未経験で人事へ異動し、中途採用と初の新卒採用を共に成功に導いた採用体制とは
株式会社OKAN
- 業界: サービス・インターネット
- 事業概要: 置き型社食(R)サービス「オフィスおかん」・組織課題解決サービス「ハタラクカルテ」・お総菜の定期仕送りサービス「おかん」
- 従業員数: 120名(2022年5月現在)
「働く人のライフスタイルを豊かにする。」をミッションに、置き型社食(R)サービス「オフィスおかん」や、一人一人の生活まで見つめた組織課題解決サービス「ハタラクカルテ」、共働き・在宅勤務者を支援する「おかずストック」を展開する株式会社OKAN。サービスを通じ、働きたい人が働きつづけられる社会の実現を目指しています。
今回は、ヒューマンサクセスチーム(人事総務部)の桜沢文子様にHRMOS採用の活用方法やそれによって生まれた成果、今後挑戦したい採用のあり方について話を伺いました。
導入の目的
- データの一元管理による、オペレーション業務の削減
課題
- 事業拡大にともない採用数が増加。母集団が大きくなり、情報管理に限界があった
- 情報を一元管理し、採用のPDCAを回せる体制を作る必要があった
導入の決め手
- データの一元管理ができ、応募者情報の検索性が高まる
効果
- 担当ごとのアクセス権限を簡単に設定でき、個人情報管理に不安がなくなった
- 各選考フローの通過率が可視化されるため、課題を正確に認識することができ、効果的な対策を講じることが可能となった
- エージェントへの評価フィードバックがHRMOS採用上でできるため、情報共有がスムーズになった
- 上のような体制ができたおかげで、初の新卒採用に成功。中途採用も半年で年間計画の半数以上の採用が実現できた
採用数が増え、応募者の情報管理を見直すことになった
―HRMOS採用を導入されたのはいつでしたか。導入以前にはどのような課題があったのでしょう。
2018年11月より活用していますが、事業成長にともなう募集拡大により、応募数が月200人を超えるようになったため、管理方法を見直そうと導入を検討しました。当時は企業規模も大きくなり始め、採用に関わるメンバーが増えてきたため、業務フローが煩雑になっていました。
また、採用活動を円滑に進めていくうえで、採用状況をすぐに把握し、PDCAを回せる体制を作る必要もあると感じていました。
―現在はどんな選考フローで、年間何名ほどを採用しているのでしょうか。
中途採用は年間20〜30名程度を予定しています。エージェント経由、媒体、リファーラルの複数チャネルで募集しています。今年から新卒採用をスタートし、2023年度には複数名の入社予定者がいます。
私が採用に携わったのは2021年12月からで、それまではカスタマーサポートを担当していました。前職のエージェントでクライアントの採用支援業務を7年間経験していたので、いずれ人事・採用の仕事に就きたいと考えていました。
そして、人事部門への異動が決まったタイミングで「新卒採用を始めよう」という方針が決まったんです。選考は部門責任者(ポジションオーナー)主導で行っていますが、自身も面談実施を行いながら、エージェント連携や候補者連携、媒体・求人管理、面談(※)日程調整などのマルチタスクを、私とアシスタントの2名体制で進めることになりました。HRMOS採用で応募者を管理できていなければ、新卒・中途の並行は業務量オーバーになっていただろうなと思っています。
※OKANでは、面接はすべて「面談」と呼んでいます。
機能面にとどまらない、HRMOS採用のサポートが心強い
―HRMOS採用をご利用いただくなかで、どんな点に使い勝手の良さを感じていますか。
個人情報管理の観点で、閲覧権限を設定できるのはとても安心です。
社内では「Slack」を利用し、応募者情報をURL添付で共有していますが、各選考フローに該当する担当者しか開けないようになっています。
データが飛び交うなかで、漏えいの不安がなくスピード感を保てる点や、権限設定をクリック一つでできる利便性に助けられています。
また、複数名がHRMOS採用に同時ログインできるため、在宅勤務でも問題なく仕事を進められます。アシスタントメンバーとの打ち合わせでも、画面共有などの手間なく情報共有ができる。検索性が高く、応募者情報をすぐに確認できる点もありがたいです。
―HRMOS採用を活用することで、どんな採用成果につながっていますか。
採用の進捗状況を数値で確認できるので、各ポジション、各選考フローの選考通過率が見えるようになりました。数値に基づいて社内外でディスカッションできるようになり、改善につながっていると感じています。
そもそもの応募数が少なかったり、会いたい人に会えていなかったりするのであれば、エージェントとの人材要件のすり合わせや、媒体チャネルを増やすことを検討する必要があります。選考通過率が悪いのであれば、面談担当者と採用基準を改めて設計し直すなど、やるべきことが明確になりました。
私が採用業務に携わる前はRPO(採用代行)に委託していたのですが、面談者のエージェントに対する面談評価の申し送り内容に個人差があり、エージェントへのフィードバックが適切ではなかったように見受けられました。その反省を生かし、HRMOS採用に「エージェントへの申し送り項目」を作ったことで、面談後の評価をそのままエージェントと共有できるようになりました。同時にエージェント側からの推薦理由なども入るようになり、相互理解が深まっています。ポジションや雇用形態によって面談での確認事項も異なり、そうした細かな共有もスムーズになりました。
―HRMOS採用のサポート体制で役立っていることはありますか。
カスタマーサクセスの方とは、困ったときにすぐ電話できる関係性ができており、とても心強いです。
私からは機能の使い方を質問するのですが、カスタマーサクセスの方はただ質問に答えるだけではなく、背景にある業務課題に気付いてくれます。
例えば、以前委託していたRPOのやり方を踏襲してHRMOS採用と「Excel」を並行して使っていました。それしかやり方がないのかなと思っていたのですが、「タグづけを活用したり、検索条件をうまく設定したりすれば『Excel』の情報をすべてHRMOS採用に移行できる」と、業務効率化につながる方法を提案してくれ、HRMOS採用で情報を一元管理できるようになりました。
また、面談評価の入力項目の追加やアレンジの相談にも親身になって乗ってくれました。以前は必須項目の設定がなく、漏れが多かったため、私から担当者に「この観点ではどうでしたか?」とヒアリングして項目を埋める作業が発生していました。必須項目を設定することで、別途確認する必要がなくなり、工数は大きく減りました。
「どうしたら最適な業務フローになり、いい採用につながるか」を根底にして提案してくれる姿勢には、日々とても助けられています。
そういったサポートやHRMOS採用の活用のおかげで、中途採用では現状計画通り進んでいます。新卒採用も会社として初めて取り組んだのですが、目標人数の決定となっています。
経営陣の採用へのコミットと現場の巻き込みが成功の秘訣
―未経験で人事に異動されてから、高い採用目標にもかかわらず計画通りに中途採用が進んでいて、会社として初の新卒採用も成功されていると伺いました。すばらしい成果ですが、成功の秘訣はなんだと考えていますか。
大きく分けて3つあると思っています。
一番大きいのが、経営層が採用に関心を持っていて、コミットしていることです。代表の沢木もCOOの佐々木もすごく採用の重要性を理解していて、最優先で面談に対応してくれたり、新卒採用の説明会でも前面に立って話をしてくれたりしています。経営層が採用にコミットしているかどうかは採用の成否に大きく関わると思っているので、採用担当としてすごくありがたいですね。
2つ目は、現場メンバーを採用に巻き込むことです。意識して丁寧にコミュニケーションを重ねました。その根源にあるのは、現場メンバーを助けたいという想いです。私も現場を経験していて、日常業務の大変さを痛いほど理解しています。人を採用することで、現場を助ける、事業を共に成長させられる。そういう考えを共有しながら、現場と一緒に取り組んでこられたことがよかったと思っています。
3つ目が候補者理解だと思います。特に最終フェイズは候補者の状況や希望が日々変わっていきます。エージェント経由の場合はエージェントと密にコミュニケーションをとり、候補者の希望や状況を理解します。ダイレクトリクルーティングの場合は最終フェイズに差し掛かると、候補者と電話やメールで何度も直接コミュニケーションをとり、自分がエージェントの代わりとして候補者をグリップし、変化する希望や状況を常に把握するようにしています。
―今後、取り組みたいことはありますか。
採用データを一元管理できるようになったので、これからは分析にもっと力を入れたいです。
今年初めて行った新卒採用は、スタート時から試行錯誤で、流入チャネルごとの数値分析は走りながら考える状況でした。来年度はどう進めるべきか、きちんと戦略を立てて動きたいと思っています。
―HRMOS採用をどんな企業や人事・採用担当者におすすめしたいですか。
複数媒体やエージェント、候補者とのやりとりで時間に追われている人事担当者におすすめしたいです。複数チャネルからの応募も自動連携でHRMOS採用に登録され、書類の共有もURLを送るだけでいいですし、日程調整は「Googleカレンダー」との連携で担当者に伝わり、連絡漏れの心配がなくなります。
採用は1日でも動きが遅くなれば、ご縁がなくなってしまうものだと思っています。スピード感のある選考フローを実現するためにも、システムにお願いできるところはどんどん自分の業務から切り離していくべきだと思います。