講師と従業員の2軸で情報を管理。細かな入力項目の設定とアカウントの付与、閲覧制限がスムーズな運用につながった
課題
- 組織規模拡大に伴い、Excelでの従業員情報の管理や人事手続き業務が複雑になっていた
- 閲覧制限をかけた複数のファイル運用では業務に滞りが発生していた
1982年に、医師国家試験対策のパイオニアとして予備校運営からスタートしたメック。変化する医師国家試験に迅速に対応し、膨大な医学知識の習得と国家試験対策が効率的に行える教材を提供し、会員の高い国家試験合格率を維持しています。
今回は、管理本部人事総務部部長の相原直樹様にHRMOSタレントマネジメントの活用方法や導入後の効果、今後活用したい機能などについて話を伺いました。
講師と従業員それぞれの情報の一元管理、評価履歴の蓄積が必要だった
ーHRMOSタレントマネジメントを導入されたのはいつでしたか。導入以前にはどのような課題があったのでしょうか。
相原:
講師の情報管理と従業員の情報管理、それぞれを一元化しようと2020年1月に導入しました。
当社は医師国家試験対策の予備校を運営しており、有資格者のインストラクターが全国に150人以上います。さまざまな形で個人事業主として働いている方で、個人指導をする先生、模擬試験の作問をする先生、大学に派遣されて講義をする先生と、働き方や当社からの依頼方法も複数あります。以前は、講師のスキル情報や講師履歴を「Excel」で管理していましたが、社内の「講師管理課」「予備校部」「医学生教育支援部」など複数の部署が講師派遣に携わっていたため、連絡や依頼が重複することも多く、情報管理に限界がありました。
ー複数の選択肢からHRMOSタレントマネジメントに決めた理由とは?
相原:
講師の情報管理と、従業員の情報管理の2軸を、1つのシステム内で行えるのがHRMOSタレントマネジメントだったからです。
講師と従業員では、管理する部門も管理すべき項目も異なります。HRMOSタレントマネジメントではアカウントでの制限を完全に分けることができ、講師用の情報入力項目を柔軟に設計できました。例えば講師の情報として、過去の模擬試験の作問内容や、個人指導歴、講義の担当科目の履歴を細かく入れられるかどうか。カスタマイズのしやすさを含め、HRMOSタレントマネジメントが当社に一番合っているなと感じました。
ー導入時に苦労したことはありますか?
相原:
講師と従業員の情報管理の2軸があったので、1つのシステム内で運用をどう分けるべきか、最初の設定は丁寧に行いました。講師管理の部門に付与されるアカウントと従業員管理のアカウントがそれぞれあり、どの担当者がどこまで何の情報まで閲覧できるかなど、かなり細かく複雑に設計しました。講師管理課や予備校部の担当者が、従業員の個人情報にアクセスしてしまっては大変です。権限設定を複層的に作れるかどうかはHRMOSタレントマネジメント導入時の大きな決め手でもありました。
カスタマーサポート担当者に権限設定の仕方を何度も相談して進めていきました。HRMOSタレントマネジメントの皆さんは説明の仕方が分かりやすく、システムが苦手だったり不慣れだったりする社内メンバーへの説明やアドバイスが手厚いなと感じました。
評価が可視化され、講師依頼に透明性が生まれた
ーHRMOSタレントマネジメントを活用することで、どんな変化につながっていますか。
相原:
大きな変化として、講師への依頼の仕方が変わりました。
HRMOSタレントマネジメントを見れば、前年にどんな依頼や作問を担ったか、担当者の感想とともに履歴を見ることができます。以前は、「個人指導」「模試の作問」などカテゴリーごとに複数の「Excel」を開いて情報を探していましたが、HRMOSタレントマネジメントの導入により、講師一人に対する情報を一括で見られるようになりました。情報を都度確認する目的で、複数の部署から同じ講師へ連絡がいくようなこともなくなりました。
履歴をもとに講師の選定ができるようになったため、「前回、この講師に大学講義をお願いした際は、こういう評価だった。だから、今年も依頼しよう」と明確な基準が生まれました。
それまでは、「Excel」に「指導・作問履歴」しかなく、実際に「いい指導だったかどうか」は不明瞭でした。ベテラン社員が感覚的に、「この内容なら〇〇先生がいいだろう」「この作問なら△△先生が適任だ」と選んでおり、判断基準が属人化していました。講師選定の会議も、属人化された理由を共有するのに時間がかかっていました。
HRMOSタレントマネジメント上で履歴やデータが整理されたことで、評価情報が可視化され、納得感を持って依頼できるようになりました。大学のお客様に対しても高い指導レベルで高評価の先生を派遣できるようになり、信頼獲得にもつながっています。
ー従業員管理では、どのような変化がありましたか。
相原:
従業員管理は、紙の履歴書管理からHRMOSタレントマネジメント上での管理へと移行したことで、大きな変化がありました。
ここ2年で20人ほど中途入社メンバーが増え組織が拡大していますが、入社前に必要な個人情報を本人に入力してもらえるので、転記ミスや漏れがなくとても助かっています。「配布書類を紛失してしまったのでもう一度ください」などといった事態も防ぐことができています。
また各役割の人が適切な情報にのみアクセスできるよう閲覧制限を設けられており、個人情報管理の面でも安心です。
システム導入が「会社が変わっていく」というメッセージにつながっている
ー今後、活用したい機能はありますか。
相原:
人事評価も履歴管理できるよう、目標・評価の機能についても活用していきたいなと思っています。
今は、半期ごとに「目標達成シート」を「Excel」で管理していますが、従業員のキャリア形成に評価面談の内容を活用するためには、それらが分析できる環境が必要となります。
当社には「スキル」「成果」「ナレッジ」評価があり、本人が「自分はできている」と思っていても上司の見方とギャップが生じることもあります。本人の認識と周りの見え方がどう違うのかをきちんと履歴で残し、育成や適切な人材配置につなげられるよう、システム運用を考えていきたいですね。
人材をどう評価するか、どうマネジメントしていくかをHRMOSタレントマネジメント上で表現できれば、組織と個人の双方を成長させるために「この社員はこうなるべきでは」と合理的で納得感のある判断ができるようになる。そのための重要なツールになっていくと思っています。
ーHRMOSタレントマネジメントをどんな企業や人事・採用担当者におすすめしたいですか。
相原:
私たちはコロナ禍の大変な時期を耐え乗り越えてきました。今は、経営層が人の育成や評価に本気で向き合い、会社が変わっていく時期です。
そうした組織や経営変革に際し、従業員管理の新たなシステムを導入することは、従業員に対する「会社が変わっていく」という強いメッセージになると思います。実際に当社では、変わっていくんだなと受け取ってくれたメンバーが多く、非常に好意的にシステム導入が受け入れられました。
そんなふうに、従業員からの期待感を高めていきたい、改変していきたいというフェーズの企業にとって、HRMOSタレントマネジメントはとてもいいツールなのではないかと思っています。経営の思いを形として伝えるために、導入を検討するのも一つの考え方ではないかと思っています。
まとめ
-
講師のスキルや担当科目などの履歴情報が適切に管理できていなかった
→ 履歴管理が可能になり、講師の評価が可視化された。講師への依頼に透明性が生まれた -
人事情報の入力、更新を複数の担当者が行っておりミスが発生していた
→ 従業員情報の入力ミスがなくなった。入力の手間も減り業務削減につながった
似たような人事課題がある、気になるがシステム導入にハードルを感じている、もっと具体的に聞いてみたい等、お気兼ねなくご相談ください。