高い目標に向き合う採用活動の基盤づくり
日立Astemoの人事・採用活動
「先進的かつ持続可能な社会に貢献する技術を通じて、安全・快適で持続可能なモビリティライフを提供する」を掲げ、CASE*領域の技術革新に取り組んでいる。「業界が急速に発展する中、人的リソースの確保は重要なテーマであり、全社を挙げて採用活動を行っている」と語るのは人財統括本部の渡邉様。全社で採用に向き合う上で欠かせない採用基盤づくりの考え方やもたらされた効果についてお話を伺った。
*Connected(コネクテッド)、Autonomous(自動運転)、Service & Shared(シェアリング)、Electric(電動化)というモビリティの変革を表す4つの領域の頭文字をつなげた造語
経営の意思決定を支える採用基盤づくり
モビリティ業界は、自動運転技術の発展やEVシフトなど大きな変革期にあります。そんな中、4社統合により2021年1月に「日立Astemo」は誕生しました。
次世代技術の開発や高度なソフトウエア技術を組み合わせたモビリティソリューションの展開を通じ、国内発の「グローバルメガサプライヤー」を目指して事業を行っています。2022年から本格的にキャリア採用を開始しましたが、モビリティ業界は開発領域の多様化や技術の高度化により幅広い分野で新たな価値創造が求められています。当社においても、いち早く社会のニーズを捉え、それに応えるための人的リソースの確保は重要な経営課題の一つとなっており、全社を挙げて採用活動を推進しています。
経営陣の意思決定をサポートするにあたり、リアルタイムでの状況把握や起こりうるリスク・今後の展望について議論するには、正しい数値データの収集・分析が欠かせません。高い採用目標を掲げ、全社一丸となって取り組むため、業務フローの最適化とデータの蓄積・可視化を行う採用基盤の構築を本格的に開始し、HRMOS採用に業務と情報を集約できるよう環境を整えてきました。
データの蓄積・可視化と採用パフォーマンスの向上を両立
高い採用目標を達成するには、採用活動のスピードと成果を追求しつつ、多くのステークホルダーを巻き込む必要があります。一方で、かつては自社のセキュリティ水準を満たす業務フローを構築する過程において、応募経路ごとに異なる業務フローと複数の候補者管理手法が混在しオペレーションが煩雑になっていました。
そのため、データを正しく分析できず選考過程での歩留まりや各種求人の進捗データ等を把握できていない状態でした。HRMOS採用を活用したオペレーションを整備する過程では、HRBP(HRビジネスパートナー)だけでなくオペレーションを担当する部門や情報システム部門、経営陣等、各所と協議を重ねながら全体最適を図りました。また業務を進める過程で信頼されるデータが自動蓄積されるよう、HRMOS採用上で選考評価フローや面接評定表等、詳細な設定も行っていきました。
現在は選考・情報管理オペレーションを集約したことで作業時間は月間で120時間程度削減できました。また、データ活用基盤としてのHRMOS採用が機能していることで、求人別・部門別等、さまざまな切り口で状況を可視化し採用進捗の把握と個別課題の検知等をタイムリーに把握できるようになり内定承諾数も昨対比で約130%伸長させる成果を残すことができています。
データ基盤が整ったことで、効果的な手法の模索と実態に即した改善策の検討など地に足のついた議論ができるようになり、今後もさらに採用に注力できる素地ができあがったと考えています。実際に、これまでは経営陣からの依頼発生ベースで施策が実行されることが多かったですが、データをもとに先回りしたディスカッションや能動的な施策が生まれています。今後はよりHRBP側との連携を深め、採用活動の好循環をつくっていければと考えています。
これからの日立Astemoの注力テーマ
引き続き、採用活動を強化していくあたり、生産性の向上には一層取り組んでいきたいと考えています。採用オペレーションにおいても、品質を落とさずに実行できる箇所は自動化をすすめ、注力すべき施策にリソース配分できるようにしていきたいと思います。
また、リファーラル採用・アルムナイ・社内公募等、あらゆる手法をより強化し人的リソースの獲得と人財の活性化を企図していければと思います。 変革期にあるモビリティ業界では未来に資する数多くの機会があり、世の中に大きな影響を与える仕事ができると考えております。より多くの求職者の方に当社が目指す未来について知ってもらえるようさまざまな形で、日立Astemoの理解につながる情報を発信していきます。