業務効率化に加え、継続されるリモートワークの中で社内イントラとしてコミュニケーション促進に効果
-HRMOSシリーズの今後の広がりにも期待-
課題
- 点在する情報の一元化による業務効率化と属人化の解消
- 資料作成や各種社内申請、情報共有等における工数を削減
- 労務のアウトソーシング先との情報共有作業の効率化
創業73年の老舗企業である寺田倉庫株式会社様は、アート作品や貴重品、ワイン、映像・音楽メディアテープなどの保存保管事業を中心に事業展開しています。その中で「文化創造企業」を標榜しイベントスペースやギャラリー、カフェ、ショップ、フェス、アートアワードなどを運営。本社を含む複数の事業所が所在する天王洲アイル地区の活性化にも寄与しています。今回、人事担当執行役員の木村哲章様、人事グループ・人事チームサブリーダーの吉川みずき様に、HRMOSタレントマネジメントをご導入いただいた背景や効果について、また従来よりご活用いただいているHRMOSシリーズとの連携および今後の展望について、お話しを伺いました。
「採用から退職まで」社員情報の一元管理が可能になる魅力
─HRMOSタレントマネジメントを導入されたのはいつでしたか。導入以前にはどのような課題があったのでしょう。
吉川:
2020年4月にHRMOSタレントマネジメントを導入しました。それまでの課題としては、点在する社員情報・人事情報の一元化と可視化、情報管理における属人化の解消、情報共有の工数削減、アウトソーシング先との情報共有ツールの一本化、社内イントラの構築などがありました。
─具体的にどのような問題がありましたか。
吉川:
さまざまな情報が別の表計算ソフトで管理され、社内共有サーバーに格納されていたのですが、それが分かりづらく、たとえば資料作成をする際に必要なデータについて担当者にヒアリングしたり、1つずつ表計算ソフトを開いて確認したりなど、発生する手間が大きな負担になっていました。
また弊社は労務管理業務を関係会社へアウトソーシングしており、基本的に弊社には関係情報が残らず閲覧権限もない仕組みになっていました。そのため労務情報が必要な場合は、その都度担当者からアウトソーシング先に問い合わせをしなければならず、そこにかなりの工数がかかっていました。
社内イントラに関しては、コロナ禍の中でリモートワークを導入し、ほとんど出社をしない社員も出てきました。現在もリモート勤務を活用しながら仕事をしていますが、新入社員なども含め、新しい環境における社員同士や上長とのコミュニケーションツールを望む声もあり、模索していました。
─複数の選択肢からHRMOSタレントマネジメントに決めた理由とは。
吉川:
弊社は2017年からHRMOSシリーズの1つである「HRMOS採用」を導入していましたので、システムへの信頼や安心感があったのは大きいですね。そうした中でビズリーチさんから「採用から退職まで社員情報を一元管理しませんか?」とご提案いただき、HRMOS採用で得られた情報とHRMOSタレントマネジメントの連携によって業務効率化を含めた全体的な利便性向上につながると判断し、導入に至りました。
社員への浸透もスムーズで、全社的な情報最適化へ
─HRMOSタレントマネジメントをどのように活用されていますか。また、それはどんな成果につながっていますか。
吉川:
主に、社員への人事評価や給与変更などの通知、労務アウトソーシング先への各種情報共有、各種社内申請、人事面談記録、人事情報履歴、社員同士の情報共有ツールなどの用途で活用しています。
中でも、HRMOSタレントマネジメントは人事履歴の管理機能を持っています。そうした情報をデータセットの機能により任意の条件で表示項目を簡単に設定できることも、活用していて優れているなと感じています。情報の内容やレベルによって、閲覧権限を細かく設定できる点も良いですね。
人材マネジメントの部分では、ある部門やプロジェクトの中で有資格者を配置する必要がある場合、社員の経歴や資格情報を簡単に検索できるため、ヒアリングが不要になりました。社員と上長との面談内容も記録されており、こうした面でも我々の工数を減らすことができています。
またサーベイ機能も活用しています。組織のコンディションや課題のチェックに関して、導入以来2度実施しています。システム上で課題となり得る項目が簡単に確認できるようになりました。そのため、経営層とも共通認識を持ちながら、課題に対して今後どのようにアプローチをしていくのか、シンプルかつ具体的に話ができるようになったと思います。
一方、社員へのフォローやモチベーションアップなどを目的とした「個人コンディションサーベイ」の実施に関しては、具体的な頻度について明確なルールは設けていませんが、今後積極的に活用して社員1人1人がいきいきと活躍できる組織づくりをしていきたいと考えています。
─社員の皆さんの反応はいかがでしたか。
吉川:
たとえば各種社内申請や通知など、表計算ソフトや紙で行っていた情報管理の工程が新たなシステムに変わるため社員の反応には、少し不安もありました。実際、問い合わせは数件あったもののユーザーインターフェイスが分かりやすいため説明も容易でしたし、ビズリーチさんが作成した導入資料をアレンジして社員に頒布したため、ITツールに不慣れな社員でもトラブルなくスムーズに運用を開始することができました。
社員には、まず顔写真のアップロードや趣味などの情報を入力してもらいました。
導入時期が、感染症の流行により全社的にリモートワークを推進していたタイミングでもあり、人事ではリモートワーク下における社内コミュニケーションにも課題を感じていました。
課題解決のため、オンラインでの社員同士の交流会を企画し、オンライン交流会の実施にあわせ、社員の皆さんへ事前情報として顔写真や趣味、自己紹介文などの情報をHRMOSに入力してください、と声掛けをしたところ皆さん楽しんで入力してくれました。結果、リモートワーク下においても交流が生まれ部門横断的なコミュニケーションにより社内の活性化につながりました。
「採用管理」「タレントマネジメント」「勤怠」を活用。HRMOSシリーズへの今後の期待
─2023年10月に運用を開始された「HRMOS勤怠」も含めたシステム運用の可能性と期待感についてお聞かせください。
木村:
採用した人材が、成長し活躍する様子が見えて、その傾向値、またどのようなキャリアを歩んでいる人が弊社にマッチするのかを見極められるところまで分析できれば、より戦力強化に寄与できると考えています。
現状を把握する意味でもシステム運用の価値はありますし、これから更に情報を蓄積していき複数システム上の情報を連携することでもっと多くのことが可視化できるようになると期待しています。社内でもHRMOSシリーズの認知度が高まり人事のことで何かあれば、まずはHRMOSを見るという文化が根付いています。ただし、すべてをシステムに依存するのではなく、その間を埋めるのは我々人事の仕事だと思っています。システムはその一助になるものですので、HRMOSシリーズへの期待は大きいですね。
まとめ
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情報の一元化、属人化の解消、アウトソーシング先との情報共有における情報一本化と工数削減
→ 人事や労務などの情報がHRMOSシステム内に集約。履歴管理、人事が把握すべき情報の可視化を実現できた -
社内イントラネットの構築
→ 社員と上長、社員同士など社内コミュニケーションツールとして機能し、社内の活性化を実現できた
似たような人事課題がある、気になるがシステム導入にハードルを感じている、もっと具体的に聞いてみたい等、お気兼ねなくご相談ください。