旅費交通費とは?含まれる費用と仕訳・税金の扱いを解説

2026.10.16

旅費交通費とは?含まれる費用と仕訳・税金の扱いを解説

出張や取引先への訪問などで発生した交通費や宿泊費は、一般的に「旅費交通費」として処理します。しかし、通勤手当や出張日当との違い、交通系ICカードや法人カードを利用した場合の仕訳など、実際の経理処理で判断に迷うケースも少なくありません。

旅費交通費を適切に処理するには、対象となる費用だけでなく、支払い方法に応じた仕訳や所得税・消費税の扱い、インボイス制度における特例などを理解しておくことが大切です。

本記事では、旅費交通費の基本的な考え方や含まれる費用・ケース別の仕訳例・税金の扱い・精算や計上時の注意点を分かりやすく解説します。

1.旅費交通費とは?

旅費交通費とは、業務上必要な移動や出張にかかった費用を処理するための勘定科目です。たとえば、取引先を訪問する際の電車代や出張時の新幹線代・宿泊費などが該当します。

旅費交通費と混同されやすいものに、交通費・出張費・通勤費(通勤手当)があります。それぞれ意味や対象となる費用が異なるため、違いを確認しておきましょう。

旅費交通費と交通費・出張費・通勤費(通勤手当)の違い

旅費交通費と交通費・出張費・通勤費(通勤手当)の主な違いは、以下のとおりです。

種類位置付け・意味主な費用例
旅費交通費業務上の移動や出張にかかった費用を処理する勘定科目電車代・バス代・タクシー代・航空券代・宿泊費・出張日当など
交通費移動にかかった費用そのものを表す一般的な呼び方電車代・バス代・タクシー代など
出張費出張に伴って発生する費用の総称新幹線代、航空券代、宿泊費、出張日当など
通勤費(通勤手当)自宅と勤務先の往復にかかる費用、またはその費用を補助するために支給する手当電車・バスの定期券代・マイカー通勤に対する通勤手当など

「交通費」や「出張費」は費用の内容を表す一般的な呼び方であり、会計処理ではこれらを「旅費交通費」として計上することがあります。たとえば、取引先への訪問で利用した電車代や、出張に伴う新幹線代・宿泊費などです。

一方、通勤費(通勤手当)も旅費交通費として処理できますが、企業によっては「給与手当」のように別の勘定科目を使用する場合があります。そのため、名称だけで判断するのではなく、支出の目的を確認したうえで、自社の会計処理ルールに沿って継続的に同じ勘定科目を使用しましょう。

2.旅費交通費の対象となる費用と別の勘定科目で処理する費用

業務に関連して発生した費用でも、すべてを旅費交通費として計上するわけではありません。業務上の移動や出張に必要な費用は旅費交通費として処理できますが、支出の目的によっては別の勘定科目を使用します。

また、私的な目的で発生した費用は経費として計上できません。それぞれの代表的な費用は、以下のとおりです。

旅費交通費になる費用別の勘定科目になる費用経費にできない費用
・電車代、バス代
・新幹線代
・タクシー代
・航空券代
・出張時の宿泊費
・高速道路料金
・駐車場代
・レンタカー代
・出張日当
・取引先との会食費
(交際費、会議費などとして計上)
・研修やセミナーの受講料
(研修費などとして計上)
・観光目的の交通費
・私用で延泊した宿泊費
・家族や同行者の私的な旅費
・そのほか業務と関係のない移動や宿泊費

旅費交通費に該当するか判断する際は、「出張中に発生した費用か」ではなく、「何の目的で発生した費用か」を確認することがポイントです。

たとえば、出張先までの新幹線代や業務に必要な宿泊費は、一般的に旅費交通費として処理します。一方、出張先で取引先と会食した場合、その費用は出張中に発生していても、内容に応じて交際費や会議費などで処理します。

また、出張にあわせて私的に観光した場合、そのために追加で発生した交通費や宿泊費は経費として計上できません。同じ出張に伴って発生した支出でも、目的によって会計処理は異なります。

勘定科目の判断に迷わないよう、自社の旅費規程や会計処理ルールで対象となる費用や使用する勘定科目を定めておきましょう。

3.旅費交通費のケース別の仕訳例と勘定科目

旅費交通費は、従業員による立て替えや法人カードの利用、仮払いなど、支払い方法や状況によって仕訳が異なります。

代表的なケースの仕訳例は、以下のとおりです。

ケース借方貸方
従業員が旅費交通費を立て替えた旅費交通費未払金
法人カードで航空券・宿泊費を支払った旅費交通費未払金
交通系ICカードを業務で利用した旅費交通費預け金
出張日当を支給した旅費交通費普通預金
出張費を事前に仮払いした仮払金現金

実際の勘定科目は、支払い方法や自社の会計処理ルールによって異なる場合があります。ここからは、ケース別に仕訳方法と処理時のポイントを解説します。

従業員が旅費交通費を立て替えた場合

従業員が出張時の交通費や宿泊費などを立て替えた場合は、会社が費用を認識した時点で「旅費交通費」と「未払金」を計上し、その後、従業員へ精算します。

たとえば、従業員が出張の新幹線代10,000円を立て替え、後日会社が銀行振込で精算した場合は、以下のように仕訳します。

【従業員が立て替えたとき】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
旅費交通費10,000円未払金10,000円新幹線代 〇〇駅〜〇〇駅 従業員立替

【従業員へ精算したとき】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
未払金10,000円普通預金10,000円従業員立替分 精算

従業員が立て替えた時点では、会社が負担する新幹線代を「旅費交通費」、従業員へ支払う必要がある金額を「未払金」として計上します。その後、従業員へ10,000円を振り込んだ際に未払金を取り崩します。

処理する際は、以下の内容を精算申請に記録しておくと確認しやすくなります。

  • 利用日
  • 利用区間
  • 訪問先
  • 利用目的
  • 金額

立て替え払いは従業員の申告をもとに処理するため、利用内容を確認できる仕組みを整えておくことが大切です。

法人カードで航空券や宿泊費を支払った場合

法人カードで航空券や宿泊費を支払った場合は、カード利用時に「旅費交通費」と「未払金」を計上します。その後、カード利用代金が口座から引き落とされた際に未払金を取り崩します。

たとえば、法人カードで出張時の宿泊費20,000円を支払った場合の仕訳例は、以下のとおりです。

【法人カードを利用したとき】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
旅費交通費20,000円未払金20,000円宿泊費 〇〇ホテル 〇〇カード

【口座から引き落とされたとき】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
未払金20,000円普通預金20,000円◯月利用分 〇〇カード引落

法人カードの利用明細だけでは、何のために支払った費用なのか判断できません。利用者名や利用日・利用先・出張先・利用目的などを記録し、カード利用明細と照合できるようにしておきましょう。

交通系ICカードを利用した場合

交通系ICカードを業務上の移動に利用した場合は、実際に業務で利用した金額を「旅費交通費」として計上します。

たとえば、交通系ICカードに10,000円をチャージし、そのうち500円を取引先への移動に使用した場合を考えてみましょう。

チャージ時に「預け金」として処理する場合の仕訳例は、以下のとおりです。

【10,000円をチャージしたとき】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
預け金10,000円現金10,000円交通系ICカード チャージ

【業務で500円を利用したとき】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
旅費交通費500円預け金500円〇〇駅〜〇〇駅 運賃

交通系ICカードは、チャージしただけでは実際の交通費が発生していないため、チャージ額の全額を旅費交通費として計上するのではなく、実際に業務で利用した金額を計上する方法があります。

利用履歴を確認し、利用日・区間・金額・業務目的などを記録して、私用分と区別できるようにしておきましょう。

出張日当を支給した場合

旅費規程に基づいて従業員へ出張日当を支給する場合は、一般的に「旅費交通費」として処理します。

たとえば、従業員に5,000円の出張日当を銀行振込で支給した場合の仕訳例は、以下のとおりです。

【出張日当を支給したとき】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
旅費交通費5,000円普通預金5,000円出張日当 〇〇出張

出張日当を支給する場合は、旅費規程で次のような項目を定めておくと、社内で統一した基準に基づいて処理しやすくなります。

  • 支給対象となる出張の範囲
  • 日当の金額
  • 日帰り・宿泊を伴う出張の支給基準
  • 役職や出張先による支給額の違い
  • 申請・精算方法

なお、出張日当の全額が無条件で非課税になるわけではありません。所得税が非課税となるためには、出張に通常必要と認められる範囲であることなどが求められます。

出張費を仮払い・精算した場合

出張前に概算の旅費を従業員へ渡す場合は、支給時点では実際の費用が確定していないため「仮払金」として処理します。出張後、実際にかかった費用が確定した段階で旅費交通費へ振り替えます。

たとえば、出張前に30,000円を仮払いし、実際にかかった旅費が28,000円だった場合の仕訳例は、以下のとおりです。

【出張前に仮払いしたとき】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
仮払金30,000円現金30,000円出張旅費 仮払い

【出張後に精算したとき】

借方勘定科目借方金額貸方勘定科目貸方金額摘要
旅費交通費28,000円仮払金30,000円出張旅費 精算(残額2,000円返金)
現金2,000円

出張後は、実際にかかった28,000円を旅費交通費へ振り替え、残高2,000円を従業員から返金してもらいます。

反対に、実際の旅費が仮払額を上回った場合は、不足分を会社から従業員へ支払います。仮払金は一時的な勘定科目のため、出張後は早めに精算し、未精算の残高を残さないよう管理しましょう。

4.旅費交通費にかかる税金の扱い

旅費交通費を処理する際は、所得税と消費税でそれぞれ異なるルールを確認する必要があります。出張旅費や日当が従業員の所得税の課税対象になるか、国内・海外の旅費に消費税がかかるかなど、税金の種類ごとの考え方を把握しておきましょう。

通常必要と認められる出張旅費・日当は所得税が非課税になる

従業員に支給する出張旅費や日当は、出張に通常必要と認められる範囲であれば、所得税の非課税対象となります。

ただし、出張旅費や日当であれば、いくら支給しても非課税になるわけではありません。非課税となる金額に一律の上限はなく、旅行の目的・目的地・行路・期間、宿泊の要否、従業員の職務内容や地位など、個々の出張の状況を踏まえて判断されます。

そのうえで、「通常必要と認められる範囲」かどうかを判断する際は、主に以下の点も考慮されます。

  • その支給額が、社内の役員や従業員に対して適正なバランスで定められているか
  • 同業種・同規模の企業が一般的に支給している金額と比べて相当と認められるか

そのため、「1日〇円までなら非課税」と一律に判断するのではなく、自社の旅費規程で役職や出張内容などに応じた支給基準を定め、合理的に説明できる金額にすることが大切です。通常必要と認められる範囲を超えた部分は、給与として所得税の課税対象となる場合があります。

国内出張と海外出張では消費税の扱いが異なる

国内の電車・バス・タクシー代や宿泊費など、国内で受けるサービスの対価は、原則として消費税の課税対象です。そのため、一定の要件を満たせば仕入税額控除の対象となります。

一方、海外で利用した交通機関やホテルの宿泊費など、国外で受けるサービスは、日本の消費税の課税対象外となります。

海外出張では、日本国内の空港までの交通費など国内で発生する費用と、海外での宿泊費など国外で発生する費用が混在することがあります。そのため、すべてを一律に処理するのではなく、それぞれの支出内容を確認して消費税区分を見極めましょう。

インボイス制度の公共交通機関特例・出張旅費等特例

インボイス制度では、一定の要件を満たす旅費交通費について、適格請求書(インボイス)の保存がなくても仕入税額控除を受けられる特例があります。旅費交通費に関連する主な特例が「公共交通機関特例」と「出張旅費等特例」です。

それぞれの主な違いは、以下のとおりです。

項目公共交通機関特例出張旅費等特例
対象鉄道・軌道・バス・船舶による旅客の運送従業員に支給する出張旅費・宿泊費・日当・通勤手当など
主な要件1回の取引の税込価額が3万円未満であるその旅行に通常必要と認められる範囲である
インボイスの保存不要不要
帳簿の保存一定の事項を記載した帳簿の保存が必要一定の事項を記載した帳簿の保存が必要

公共交通機関特例は、3万円未満の鉄道・軌道・バス・船舶による旅客運送が対象です。たとえば、出張で新幹線を利用し、1回の取引の税込価額が3万円未満で要件を満たす場合は、適格請求書を保存しなくても仕入税額控除を受けられます。

一方、出張旅費等特例は、従業員などに支給する出張旅費や宿泊費、日当、通勤手当のうち、その旅行に通常必要と認められる部分が対象です。こちらも要件を満たせば、適格請求書の保存は必要ありません。

公共交通機関を利用した、あるいは出張旅費を支給したという理由だけで判断せず、それぞれの要件を確認して処理しましょう。

5.旅費交通費を精算・計上するときの注意点

旅費交通費を適切に精算・計上するには、支出が発生するたびに判断するのではなく、あらかじめ社内でルールを定めておくことが大切です。また、領収書がない場合の記録方法や、交通系ICカード・法人カードの利用履歴の確認、電子データで受領した証憑の保存にも留意点があります。

ここでは、旅費交通費を精算・計上する際に押さえておきたい4つのポイントを解説します。

  • 旅費規程で対象費用・上限・日当を定める
  • 領収書がない場合も利用区間や目的を記録する
  • 交通系ICカードや法人カードの私的利用・二重計上を防ぐ
  • 電子取引で受領した証憑は電子データで保存する

旅費規程で対象費用・上限・日当を定める

旅費交通費の精算基準を統一するために、旅費規程で対象となる費用や上限額、出張日当などを定めておきましょう。

基準が明確になっていないと、「タクシーを利用できるのはどのような場合か」「宿泊費はいくらまで会社が負担するのか」などを申請のたびに判断することになります。申請者によって処理が異なれば、経理担当者の確認作業も増えてしまいます。

旅費規程では、たとえば以下のような項目を定めておくとよいでしょう。

  • 旅費交通費として精算できる費用
  • 交通手段や宿泊費の上限
  • 出張日当の金額・支給条件
  • 申請・承認の方法
  • 領収書などの証憑が必要となる条件

旅費交通費に限らず、経費精算のルールを整備する際に盛り込む項目や運用方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:経費精算ルールとは?社内規程に盛り込みたい7項目と形骸化を防ぐ運用のコツ

領収書がない場合も利用区間や目的を記録する

電車やバスなどの利用で領収書を取得できない場合は、支出の内容や業務との関連性を確認できる情報を記録しておきましょう。

たとえば、取引先への訪問で電車を利用した場合は、以下のような情報を記録します。

記載する項目記載例
利用日2026年9月5日
利用区間東京駅~新宿駅(往復)
交通手段JR
金額520円
訪問先株式会社〇〇
業務目的商談のため

交通系ICカードを利用した場合は、利用履歴なども支出内容の確認に活用できます。領収書がないからといって直ちに経費として処理できなくなるわけではありませんが、「いつ・どこへ・何のために移動したのか」を確認できるようにしておくことが大切です。

また、社内で「領収書を取得できない場合に何を記録するか」までルール化しておけば、申請者が必要な情報を記載しやすくなり、経理担当者による確認もスムーズになります。

交通系ICカードや法人カードの私的利用・二重計上を防ぐ

交通系ICカードや法人カードを利用する場合は、私的利用の混在や経費の二重計上に注意が必要です。

たとえば、交通系ICカードを業務と私用の両方で使用している場合、業務で利用した分だけを経費として処理する必要があります。また、法人カードで支払った宿泊費を従業員が立替経費として申請すると、同じ費用を二重に計上してしまう可能性があります。

こうしたミスを防ぐには、申請された経費と交通系ICカードの利用履歴や法人カードの利用明細を照合し、利用日・金額・利用先などが一致していないか確認できる仕組みを整えておくことが大切です。

経費の二重計上を防止する方法や、重複申請を自動で検知する仕組みについては、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:「二重計上」を未然に防ぐ!重複申請チェック機能による申請データの自動検知

電子取引で受領した証憑は電子データで保存する

メールやWebサイトなどを通じて電子データで受領した領収書・請求書などは、電子帳簿保存法に定められた要件に従い、電子データのまま保存する必要があります。

たとえば、出張時のホテルや航空券をインターネットで予約し、領収書をPDFで受領したケースが該当します。電子取引に該当する証憑は、紙に印刷して保存するだけではなく、受領した電子データを適切に保存しましょう。

旅費交通費では、交通費や宿泊費など複数の証憑を扱うことがあります。証憑の保存方法や申請ルールが統一されていないと、同じ領収書を複数回使用した申請を見落とす可能性があります。そのため、証憑と申請内容を照合し、すでに精算済みの領収書ではないか確認できる仕組みを整えておきましょう。

電子帳簿保存法への対応と領収書の使い回しを防止する仕組みについては、以下の記事で詳しく紹介しています。

関連記事:電帳法対応の盲点を防ぐ!「証票重複チェック機能」による領収書の使い回し自動検知

6.旅費交通費に関するよくある質問(FAQ)

ここでは、旅費交通費に関して多く寄せられる質問と回答をまとめました。

  • Q1. 旅費交通費はいくらまで経費として認められる?
  • Q2. ガソリン代は車両費で処理してもよい?
  • Q3. 出張中の食事代は旅費交通費にできる?
  • Q4. 出張に私用の日程を含めても経費にできる?
  • Q5. 個人事業主も旅費交通費を経費にできる?

Q1. 旅費交通費はいくらまで経費として認められる?

A.旅費交通費に一律の上限額はなく、業務上必要な支出であれば経費として計上できます。ただし、出張旅費や日当などが通常必要と認められる範囲を超える場合は、税務上の取り扱いが異なる可能性があります。旅費規程で、支給基準や上限額を定めておくとよいでしょう。

Q2. ガソリン代は車両費で処理してもよい?

A.ガソリン代は、車両費として処理することが可能です。業務上の移動に使用したガソリン代を旅費交通費として処理する場合もあります。どちらを使用する場合でも、自社の会計処理ルールを定め、継続して同じ勘定科目で処理しましょう。

Q3. 出張中の食事代は旅費交通費にできる?

A.出張中の食事代は、一般的に旅費交通費として処理する費用ではありません。通常の食事代は個人が負担する費用と考えられるためです。一方、旅費規程に基づいて出張日当を支給する場合や、取引先との会食など業務上必要な支出については、それぞれの内容に応じて処理できます。

Q4. 出張に私用の日程を含めても経費にできる?

A.業務に必要な部分と私用部分を区分できれば、業務に必要な費用は経費として計上できます。たとえば、出張後に私的な旅行のため延泊した場合、私用で追加した宿泊費や交通費は経費から除外します。業務との関連性がわかるよう、日程や費用の内訳を記録しておきましょう。

Q5. 個人事業主も旅費交通費を経費にできる?

A.個人事業主も、事業に必要な移動や出張にかかった費用を旅費交通費として計上できます。取引先への電車代や、事業に必要な出張の宿泊費などが該当します。事業と私用の支出が混在する場合は、事業に必要な部分を区分して処理しましょう。

7.まとめ|旅費交通費の対象と処理方法を理解して適切に精算・計上しましょう

旅費交通費は、支出の名称ではなく業務上の移動という目的に基づいて判断する勘定科目です。ケースごとの仕訳例を踏まえて正しく記帳し、税金の扱いや証憑管理のルールを整えることで、適切な精算・計上につなげることができます。

8.旅費交通費の申請・精算を効率化するならハーモス経費

旅費交通費は、業務上必要な移動や出張にかかった費用を処理するための勘定科目です。適切に処理するには、対象となる費用を把握したうえで、支払い方法に応じた仕訳や税金の取り扱い、証憑の保存方法などを理解しておく必要があります。

また、旅費規程を整備しても、申請内容の確認や領収書の管理、法人カード明細との照合など、経費精算にはさまざまな業務が発生します。こうした業務の効率化には、経費精算システムの活用が有効です。

「ハーモス経費」は、経費の申請・承認から精算までの業務を効率化できる経費精算システムです。旅費交通費をはじめとした経費精算業務の負担を軽減したい方は、ぜひ資料をご覧ください。

9.【無料ダウンロード】ハーモス経費がわかる基本資料3点セット

【無料ダウンロード】ハーモス経費がわかる基本資料3点セット

※本記事は、法令・実務上の一般的な情報提供を目的としており、個別の税務・法律的アドバイスを提供するものではありません。実際の経費精算運用や税務処理にあたっては、自社の経費精算規程や最新の法令・公的情報を確認し、必要に応じて税理士等の専門家へご相談ください。

監修:橋爪 祐典(税理士)

2018年より都内の税理士法人へ勤務し、個人や法人の決算や税務申告まで幅広く従事。
その他、相続税の申告や財務デューデリジェンス等の高度な会計分析まで幅広く対応可能。
会計や税務に関するテーマ全般を得意とする。