レポート機能で選考状況をタイムリーに把握。現場担当と一緒に採用していく意識が醸成できた
リノベる株式会社
- 業界: 建築・不動産
- 事業概要: テクノロジーを活用したリノベーションプラットフォーム事業(個人向けマンション・戸建てのワンストップリノベーション、法人向け一棟リノベーション・店舗・オフィス・商業施設の企画・設計施工および運営、パートナー企業向けリノベDXプラットフォーム)
- 従業員数: 約280名
「日本の暮らしを、世界で一番、かしこく素敵に。」をミッションに、個人向けの住宅リノベーションプラットフォームや、事業者が保有する不動産の利活用を推進するリノベーションプラットフォーム(都市創造事業)を手掛けるリノベる株式会社。リノベーションによるストックの流通・活用を推進することで、循環型社会の実現を目指しています。今回は、ピープル&カルチャー本部採用戦略部の鈴木沙哉佳様に、「HRMOS採用」導入を決めた理由、導入によって生まれた変化、今後の活用方法について話を伺いました。
導入の目的
- データの一元管理により、選考ステータスの把握、分析を正しく進めたい
課題
- 事業拡大により採用職種、担当部門が増え、現場との情報共有が煩雑になっていた
- 選考通過率など、採用状況が数字で見えず、改善につなげられなかった
導入の決め手
- レポート機能により、各選考フローの通過率などが数値化される
- データ管理、共有がスムーズになる
効果
- 書類の手渡し、回収、評価フィードバックのヒアリングなど、現場との物理的なやりとりがなくなり、業務効率化につながった
- 評価情報がデータ管理され、過去履歴の検索がスムーズになった
- 求人ページの作成により、採用ブランディングの強化につながった
採用職種が広がり、人事業務も増大。漏れのない情報管理にはシステム導入が必要だった
―HRMOS採用を導入されたのはいつでしたか。導入以前にはどのような課題があったのでしょう。
2016年7月に導入を決めました。以前も管理システムを使っていましたが、採用状況を数値で適切に管理できていませんでした。また、それまでの採用は、BtoC領域の住宅リノベーション事業の営業や設計担当に限られていましたが、16年のタイミングで事業を拡大することになりました。BtoB領域である都市創造事業ができ、リノベーション事業の集客を担うマーケティング部門が強化されるなど、採用職種も多様に。現場の面接担当者も増え、情報連携に限界がきていました。
―選考フローはどのように進めていましたか。
導入時は、年間40人の採用を人事1人で担っておりましたが、現在は人事が2人体制になっています。当時は、今ほど要件定義や母集団形成分析に時間がかけられていませんでした。現場の採用ニーズに応じて、母集団形成は人事が担当。書類選考から1次、2次、最終面接までは現場が担当します。内定承諾に至るまでのサポートは人事も行いますが、実際の選考はすべて現場社員となり、この流れは大きくは変わっていませんが、今行っている、初期段階での人事と現場との人材要件設定のすり合わせや振り返りのための分析、数値化は行えておりませんでした。
採用チャネルは人材紹介会社、ビズリーチ、直接応募、リファーラル採用と複数あり、以前は応募者情報の管理でも時間を取られていました。
―HRMOS採用の導入の決め手とは?
一番惹かれたのは、各選考フローの採用進捗をレポート機能ですぐに見られる点です。
現場の面接担当者が増えると、選考ステータスの確認が大変になります。書類通過率、面接通過率を部門ごとに数値で出せるようになることで、細かな振り返りができ、より精度の高い採用活動につながると考えました。
レポート機能による数値化で、現場と目線を合わせて改善策を考えられるようになった
―導入にあたり社内の反応はいかがでしたか。
会社が大きくなっていくうえで、採用の効率化が成長の課題でした。そこに投資していこうという方針に、特段、反発などはなかったですね。
ただ、導入当時は「部門採用」の考え方がまだまだ全社に浸透していませんでした。HRMOS採用導入により、面接後の評価をすぐに入力できるようになったものの、現場の担当者になかなか入れてもらえない状況が続きました。以前は人事が現場に足を運び、面接評価を口頭で聞いていたので、評価の入力は現場にとって「新たに加わった業務」だったんです。
―その現場課題をどのように解消していきましたか。
全社の意識を変えていくために、売り手市場が続く状況を部門に伝え、経営トップから「人事だけが採用するのではない。現場が一緒にやっていかなければ良い方の採用は実現しない」というメッセージを、数年かけて伝えていきました。
また、評価入力が早くなると、選考スピードが上がり採用率が上がることを、HRMOS採用のレポート機能からファクトベースで現場に提示。「早く評価すれば、こんなに採用決定しやすくなるんだ」「良い人を採用するためにやっていこう」という意識が広がり、現在、評価にかかる日数は導入時の半分以下になった部署もありました。
―導入によって、採用業務はどのように変わりましたか。
あらゆる情報のデータ管理ができるようになり、共有がとてもスムーズになりました。
以前のシステムでは書類をURLで送付することもできなかったため、社内のチャットツールで共有したり、印刷して面接担当者に渡し、回収のためにまた会いに行かなければならなかったりと、採用にかかる細かな工数がたくさんありました。面接評価のヒアリングも口頭で行っていたため、評価内容の前後の面接官との共有も難しかった。2次面接の担当者が「この候補者は、どんな観点で一次を合格にしたのか」が分からず、1次と2次で同じような質問をしていたこともありました。
HRMOS採用では、以前の評価ポイントがログを見ればすぐに分かります。Googleカレンダーとの連携により、カレンダーで面接日程を調整すれば、自動で「応募者情報はこちら」とURLのリンクを張る機能もある。情報をわざわざ入力しなくても共有がスムーズで、人事も現場も、書類を探す手間が削減できています。
ファイルの閲覧権限を担当者ごとに設定できるので、担当者のレイヤーに合わせた情報開示もとても便利です。
―HRMOS採用を活用することで、現場の採用への意識は変わっていますか。
そうですね。例えば、職種ごとに選考フォーマットを変えられる機能では、現場から「次の面接担当者への引き継ぎがしやすくなるので、この職種ではこの項目を入れたい」という意見が出るようになりました。
(レポート機能のイメージ画面)
また、レポート機能を活用することで、納得感を持って振り返りができています。
レポート機能では、部門ごとに書類選考、1次面接、2次面接の通過率や辞退率を月次で出しており、現場と隔週で数字を共有しています。例えば、書類通過率が悪い職種をよく見ていくと、現場で不合格をたくさん出していて、そもそものターゲット設定がニーズと合っていないことが分かってきます。
エビデンスを示せないと、「もう一度すり合わせをして人材要件を緩和しましょう」と言ってもなかなか理解は得られません。でも、数字をもとに議論することで、「そのターゲットには、こういう求人情報を出さないと届きませんよね」などと改善策につなげられます。
現場と同じ認識を持つことで、「採用という同じ目標に向けてアイデアを出し合おう」という関係が築けていると感じます。
求人ページを活用して直接応募を増やしたい。自由に発信できるのがありがたい
―ほかに、HRMOS採用で気に入っている機能、活用しているものはありますか。
これからは直接応募をもっと増やしていきたいと思っており、HRMOS採用で求人のページを作れるのはすごくありがたいですね。現在は、導入時からさらに領域が広がって、プロダクトの開発ができる人材や、DX企画、マーケティングなども積極的に採用していますが、事業領域を広げたことで、非常に多様な候補者が「リノベるってどんな会社だろう」とアクセスしてくださいます。求人ページがあることで、会社の写真や記事URLなども入れながら、採用ブランディングに力を入れることができています。
また、カジュアルな「面談枠」を設けるなど、求人のアレンジもできるので、いろいろな思いでサイトを訪れた方に、多様な受け皿を用意できるのもいいなと思っています。
―今後、取り組みたいことはありますか。
リファーラル採用も強化したいのですが、現状は求人URLを全社で共有している程度です。リファーラル促進のためにHRMOS採用で何ができるのか、ビズリーチの担当者のサポートをいただきながら、活用範囲を広げていきたいです。
―HRMOS採用をどんな企業や人事・採用担当者におすすめしたいですか。
求人ページを自由に作れるので、採用ブランディングを高めたい企業、職種ごとにきちんとターゲットを定めて発信したい企業におすすめです。
また、レポート機能の使いやすさは、採用を数字できちんと振り返りたい企業に最適だと思います。膨大なデータが簡単に可視化されるので、母集団形成における改善点や全体オペレーションをよりよくしたいと思っている方に、ぜひ活用してほしいと思っています。