データ分析による課題抽出で、ダイレクトリクルーティング比率が全体の7割に。選考途中の離脱数は3分の1に、内定承諾率は約2倍に向上!
コネヒト株式会社
- 業界: インターネットサービス
- 事業概要: ママ向けQ&Aアプリ「ママリ」の運営
- 従業員数: 約70名(2019年7月末時点)
2012年に創業され、「人の生活になくてはならないものをつくる」をミッションに、2014年よりママ向けQ&Aアプリ「ママリ」を提供してきました。2016年、KDDIグループ入り後に、「ママリプレミアム」という有料課金サービスを開始。2018年には、出産した女性の3人に1人が会員登録するまでに成長を遂げ、2019年3月末にKDDI株式会社の子会社となりました。2019年6月には経営を強化し、次のステージへ。KDDIとの協業体制のもと、大企業とスタートアップの双方の良さを引き出し、さらに人々の生活になくてはならないサービスを追求しています。そうしたなか、HRMOS採用をどのように活用されているかを、コーポレート部採用責任者の平川記美代様に伺いました。
導入の目的
- データに基づき課題抽出を行い、採用活動を改善したい
課題
- 採用の進捗管理はできていたが、定量的なデータに基づく採用活動のPDCAサイクルがまわせていなかった
導入の決め手
- 採用企画や施策立案に役立てられるようなデータを簡単に抽出できる
効果
- データによる定量分析で課題が明確化でき、改善施策を実行することで選考途中の離脱数は3分の1に、内定承諾率は約2倍に
- 人材紹介会社中心の母集団形成から、スカウト型サービスによる採用の比率が全体の7割に
毎日15件ほどの書類選考をミスなく進められるのはHRMOS採用のおかげ
ー2017年の夏ごろに、それまでの採用管理システムからHRMOS採用に移行されたそうですね。
そうですね。採用活動をデータに基づいてもっと改善していきたいという思いがあり、見直しを行いました。当社の年間中途採用数は20名弱で、候補者の書類選考は毎日15件ほど行っています。HRMOS採用を導入してからは、それらに付随する採用業務の一つ一つを、漏れなく確実に行えています。たとえば面接を設定したときにも、担当する面接官にリマインドメールが自動送信されるので、人事がリマインドを行う必要がありません。日々の応募数や面接数を考えるとこの積み重ねは大きく、このように採用プロセスを安心安全に進めることができるのはHRMOS採用の大きな価値だと思っています。
また、導入時点での母集団形成は8割近くが人材紹介会社経由によるものでしたが、今はビズリーチ・ダイレクトなどのスカウト型サービス経由が7割で、残りがSNSや求人媒体経由となっています。ダイレクトリクルーティングでは、採用担当者が迅速に対応することが採用の成否につながりますので、HRMOS採用で採用業務を効率化できていて良かったと思います。
ーデータ分析については、HRMOS採用を導入後、どのように行われていますか。
応募概要レポートで各選考プロセスの通過率と応募状況を見ています。選考プロセスにおいて、何がボトルネックとなっているのか、仮説を立てて検証するためのベースになる数値ですから、とても重要なものです。
以前、内定承諾率が下がっていた時期があったのですが、その原因を、経営陣が変わったことによるものと考え、オファー面談の設計などに取り組んでいました。ところが、そのような施策を行っても、内定承諾率に改善がなかなか見られなかったことがありました。そこで、改めてHRMOS採用のデータを見直しつつ、直近で入社した10名にヒアリングしたところ、最終面接よりはむしろ、1次・2次面接が決め手となり内定承諾に至っていたという状況が見えてきたのです。各選考過程の通過率などを定量的に分析した結果と、定性的なヒアリングの掛け合わせで、1次・2次面接の設計を工夫するという施策を打ち、内定承諾率を上げることだけでなく、選考途中の辞退者数も大幅に減少することができました。
データを基に仮説を立て、2カ月で選考途中の離脱数は3分の1に、内定承諾率は約2倍に改善
ーデータによって、施策を進められたのでしょうか。
社内でデータによって現状を可視化し、危機感を共有できたことで、面接官の協力は得られやすかったですね。採用活動について、現場とすり合わせる、良いきっかけになったと思います。1次・2次面接の内容を充実させるため、押さえるべき質問項目を見直したり、候補者によってどの面接官に対応してもらうかを細かく調整したりするようにしました。前職経験など共通項の多い人や、その候補者が求める話ができそうな人に面接官をお願いするだけではなく、候補者によってはあえてマネジメント層ではなくメンバーを面接官としてアサインする、別の部門の人に依頼するなど、柔軟に考えるようにしました。社員の半数以上が面接官になる可能性があるので、ほぼ全社員にHRMOS採用のアカウントを発行しています。
また、1次・2次面接のつながりやストーリーの一貫性を重視して、2次面接の前に、1次面接官と2次面接官、人事の3者による申し送りを、対面で30分かけて行うようにしました。元々は社内のコミュニケーションツールである「Slack」に職種ごとの選考のチャンネルを設け、そこで連絡から評価の確認などのやりとりを全て行っていましたが、記入の方法や内容にルールがなく、まちまちだったため、情報の検索性が課題でした。また、候補者の名前も人事では当然把握していますが、1次面接官からすると、面接時に話した内容や候補者の特徴は覚えていても名前までは思い出せなかったりするもの。そういった情報が、HRMOS採用に一元的に記録されることで、面接官が候補者の情報を探すのがとても楽になりました。
各面接官がHRMOS採用に評価コメントを残すようになったのを機に、それを見ながら対面で申し送りを行うようにしたのです。ここを丁寧に行うことによって2次面接で確認すべきこと、入社意欲を高めるために伝えるべきことが整理され、2カ月ほどで、2次面接の通過率が39%から68%に改善しました。そうすると、2次面接通過時点では当社に対する入社意欲がかなり醸成されていますので、社長による最終面接もスムーズに行うことができ、内定承諾率も2倍になっています。
課題を適切に捉え、対策をとることさえできれば、2カ月という短期間でもこれだけの改善ができるもの。改めて、データに基づくPDCAの重要性を実感しています。
ーほかに、HRMOS採用をどのように役立てていますか。
エンジニアのカジュアルなイベント「コネピポNight」を定期的に開催していますが、そこで出会った魅力的な人材をHRMOS採用のタレントプール機能で管理しています。イベントのテーマはあえて絞らずに、サービス開発が好きなエンジニアに向けて、幅広く発信しています。サーバーサイドエンジニアでもフロントエンドエンジニアでも職種を問わず、技術選定のヒントやトラフィックにまつわるところなど、興味を引きそうなテーマをいくつか用意してスライドに映し、それを見ながら自由にワイワイと話し合っていただく参加型なので、参加者の個性や思いなどが見えますね。
そのなかで、ぜひ一緒に働きたいと思った人材はタレントプールに登録し、誰がいつどのようにアプローチするべきか、今後はイベントに呼ぶのか、会食に誘うのかなど具体的なプランニングを進め、HRMOS採用上で管理・運用しています。
そのほか、内定辞退された方などもHRMOS採用のタレントプールに情報を蓄積しています。また、リファーラル採用についても、カジュアル面談を行った段階からHRMOS採用に情報を入れて、コメントを残しています。タレントプールに入っている候補者に対して、漏れなく戦略的にアプローチするよう注力しています。
ーHRMOS採用をまだ導入されていない企業様へ、メッセージをお願いします。
HRMOS採用は、採用に関する多種多様な情報を蓄積するインフラとして、たいへん使いやすいシステムです。情報をいかようにも「調理」できる、自由度の高さがありますので、どのような企業にとっても、成長フェーズに合わせて活用しやすいのではないでしょうか。