き方改革への気運の高まりを追い風に、昨今、厚生労働省から労働基準法違反事例の発信が活発化しています。
労働基準法等の労働基準関係法令に違反し、書類送検された会社については、2017年5月より「労働基準関係法令違反に係る公表事案」として企業名の公表が行われ、この事案集は毎月更新されています。
また、「監督指導による賃金不払残業の是正結果」は年度ごとにまとめられ、是正により労働者に支払われた不払賃金総額が1企業で合計100万円以上となった事例が公開されています。

以下は、100万円以上の割増賃金の遡及支払状況(2017年4月~2018年3月)です。

出典:厚生労働省「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成29年度)_100万円以上の割増賃金の遡及支払状況(平成29年度分)

上記データによると、1企業あたりに生じた未払割増賃金の平均は「2,387万円」、労働者1人あたりに支払われた割増賃金の平均は「22万円」とのこと。これは、未払賃金の支払いによって会社存続の危機にも陥りかねない、莫大な額といえます。

未払い分の割増賃金は「清算」が基本!不払いが膨れ上がる前に早急な対応を

同資料では、残業代の未払いが発覚した企業において、どのような背景から未払いが生じたのか、労働基準監督署の監督指導を受けて未払いに対しどのように対応したかについても、事例がまとめられています。

参考:厚生労働省「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成29年度)_賃金不払残業の解消のための取組事例

上記の図は事案の一例ですが、その他のケースについても莫大な未払賃金については「実態調査の上で不払い分の支払」が原則となっていることが分かります。
「社員には、入社時に残業代を出せない旨は説明しているから」「今は業績が芳しくないから」等、会社都合の言い訳をすることはできず、既往の労働分については適正な労働時間にて算出された賃金を支払わなければなりません。

現状、「明らかに未払賃金がある」という会社では、要注意です。そのまま状況を放置しておけば、今後も従業員に対する未払賃金が発生し続け、知らぬ間に莫大な額となります。

また、毎月固定残業代を支払っている会社においても、その額が適切かどうかの確認は不可欠です。
例えば、下記に該当する会社では、固定残業代が不適切である(未払いの残業代が生じている)可能性が高いといえます。

× 全社員一律額の固定残業代を支給している
× もう何年も固定残業代を見直していない
× 固定残業代を支給しているから、時間外労働の時間数を管理していない

御社は大丈夫でしょうか?

詳細は別記事にて触れますが、時間外・休日労働に対する割増賃金を含む未払賃金の請求権の消滅時効は、現状「2年」のところ、2020年4月の民法の一部改正に伴い「5年」に延長される方向で検討が進められていることにも注意しておく必要があります。

参照:厚生労働省「賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する検討会

賃金不払の原因は「不適切な勤怠管理」にあり。是正のカギは、政府ガイドライン準拠の勤怠管理導入

現場において、なぜ未払賃金が生じてしまうのかといえば、多くの場合「勤怠管理に問題がある」からです。

資料から判明した事例では、

・タイムカードの打刻後に業務させている
・自己申告の労働時間と入退室記録が大きく異なる

等の不適切な勤怠管理が報告されています。そして違反企業の中にはおそらく、「そもそも勤怠管理をしていない」といった例も少なくないでしょう。

「労働時間の適切な把握」は、働き方改革の推進に伴う改正労働基準法の中で、2019年4月より企業規模を問わず全ての企業に義務付けられています。
今回解説した「未払賃金対策」としてはもちろん、働き方改革への第一歩としても、適切な形での勤怠管理の徹底に目を向けてみてください。

企業が取り組むべき勤怠管理については、政府のガイドラインに下記の通り明記されています。

出典:厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン(平成29年1月20日策定)

企業が講ずべき具体的な措置について、文字にすると複雑な印象を受けますが、無料のクラウド勤怠管理システムHRMOS勤怠ならすべての項目に問題なく対応可能です。
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HM人事労務コンサルティング 代表 社会保険労務士 丸山博美

編集者

HM人事労務コンサルティング 代表 社会保険労務士 丸山博美

起業したての小さな会社支援を得意とする社労士事務所、HM人事労務コンサルティング代表・丸山と申します。 創業当初の事業主様に不足しがちな「経験」「人脈」「知識」を、 社会保険労務士という立場からサポートいたします。
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