「シンクロシフト×ハーモス勤怠」で訪問介護業界の勤怠管理の業務工数を9割削減
株式会社メディカルシャトー
- 業界: 医療・福祉
- 事業概要: 介護支援事業/訪問看護事業
- 従業員数: 640名(2023年10月現在)
- https://www.shirayuri.gr.jp/
北海道の札幌・函館を中心に介護施設の運営、訪問看護事業を展開する株式会社メディカルシャトー(白ゆりグループ)。2023年7月に設立26周年を迎えた同グループでは「医療と介護の融合」を掲げ、複雑化する医療保険・介護保険を利用者様が適切に活用できるよう訪問看護などの医療サービスをはじめ、訪問介護や居宅介護支援などの介護サービスを中心に13種30事業所の医療福祉サービスを展開されています。
地域に密着した身近なカウンセラーとして地元の方々からも「安心して利用できる」との声が多く、北海道介護型有料老人ホームとしてNo.1を受賞された実績もございます。
同グループでは、交代制勤務や夜勤帯の勤務等、多種多様で変則的な勤務形態を採用されており、これまでは紙とハンコで勤怠管理を実施されていました。毎月発生する手作業での集計や目視での勤務実績の確認作業に悩まされていたことから、「ハーモス勤怠 by IEYASU」を導入。その効果やシステム導入の際に工夫された点を中心に、当時の導入責任者で現在グループ全体のDX推進業務を担当されている佐藤邦広様にお話を伺いました。
手書きの出退勤管理、ハンコによる承認を実施
同グループは、事業所ごとに複数の勤務パターンが存在し、シフトも日々変動する勤務形態です。「ハーモス勤怠 by IEYASU」を導入する前は、誰もが対応できる紙による出退勤管理を行っていました。出勤すると出勤簿に時刻を入力し、有給休暇等の休暇を申請する際は紙の申請書を持って拠点の管理者の承認(ハンコ)をもらいに行く、といった運用です。
月末・月初はどうしても本業務で忙しくなる時期ですが、拠点の管理者は各従業員の勤怠管理のチェックや承認作業を同時に行う必要があり、業務が非常に圧迫されていたのが実情です。
また、管理本部と現場は離れた拠点にあることも多く、紙の出勤簿を郵送する必要もあり、勤怠情報のやりとりにも必要以上の手間と時間がかかっていました。
勤怠管理に加え、当時紙で運用していた給与明細の電子化も考えていたときにハーモス勤怠 by IEYASUに出会いました。これが紙管理から脱却するきっかけとなりました。
まずは給与明細からスタート。スマホアプリに慣れたタイミングで勤怠管理を導入
2019年1月頃から給与明細の電子化を本格的に考え始め、8月から全従業員(約600名)を対象にハーモス給与明細の利用をスタートしました。
これまで毎月担当者2名で半日ほどかけて対応していた給与明細の作成業務を削減することに成功しています。
従業員に対して、給与明細を確認するために月に一度、ハーモス勤怠 by IEYASUにログインする機会をつくることで、普段スマホをあまり使わない高齢の従業員にも少しずつシステムを触ることに慣れてもらえたと感じています。
その後、紙とハンコで管理していた勤怠管理についてもハーモス勤怠 by IEYASUで行うことを決め、まずは函館の事業所で一部従業員にて利用を開始。2023年夏頃から全事業所にて紙管理を廃止し、ハーモス勤怠 by IEYASUによる勤怠管理を開始しました。
毎月の恒例行事となっていた集計業務がなくなり、残業時間も短縮
紙で管理していたときは、現場の拠点管理者と管理本部担当者、合わせて4名で出勤日数や各種休暇日数を手でカウントしており、最短でも4営業日は勤怠に関する集計に時間を要していました。
ハーモス勤怠 by IEYASU導入後は、これらの作業が不要となり、残業時間を削減することに成功しました。
また、従業員からも「申請作業をボタン一つで行える」「有給休暇の残数を自分で確認できる」といったメリットを感じる声があがっており、管理者の業務負荷が軽減されるだけでなく、従業員側の対応工数や心理的負荷を削減することにもつながっていると感じています。
シンクロシフトとの連携で、さらなる業務効率化を実現
また、今回はシンクロシフトというシフト自動作成ツールとハーモス勤怠 by IEYASUの併用により、勤怠管理のみならず、従業員からの希望シフトの回収・シフトの作成・常勤換算表の作成の自動化についても実現させることができました。
シンクロシフトでは、現場ごとに各従業員の希望休を回収することができるのですが、公平性を担保するために希望休の上限を事前に設定できる仕様になっています。
また、事前にシフトを作成する条件(教育担当や新しいスタッフなどの従業員同士の組み合わせ、シフトごとの勤務回数、適用させるシフトの種類等)を登録しておくと、自動でシフト表が作成される仕組みになっています。これまでシフト作成に時間をとられていたシフト管理者についても、本来向き合いたいスタッフの教育により時間を割くことができるようになったと感じています。
加えて、シンクロシフトとハーモス勤怠 by IEYASUでは相互にCSVデータのやりとりが可能です。そのため、ハーモス勤怠 by IEYASUへシフト表を反映させたり、シンクロシフトに勤務実績のデータを反映させ、厚生労働省老健局が提供する様式に準拠した常勤換算表を自動作成したりすることが可能になりました。
実際に、シンクロシフトとHRMOS勤怠を同時に利用することで、1カ月のシフト管理業務に充てていた時間を約9分の1にまで圧縮できたのは非常に大きなメリットだと感じています。
シンクロシフトでは希望休を考慮した体に負担のないシフトを短時間で作成できるため、シフト作成に対する従業員からの不満がなくなり、シフト管理者にかかる負担も軽減できました。
今後は年末調整業務の効率化にも挑戦
現在、毎年600名を超える従業員の年末調整業務を2週間で仕上げていますが、今後はこれらの業務についてもデジタル化を図っていきたいと考えています。
まずは一部の拠点からテスト運用を開始し、ゆくゆくは従業員それぞれがスマホアプリ上から簡単に申告情報を入力できるような状態を目指したいですね。
医療・福祉業界こそ、「シンクロシフト×ハーモス勤怠 by IEYASU」
当グループのように多種多様で複雑な勤務形態を利用されている医療・福祉業界の企業様では、シフト管理・勤怠管理の電子化に高いハードルを感じられるケースが多いかと思います。
実際にハーモス勤怠 by IEYASUを導入する前は、複雑な勤務形態をシステム上で管理しきれるのか、現場の従業員や拠点の管理者にうまく浸透させられるのか不安に感じる点もありました。一方で、ハーモス勤怠 by IEYASUの利用を開始してみると、シフトや変形労働時間制への対応はもちろん、初めてのシステム利用でも直感的に分かりやすい画面設計となっており、各事業所でのスモールスタートもしやすいと感じました。
また、いざふたを開けてみると、現場の従業員自身も紙・ハンコ管理に煩雑さを感じていたり、スマホアプリによる打刻・申請作業に賛同してくれたりといったことも、初めてのシステム化を進めるにあたり強力な後押しになったと感じています。
まずは気軽に始められる給与明細や打刻の電子化から導入を進め、従業員や管理者が慣れてきたタイミングでシフトやその他の勤怠管理の電子化にも挑戦されると、電子化対応へのハードルを極力下げた状態でシステム化を実現できるのではないかと思います。
また、シフト管理についても「Excel」や紙で管理をされているケースがまだまだ多いかと思いますが、シフト作成担当者や管理者が本来の業務により集中できる環境を整えるためにも、勤怠管理システムとデータ連携ができるシンクロシフトのようなシステムを同時に利用することはおすすめですし、一つの選択肢として検討してみるのも良いのかと思います。